「死ぬまでに一度は読んでおくべき4つの漫画」を読んで

死ぬまでに一度は読んでおくべき4つの漫画
http://dreamking7200.blog.fc2.com/blog-entry-81.html

の手の企画って好きなので。
乗っかってみます(リンク先のは全て既読です)。


前提条件(自縄自縛)


ただし
「死ぬまでに」
という事は、単純に面白いだけの漫画って事では無く、
人生の時間は限られているし無駄な事に時間を使ってる暇は無い。
だから
「限られた時間を使ってでも読む価値がある作品」
と言う縛りを一つ付け足し、そして

「死ぬまでに」
なのに完結してない漫画を読んだら死んでも死にきれないと思うので、ウチでは
「完結している作品に限定」
という縛りを増やして四つ挙げてみたいと思います。

そしてあまりメジャーなものはつまらないので
「実写化・アニメ化などされていないもの」
という縛りも付け足す。


惑星のさみだれ/水上悟志



上悟志氏の作品はハズレが少ないが、その中でも名作として有名なこの作品。
地球の破壊を企む魔法使いアニムスと戦う超能力集団「獣の騎士団」の物語、
なんて書くと
「なんか設定が厨二病全開なんですけどwww」
とか草が生えそう。
そんな厨二な設定にあまり期待せずに読み始め、どっぷりハマって途中で止まらず全巻一気に買い揃え。
終盤かなりウルウルしながら読了(この冷たい心の人間ですら)。
面白いし、泣ける。
全10巻で完結。


花男/松本大洋


ンポン連載当時に初めて読んだ。
面白いと評判は聞いてはいたけど、最初は絵柄のアクの強さにちょっとキツイなと思いながら読み始め。
終わってみたらすっかり松本大洋にハマって買い集め始めたきっかけの作品。
「ZERO」なんかと同じく天才であるが故の孤高と孤独を描いているんだけれど、「ZERO」で主人公がリングの上での孤独を貫いてしまったのに対し、親子関係があるから花男は救われる。
夢を見る、見続ける、諦めない、その先にあるもの。


寄生獣/岩明均



めて読んだ時は、とても驚いた。
だってこんなものは無かった。
カーペンター「遊星からの物体X」みたいに人に寄生し形を変える寄生生物。
クリーチャーがグロテスクに変形して人を襲うのはよくあるけれど、この寄生獣みたいに人の姿を残したまま変形するって言う描写はかなり新しかった。
生物が生きるとは何か、そういうお話。
旧版だと10巻、最近出た完全版だと8巻で完結。


真説 ザ・ワールド・イズ・マイン/新井英樹


うやって読み始めたかは覚えてないけど、確か「度胸星」目当てで読んだヤンサンにザ・ワールド・イズ・マインも載ってたのが切っ掛けだったか。

この国のすべての人間に挑戦したい。 
人権を差別せよ。 
自ら社会を逸脱する者にその生における平等はない。 
人名を差別せよ。 
社会と個人の命を秤にかけた時、民主主義は迷わず社会を選択せねばならない。 
ヒューマニズム」を差別せよ。 
その言葉の響きに酔いしれ思考を停止した者のみが殺すことをすべて悪とする。 
人間とはあまりに不完全な度し難い生き物であるにもかかわらず、神をも恐れず懸命に守るべき命と葬るべき命を常に選択してきたのだ。 
ならば差別することもヒューマニズムである。 
反論を唱える者は自らの覚悟と信念を試していただきたい。

ヤンサン編集長が交代するのに合わせて雑誌の方針変換が理由で打ち切りをくらったってエピソードもあって、終盤は駆け足になってるもののこの作品の圧倒的な力はやっぱり素晴らしい。
「殺す、そこに命があるから」
が象徴するように無軌道に暴力を振い、大量殺戮を繰り返す主人公らと災厄(災害や天才)の暗喩として配置されたヒグマドンが殺戮を繰り返す。
人の命の価値を「人の命の尊さ」ではなく逆に無意味さや儚さで描いている。
大量に失われる様を見せつけられて、その大切さを知らされる。
旧版「ザ・ワールド・イズ・マイン」が14巻。
「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」は5巻で完結。



うやって並べると「生きるとは」「命とは」ってテーマのものが多くなってしまうのは個人的嗜好。
ハズレは無いので是非どうぞ。
Kindle版も出てる。