謝罪文のかたち

問題は要するに、ほとんどの人が自己弁護に終始してしまうことです。次のようなセリフで、自分の意図や考えや気持ちばかりを説明していませんか?
「○○するつもりはなかった」

「○○しようと思ったから」

「○○だなんて気がつかなかった」

「これには理由があって」

謝罪をする時に忘れてはならない2つの意識


最近、ネット上で謝罪を目にするが謝罪にも色々あって上手い謝罪もあれば悪い謝罪もある。
残念ながら責任ある地位にあるからと言って相応の謝罪を行えるとも限らない。
実に残念ながら。

謝り方を考える時に忘れずに意識すべきことは、「相手は誰か」「こちらの謝罪に何を求めているのか」の2つです。地下鉄でコーヒーをぶちまけてしまった場合、びしょ濡れの相手は「つらい気持ちはよくわかる」などと言われることを望んでいません。

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悪い例としてはhagexさんのこの記事から引用してみる。

「メルマガの発行が遅れた理由は?」という質問に対して

・秋は毎年気がのらず、鬱状態になる
・いろいろと忙しかった
・あと、最近友人の死があって自分を見つめ直す機会になって。色々なことがあって、筆がとまってました

というのが、理由らしい。
これでメルマガ読者が納得するかどうか、私には正直わからない(私が読者なら納得しないけど)。しかし気になった点が1つ。
ここで書かれている「友人の死」はワイアード社長の石原明彦氏が自殺した件だろう。石原氏が亡くなったのは11月初旬なので、10月1日以降1ヵ月間メルマガを出してないのは言い訳になってない。この件に関して、本人は「これは言い訳にしちゃいけないな」と言っているが、じゃあ書かなきゃいいのに!

http://d.hatena.ne.jp/hagex/20121115/p10

起業家の星、家入氏がろくに更新も出来ないスタッフに丸投げしてたメルマガをやめる時の謝罪。
良くない謝罪の例として聖典ライフハッカーは「自己弁護に終始するのはよくない」と書いておられますが、色々と正当化したりあるいはぶっちゃけたりしている。自分が悪いと全く思っていないのがよく判る。
こんなメルマガを読むのは信者の方々なので
「責任なんて言わない家入さん、さすが格好良いっす!」
「責任とか言ってる人間はつまんないですよね☆」

と思わせるには適当なのだろう。
部外者には、さっぱり判らない世界ではある。


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・【社告】毎日新聞の報道に対する弊社の見解について
http://www.akitashoten.co.jp/news/201
こちらは最近起きた秋田書店の読者プレゼント水増し事件に関し。
当初あった「記事は弊社への取材も一切おこなわれず」部分が直されている。
問題は二点あり、「水増し問題」「女性社員の解雇」
しかし謝罪には「女性社員の解雇」が自己弁護と一緒に織り込まれている。
この謝罪文が誰に向かって書かれたのか?(まぁ、株主か)
「お詫び申し上げます」
とあるが誰に向けているのか全く見えない。
通常「株主」「読者」など色々ある筈なのに。
どちらにしろ謝罪の中に自己弁護を織り込めばその部分を突っ込まれるし、認識に隔たりが謝罪すべきは謝罪して事実を提示、もし法的にと言う事であればそれで保身を計れば良い。一連の行為で随分と底の浅さが露呈してしまったように思う。
秋田書店:不正訴えた女性社員を解雇 撤回求め提訴へ/毎日.jp
http://mainichi.jp/select/news/20130821k0000e040255000c.html


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NEET TEEN
http://www.d3.dion.ne.jp/~hikaru_s/nvs/

ご存じの方も多いかと思いますが、僕は2ch上において暴言や誹謗中傷を多数行っておりました。
お詫びのしようもありませんが、中傷を行った作家先生方、荒れを招くこととなったスレの住人の方々、出版社などご迷惑をおかけした関係各位、ならびに読者の皆様に深く陳謝申し上げます。
特にご迷惑をおかけした方々には現在、できる限り迅速に謝罪のご連絡を差し上げているところです。
お騒がせしてたいへん申し訳ございませんでした。 2013/8/27 杉井光

2ch●情報流出で明らかになった杉井光氏の謝罪文。
個人で誹謗中傷という事実があるので、誹謗中傷した相手に対しては個人的、法的な謝罪は別途に行うとしてネットに書く謝罪としては主に自分の作品の読者が対象になる。
中傷の対象には各個に謝罪を行い、一般の読者相手にはまず謝罪を上げておく。


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・TechWaveから緊急のお詫び 編集長・増田真樹 @maskin
http://techwave.jp/archives/from_techwave2.html
「希代の迷謝罪文」とされるTechwaveの謝罪文。
まるで小説のように

衝撃の内容で、頭が真っ白になりました。

思い返せば、「ある事象」とする一連の問題

など謝罪文の中で「どう思ったか」は必要無いし、思い返せばと書かれても書き手の時系列まで読み手は知った事ではない。
時系列に事態を書く、と言うのは事実を順に並べ判りやすく整理し、どの部分が悪くどの部分をどうすべきかを提示するべきであって、だからこそこの謝罪文は「希代の迷謝罪文」になっている。
ちなみに当初使われていた雲の画像が消去されている。
謝罪文にすら画像を使わずに居られないライフハッカーの性。
謝罪文すら通常記事と切り分けも出来ないライフハッカーの性。
そう言う事だろうか。

ちなみに謝罪文の下部に書いた人間のプロフィールのテンプレを貼るのもかなり常識はずれだろう。

著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演している。現在、スタッフとしてスタートしたTechWaveをリボーン中。中長期プランニングやアドバイザリー活動で定評がある。(@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中)
しらねーわ。
12歳で企業したから謝罪文が書けなくて良いのか。


・The Startupからのお詫び
http://thestartup.jp/?p=8294
今回、唯一まともだった。


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・当社サービス「ロリポップレンタルサーバー」ユーザーサイトへの第三者による大規模攻撃について
http://lolipop.jp/info/news/4149/
ナウでヤングなレンタルサーバーLOLIPOPのハッキングに対して。
まだ決定的な確定情報が云々って訳でもないのでこの時点での謝罪は

各対策の進捗につきましては、当ページにて随時ご報告してまいります。
お客様には多大なご心配・ご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。

と言う程度か。
一定時間ごとに状況を発表したりロリポ自体の対応はそれほどまずくない。
本来被害者であるロリポだが、


通常、まず事実を確認した結果として事実が一切無いのであれば「風評被害」だろうが、その事実も判らない状態で外部からの指摘に対して
「事実でなかったらどう責任を取るつもりなんですか?」
との事だが、では事実だった今公然のTWITTER上で揶揄し、自身を擁護するツイートだけRTする姿勢。
どう責任を取るのだろう。

http://www.landerblue.co.jp/blog/
一石クオリティとか言われちゃってはいるが事実は事実なので今後の動きに注目しております。
しっかし安かろう悪かろうだな。

GMOロリポップ)その他で今日も激しくサイト乗っ取りが横行している件で(追記あり)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20130830-00027700/


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誹謗中傷などして謝罪を行わなければならないのは(名前の知れた作家として)当然だが、起業や組織などは過失が自身に無くても代表として謝罪を行わなければならない場合もあるし、そう言う際に「集団の顔」が見える。
よく「誠意を見せる」というがそれは別に詫び石を撒く事ではなくて、事実を明確にいかに説明し誰に対しどのように謝罪を行うか。それが明確でない組織はつまり代表がその対象を考えられないと言う事だし、ましてや謝罪文に画像を使ったりテンプレのプロフィールを載せたり、また自身が悪くないと他人に責任を被せたり、開き直って悪くないとうそぶくような組織はろくでもない。
そう言う事だろう。


このようにネットに転がる謝罪文をまとめ皆さんのお時間を奪いまして大変申しわけ御座いませんでした。
この記事の中身の薄さは明らかかと思います。
大変申し訳御座いませんでした。

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