「ファッション音痴の男に自信をつける!」んだそうだ



昨日、有りがたくも社長さんにRTされたので、ここは丁寧に書きたいと思います。


すぐ着られる簡単な服で満足している人が増えています。他の人と同じ服を着て、そのことに何の疑問も抱かない。服装のことだけではありません。最近の人は強いもの、格好いいもの、新しいものはなくても、今をなんとなく過ごせればいい、と。情熱や興奮、怒り、現状を打ち破ろうという意欲が弱まってきている。そんな風潮に危惧を感じています

川久保玲インタビュー


増田に定期的にポストされる「脱ヲタファッション」的なものを具現化、「無難」を標榜し、マネキン売りをして、購入者の意欲やセンス関係無しにパッケージとして販売する。
いわばインスタント食品とか冷凍食品みたいなもの。
半分加工してあって、温めるだけで食べられます、みたいな。


よくファッションセンスの有り無しとモテ/非モテが比例するように書かれることが多いが、実際はそんなことは無い。
ファッションセンスがあっても非モテは居るし、無くてもモテるやつはごまんといる。
モテ/非モテはファッションセンスに比例するのではなく、コミュ障が原因があって、
脱コミュ障をしたい
→コミュ障だから服を買いに行けない
→そもそもなんで服なんかに金を使わなきゃいけないのか
→余計コミュ障をこじらせる
って悪循環のスパイラルにハマっているだけの話で、お安いパッケージでそこそこの服を買いました
→から良循環のスパイラルに入れるとは限らない。
食生活改善しろと言われて冷凍食品で野菜の多いものを選んでるうちに健康に...とはならないのと同じく。
フェイクレザーのブーツをスニーカー感覚で履きつぶして、グレーのダウン、ストライプのシャツにグレーのニット、カーゴパンツを「無難」というのか「脱ヲタ臭丸出し」と感じるかは人それぞれだろうけど、何を着たところでモテるかどうかは別の問題。


女性ウケとファッションセンスの有り無しは乖離している。
必ずしもファッションとしてよく考え、コードを守り、適度に外していたとしても、女性ウケが悪かったりする場合もある。
以下の画像が判り易いが、
http://livedoor.4.blogimg.jp/insidears/imgs/3/1/31e7d2ea.jpg

http://livedoor.4.blogimg.jp/insidears/imgs/2/5/25d522ee.jpg
(※http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52521537.html より)
トリンドル玲奈に至っては鞄がデイバッグのみ△であとは×と言う「男は手ぶらっしょ」という無茶を言う始末。
ゆるくて楽に着れるアメカジこそが至上で、モードはウケが悪い。
そもそも一般的な女性に男性ファッションに対するセンスや知識なんてものは無い。
自分の趣味がまずありきで、それに追従して「こんな感じだったら許せる」みたいなボーダーラインで判断をしてる。
男性ファッションのドレスコードやそれに付随する外しやトレンドについて詳しく語れる女性はよほど少ない。
昔、女性ファッション誌の記者と朝まで話した事があるが、プロとして働く記者でも女性ファッションに詳しくっても男性ファッションに関しての知識は殆どなかった。
ゴージラインの高さ、ラペル幅、素材。
そんなもの気を遣っても誰も気にしてない。
それを気にするし、それを考えるのがファッションだし、考えてしまうのがファッションだというのに。


脱-オタクファッションで本当に必要な戦略/シロクマの屑籠
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20110926/p1
シロクマさんの指摘はまさにその通りで、実際「ユニクロ7割、一軍3割」の運用が初心者にはやりやすいと思う。
高い服なんて結局二束三文で世間を動いてる。
10万越えるアレキサンダーマックイーンのトレンチを売ったら3,000円で買い取られた時はかなりビビった。
ブランド服の価値なんてそんなもんだ。
最近は、デザイナーズインビテーションとかジルサンダーxユニクロとかUUみたいに(H&Mxマルジェラでもいいけれど)破格値でデザインの良いものを手に入れる機会も増えてきた。


以下は私見だが、コーディネートの重要な部分はアイテムではなく色とサイズ感だろう。
大き目の服は着やすいし楽だが、シルエットが悪い。
タイトすぎる服は身体のラインがモロに出て気持ちが悪い。
スリムに、ただ細すぎず。
Tシャツにジャケットは楽だがありがち。
そこにシルバーのネックレスなんてつけたら目も当てられない。
装飾過多にならないよう、柄は抑え目に。
色は同系色を合わせて一つ二つだけ外す。
色が喧嘩してたり多すぎるのはそれだけで杜撰になる。
安っぽいキーホルダーやアクセサリーひとつで、ダサくもなってしまうから付けないのが無難。
安っぽいものはやはり安っぽい。
鞄は、若いならカジュアルにデイバッグやボディバッグで良いかも知れないが、そこそこの年齢でマンハッタンポーテージを提げてたらちょっと微妙。
別に高価な服でなくても良いとは思う。
でも安い服は、やはり安っぽいのだという事は忘れてはいけない。
合皮は一目で合皮と判る。
どれだけ全身頑張っても靴や鞄一つで崩れてしまう事もあるし。
マネキン売りで「無難」を標榜するならもっと「無難」を突き詰めて欲しい。
M、L展開しか無い服なんてどうすればいいのか。
そもそも服のサイズなんて「全身S」なんてことは無くって、上半身と下半身でサイズが違うなんてよくある話。



キム・ジョーンズがLVのメンズを担当するようになってとても魅力的になった。

ディオールのデザイナーにラフシモンズが就任し、サンローランをエディスリマンが再興しようとしてる。

ジバンシィはリカルド・ティッシとの契約を延長した。

最近、メンズファッション界も面白くなってきた。
マネキン買いだろうが、センスが無かろうが。
ファッションに興味を持つ層が増えるのを祈りたい。
ガイアがオレに輝けと言っている...。

栗野:~おそらく、アントワープの人たちが80年代に、コムデギャルソンやヨウジヤマモトを見て一番衝撃を受けたのは、ファッションはコンセプトであるということだと思うんです。
やはり日本の人というのは、今日200人ぐらいですか、皆さん話しを聞きに来てくださっているという事実からも、やっぱりコンセプチュアルなことが好きなんですよね。
だから、ファッションを消費財として消費するだけじゃなくて、ファッションに意味を見出すとか、極論を言ったらファッションを生きるということを皆さんしていらっしゃると思うんですね。
ファッションに対してただモノとして見つめているのじゃなくて、あるコンセプトが具現化されたプロダクツとして見るということが日本の中に元々あって、特に80年代のコムデギャルソンとかヨウジヤマモト以降は強くあって、その日本人のコンセプト好きというところにアントワープ・ファッションはヒットしたのだと思うのです。

栗野宏文「アントワープを語る」