「iPhone 5cは「廉価版」にあらず!」と言うので考えてみた

※以下は、マカーの憶測です

・iPhone 5cは「廉価版」にあらず。Jony IveがiOS 7搭載用としての理想を追求したデバイスだ
http://jp.techcrunch.com/2013/09/12/20130910iphone-5c/
こんな記事が話題になってる。
ジョナサン・アイヴが力を入れたのは5sではなくって5cだと言いたいらしい。
「なるほど」
「良い分析だなぁ」

みたいなコメントが付いてて、いやいやお前ら大丈夫かと 笑


“「廉価版」にあらず”
そう言われても、実際に安いんだから。
iPhone5のブラックは傷が付きやすいとして問題になって、ハイエンドの5sはスペースグレイ、ゴールド、シルバーの三色になった。
5の改善、マイナーチェンジになる5s。

確かにIveはそれからしばらく、プラスチックからユニボディのアルミニウム(Iveの口調で言えばアリュミナムのように聞こえるだろうか)へと路線を変更していった。しかしそういう時代を経て、Iveは原点に戻ってきたのではないかと思うのだ。芸術家が、異なる時代を過ごすようなものとも言えるだろう。

いやいやいやいや。
プラスチックの5c。
思い出すのは、ポリカーボネイトを使ってたMac Book G4なんすよ。
MacBook 販売終了に思うこと~ポリカーボネート時代の終焉~
http://honeyb119.blog86.fc2.com/blog-entry-589.html

当時、ハイエンドなPower bookはアルミニウム、安いノートはMacBookだった。
でもiMacグラファイト時代から使ってる自分的にはアルミニウムのPower BookよりもMacBookの方が好みだったし、CRTのiMacやiMacG5、iBookの貝殻みたいなデザインも好きだった。
かつてはMacの製品は様々にポリカーボネイトが使われてた。
でもアルミニウムの加工技術が進んでAppleの製品はクールなアルミニウム仕様の製品がメインになった。
一番安価なMacMiniにすらアルミニウムが使われてる。


iPhone 5cは、iPhone 5に代わるものとして登場してきているのだ。Appleは、4Sの販売は続けるものの、iPhone 5は店頭から引き上げることになっている。Iveは、自分でデザインしたソフトウェアの入れ物としてのハードウェアをデザインし、iPhone 5にとってかわるiPhone 5cに自分の思いのたけを詰め込んだのだ。
恣意的な書き方だなー 笑
だってiPhone5にとって変わるのはiPhone5cとiPhone5sでしょ?
どうして5cだけが「とってかわる」んだろうか?


もしiPhone5が残ってたとすればどうなるか。
ユーザーはiPhone4sかiPhone5cかiPhone5かiPhone5sの中から選ぶ。
いや、それはややこしい。
だって5のマイナーチェンジのハイエンドとローエンド。

まずクオリティが高くて完成している4sは残して、傷の問題なんかがあった5はラインナップから削り、廉価版の5cとハイエンドの5sという並びにしよう。
それが自然だっただけで5cを5の代わりになんて意図はない。
今までは5がハイエンドだった。


それにハイエンドはクールでミニマル、ローエンドはポップってのは今回だけじゃない。

かつてのiPodは白と黒だけ。
そこへiPod nanoなんかの安価なiPodを出した際、カラフルなバリエーションを持たせてる。
でも製品はアルミニウム製。
どうして「iPodはカラフルなアルミニウムだったのにiPhoneはプラスチックにしたのか?」


かつてのデザインに戻ろうとしてる?
だったらハイエンドのiPhone5sこそアイヴが新しく一新してデザインしたらよかったんじゃない?
「今度からのiPhoneフラグシップはプラスチックで原点回帰です!」
デザイン的に回帰するならその方が自然。
自分がデザインを考えたiOSと相性が良い製品にするためにハードのデザインを...じゃあどうしてそれをローエンドでやるんだよ 笑
アイヴって社内でそんなに立場弱いのかね?
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アイヴが5cのVTRでノリノリ?
いやいや、そらマイナーチェンジの5sよりは新しい5cの方がノリノリでしょうよ。
それにデザイナーてのはハイエンドだろうがローエンドだろうが力を入れるんだよ。
自分が関わったすべてのデザインに関して。
5cは、自分の思い通りの製品だからノリノリ?
その程度のデザイナーなんすかね?
サー・ジョナサン・アイヴってのは。


結局さ、プラスチックはやっぱりチープなんすよ。
Appleが打ち出してる
「アルミニウムはリサイクルできます。アップルは自然に優しいです」
そういう主張にも反したボディを使った。
でも傷が付きにくいし、製品を安価に作れる。
アンドロイドにシェアを食われてるし、日本とアメリカでは売れてても他では弱い。
だったらプラスチックのボディを使ったiPhoneを出して、カラフルにバリエーションも出して一気呵成に攻勢に出ようじゃないか。
5cってそういう製品じゃないのかね?

本来、手に持って使うスマフォの理想形は「美しい」事より「実用性」だからプラスチックの製品の方が良いと思う。

今回は公式に5cにも5sにもそれぞれケースを出してる。
これだって今までにない事。
だってデザインとして完成されてるならケースを出す必要なんてない。
それに既に指摘されてるようにケースのデザインも微妙だし、もしアイブが5cをノリノリで作ったとしたらケースのデザインがあれでどうして通ったんだろうね。
ケースを付けなくてもプラスチックなら傷なんて気にしないで使えるって言うのに、クロックスみたいなケースを出してる。
多くのユーザーがケースを使う。
今までのアップルなら
「ユーザーがケース付けてる?で?」
で終わってた。
でも今のアップルは
「みんなケースを使ってるから公式に出しても良いんじゃないか?」
そういう流れになってる。
悪い言い方をしたら日和った。

良いデザインは革新的である。
良いデザインは製品を便利にする。
良いデザインは美しい。
良いデザインは製品を分かりやすくする。
良いデザインは慎み深い。
良いデザインは正直だ。
良いデザインは恒久的だ。
良いデザインは首尾一貫している。
良いデザインは環境に配慮する。
良いデザインは可能な限りデザインをしない。

ディーター・ラムスによる「良いデザイン」の十か条


5cをディター・ラムスの十ヶ条で考えてみると。
iPhone5cは革新的なデザインである→× いいえ
iPhone5cは製品を便利にする→○ 使いやすい、傷が付きにくい
iPhone5cは美しい→× 安っぽい
iPhone5cは製品を分かりやすくする→ ○カラーがポップで差別感がある
iPhone5cは慎み深い→ ×いいえ
iPhone5cは正直だ→ ○シェアを泥に奪われつつある台所事情が分かる
iPhone5cは恒久的だ→ ○素材の耐久性はあるだろう
iPhone5cは首尾一貫している→ △iOSとの相性は良。ラインナップの中で異質
iPhone5cは環境に配慮する→ ×アルミニウムの方が環境に優しい
良いデザインは可能な限りデザインをしない→ △製品はミニマルだがケースに違和感

「5cは廉価版では無く理想を追求したデバイスだ!」
さようですか。
5cはアップルの台所事情を現すデザインに見えて仕方がないんですけれども。
どういう意味で「主力」と呼ぶのか、と言う事ですけどね。

おっしゃる通りなら、気のせいかもしれませんね。
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失礼しました。
デザイン学 (思索のコンステレーション)