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SF

今絶対読むべきSF作家 ケン・リュウ「紙の動物園」「もののあはれ」

ケン・リュウという作家はとても面白い。 SF作家として広く知られているが、作品のテーマは幅広い。 宇宙に進出した人類や不死を扱ういかにもSF的な世界観の作品もあれば、中国やアメリカなどの歴史的背景が色濃くある作品や、人種問題がテーマだったり、親…

ラブクラフトとアイドルが踊るアイカツ!草野原々「最後にして最初のアイドル」

時はアイドル戦国時代。生後6か月でアイドルオタクになった古月みかは、高校のアイドル部で出会った新園眞織とともに宇宙一のアイドルになることを目指す。しかし非情な現実が彼女の望みを打ち砕くのだった。それから数年後、謎の巨大太陽フレアが発生。地…

19,329人に増殖した吉田大輔の運命 第7回創元SF短編賞受賞作 石川宗生「吉田同名」

吉田大輔氏は、一瞬にして19329人となった。 第7回創元SF短編賞受賞、稀代のスラップスティック思弁SF。 既刊「アステロイド・ツリーの彼方へ (年刊日本SF傑作選)」に収録された第7回創元SF短編賞受賞の短編を100円で切り売り。 こういう売り方も電子書…

今だからこそスタートレックTNGの魅力を

[DVD]" style="border: none;" /> スターウォーズが連日話題なので、ここではあえてスタートレックを話題にしたい。一推しは、ドラマシリーズとしての完成度が高くトンデモなスタートレックTNG(TheNextGeneration) アメリカで87~94にかけ全7シーズン放送…

戦闘妖精・雪風が(やっぱり)面白い

地球のジャーナリスト、リン・ジャクスンに届いた手紙は、ジャムと結託してFAFを支配したというロンバート大佐からの、人類に対する宣戦布告だった。ついに開始されたジャムの総攻撃のなかで、FAFと特殊戦、そして深井零と雪風を待ち受ける、思いもよらない…

早川書房Kindleセールで買って損なしのオススメ本(作家別)

早川のKINDLE本大セール開催中ですが明日で終了とのこと。 おかげで積読が結構増えましたわ……(気づけば10冊買ってた)。 電子積読恐るべし。ミステリ&SF読み的には、普段から早川と東京創元ばっかり読んでまして(あとは講談社ノベルス)。 そんな早川好き…

今さらハインライン「夏への扉」と光源氏計画

ハインラインの「夏への扉」を読み終わった。 「え?今さら?」「読書家っぽいふりして読んでなかったとかマジで?!」 ※石を投げないでください ミステリクラスタであってもSFクラスタではないので、ドルリーレーンは読んでるけど月は無慈悲な〜は、読んで…

意外と本格SFサスペンス 映画「ミッション8ミニッツ」のオチはかなりややこしい

これは面白かった。 予備知識なし、主人公と同じ状態で物語が追うと一番面白く観れるタイプの作品。 ということで観るつもりのある方はこの辺で。 (また、いつか)観た方、観る気のない方、ネタバレしても構わない方は、以下。 まずはあらすじから。 【スポ…

火星の医療サスペンスSF 宮内 悠介「エクソダス症候群」

驚異の新鋭が放つ、初の書下し長編 舞台は火星開拓地、テーマは精神医療史。 すべての精神疾患が管理下に置かれた近未来、それでも人々は死を求めた――10棟からなるその病院は、火星の丘の斜面に、カバラの“生命の樹”を模した配置で建てられていた。ゾネンシ…

超人同士のダンシンダンシンなダンスバトル 創元SF短編賞受賞作 宮澤 伊織「神々の歩法」

第6回創元SF短編賞受賞、本格的アクションSF!その男は北京の空高く浮かび、ステップを踏んだ。力強く、優美な、狂気を秘めた舞い。そのたびに戦闘機は墜とされ、地上には深々と炎が刻印される。かくしてユーラシアは滅び去ろうとしていた。――西暦2030年…

ウイルスと歴史と天冥の標VIII

西暦2803年、メニー・メニー・シープから光は失われ、邪悪なる“咀嚼者”の侵入により平和は潰えた。絶望のうちに傷ついたカドムは、イサリ、ラゴスらとともに遙かな地へと旅立つ。いっぽう新民主政府大統領となったエランカは、メニー・メニー・シープ再興に…

おたく+嫁+株+宇宙人=芝村 裕吏「宇宙人相場」

最初に書いておきますが、 面白かった。 家族と過ごす時間を持つため在宅投資家となった高野信念は、謎の日米中相場の乱高下に翻弄される。それには宇宙人の存在が……。 昨日の夕方に買って、一気に読みきった。 【広告】 (adsbygoogle = window.adsbygoogle …

多世界解釈+密室殺人 芦辺拓「異次元の館の殺人」

反骨の検事・名城政人が殺人容疑で逮捕された。検察内部の不正を告発しようとしていた彼の罪状には、冤罪の疑いが色濃い。後輩の菊園検事は、弁護士の森江春策に協力を仰ぎ、事件の再捜査に乗り出す。しかし、放射光鑑定をするはずの研究機関で暴走事故が起…

異星生物観光旅行 映画「モンスターズ」

NASAは、太陽系に“地球外生命体”の存在を確認。 探査機がサンプルを採取したが、大気圏突入時にメキシコ上空で大破してしまう。 その直後から突如出現し始めた地球外生命体の増殖によって、メキシコの半分は危険地帯として隔離された…。 6年後、“モンスター”…

天才お姉さまTUEEEEEな創元SF短編賞受賞作 高島 雄哉「ランドスケープと夏の定理」

ランドスケープと夏の定理 -Sogen SF Short Story Prize Edition- (創元SF短編賞受賞作)高島 雄哉 東京創元社 2014-08-12売り上げランキング : 147Amazonで詳しく見る by G-Tools 天才科学者である気の強い姉に、なにかにつけて振りまわされる「ぼく」。大学…

ドローンとフィクションの自律/半自律型自動兵器

ニュースを観ていると最近「ドローン」の文字をよく見る。 日本が世界最速ピッチでドローン配備 : ギズモード・ジャパン “日本版ドローン”生産・販売へ NHKニュース 「人は出さずに金を出す国」日本がドローンに傾倒するのは自然に思える。 ドローンと言うの…

ラノベ風SF? 小林泰三「天獄と地国」

頭上に地面、足下に星空が広がる世界。人々は僅かな資源を分け合い村に暮らしていた。村に住めない者たちは「空賊」となり村々から資源を掠め取るか、空賊の取りこぼしを目当てに彷徨う「落穂拾い」になるしかない。世界の果てにもっと人間の暮らしやすい別…

何かを切り捨てて「生きる」と言うこと 小川一水「フリーランチの時代」

ノーフリーランチ定理ってものがある。 この定理の名称は、ハインラインのSF小説『月は無慈悲な夜の女王』(1966年)で有名になった格言のThere ain't no such thing as a free lunch.に由来する。 数学的にありうべき全ての問題の集合について、どの探索ア…

『ヨハネスブルグの天使たち』を『盤上の夜』よりもイマイチと思った理由につきまして

拝啓。 id:kanose さん、お元気でしょうか。先刻、ARTIFACT@はてな系の記事にブコメした件につきまして ・『ヨハネスブルグの天使たち』は素材は好みでも料理方法が好みでなかった - ARTIFACT@ハテナ系 ブコメ欄では短く、 また「これもネタになるな」と考え…

小川一水「コロロギ岳から木星トロヤへ」

西暦2231年、木星前方トロヤ群の小惑星アキレス。 その星に住む少年リュセージとワランキは宇宙船に閉じ込められてしまう。 そして2014年の地球。 北アルプス・コロロギ岳の山頂観測所に突然巨大な生物が突っ込んでくる。 天文学者 岳樺百葉にそのカイアクと…

飛 浩隆「ラギッド・ガール 廃園の天使Ⅱ」

人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート“数値海岸”。その技術的/精神的基盤には、直感像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった―“数値海岸”の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた“大途絶”の真…

飛 浩隆「グラン・ヴァカンス 廃園の天使 I」

「いちど観てみたいわ、春を。ここには夏しかないものね」 ぼくは柔らかい春の雨を想像した。美しく残酷な夏の終わりに―― 日本SF大賞受賞作家の初長篇、待望の電子書籍化。仮想リゾート〈数値海岸〉の一区画〈夏の区界〉。南欧の港町を模したそこでは、ゲ…