「ダウンタウンの栄枯盛衰」とか聞いたので


・関西人からしたらダウンタウンがディスられてるのが悲しい
http://sho-yamane.hateblo.jp/entry/2013/10/07/032712

漫才ブームってのがあった。
ツービート筆頭にB&B、のりおよしお、紳助竜介ら漫才師がお笑いブームを巻き起こした。
そんなブームの終盤に現れたのがダウンタウンだった。
よく島田紳助が分析してたが当時のアップテンポなBPMの高い漫才が主流の最中にダウンタウンはローテンポでしかもアングラな空気を持ち込んだ。
当時も関西はベタ、関東はシュールが当然だった中にダウンタウンは関西でシュール、しかもコントでは無く漫才でそれをやってみせた。
だからこそダウンタウンは評価されたし、革新的な存在。

ダウンタウンが出て来てからダウンタウンの真似みたいな漫才師ばかり出て来たって冗談めかして島田紳助が言ってた事があった。
ダウンタウンの漫才は素人の立ち話(via横山やすし)。
それを漫才に昇華させてるのはセンスとテクニック。
マネしてもマネ出来ないのは当たり前。


関西では、毎日ダウンタウンが観れた。
レギュラー番組の「四時ですよ~だ」やMBSラジオの「MBSヤングタウン」には、Youや今田、東野、130Rらダウンタウンのごっつええ感じに繋がるメンツが出演してた。
山田花子は「四時ですよ~だ」に素人として出演してプロになったんだっけ。
若い連中はみんな観てた。

個人的には関西で育って、お笑いが好きで、友だちにいっしょにNSCに誘われたり(当時、これからは関西よりも関東の笑いが来るからって理由で断った)他に北野誠竹内義和サイキック青年団はヘヴィ―リスナーのサイキッカーだったし、デーモン小暮とか大槻ケンヂのオールナイトも面白かったけど、お笑いとしてのダウンタウンは格別。
「働けダウンタウン」「ダウンタウンのゆーたもん勝ち!」「夕焼けの松ちゃん浜ちゃん」なんてのもあった(「全員出席!笑うんだってば」は、ひどかった...)し全部観てた。


ダウンタウンに対するディスりが目につき始めたのって「ダウンタウンのごっつええ感じ」の頃からだと思う。
松本がワガママとか言われて「野球が延長するのにバラエティが延長しないのはおかしい」「雨傘番組ってなんや?!」とかそーいう発言を捕まえて
「松本の身勝手で打ち切りになった」
「人気があるからって調子に乗ってる」

そう言う叩かれ方をされたりした。
結果、ごっつええ感じは終了。

今から考えればそりゃあ
「野球を延長するのは視聴率が取れるから」
それに応じて他の番組が順次繰り下げになるのもバカバカしくって、その後野球の視聴率が下がった途端にテレビ局は野球の延長をやめた。
で、クレームが増えたり野球が盛り上がるとまた延長する。
テレビ局の姿勢なんてその程度。
松本の言ってた事はそんなにおかしい訳でも無い。


ダウンタウンって怖がられるけども、昔は暗いって言われて基本的にコミュニケーションが上手くない。
元々二人ともお酒が呑めなかったし、人見知りするから一旦壁が解けると仲良くもなるが、そうじゃないと「怖そう」って言う壁に引き篭もる。
トミーズ雅に松本は「お前なんか片手ですぐに殺せる、調子にのんな」って脅されたこともあったし。
ここ数年くらいはかなり社交的になったし、お酒も呑めるようになったが。
浜田はお笑い芸人とは遊ばずにスポーツ選手とか別業界の人と交流し、松本は後輩と交流するんだそうだ。


普通は、師匠が怖い。
ダウンタウンはNSCの一期生で、吉本の中で当時珍しい「師匠がいない漫才師」だった。
だから「師匠に怒られてる姿」みたいなものをあまり見せたことが無い。
ダウンタウンの仲間らは大体が師匠経験の無いままに(今田も劇場で働いてたし、木村祐一も元はオールディーズってコンビだったけど二丁目のオーディションだし、130Rも視聴者から名前を募集して決まったし...素敵!KEI-SHU5懐かしい)。
だからそういう「ダウンタウン率いる二丁目軍団」のリーダーとしての看板があるから一時期の尖ってた岡村とか千原Jrみたいなイメージを持たれてしまうのは仕方ない。
多分、初期から見てない人らにはダウンタウン=怖いってイメージがインプリンティングされてる。


ダウンタウンに与えられている企画や番組で、ダウンタウン自身がその才能を発揮できているのかなとは思う。そして、冒頭の映画撮影もダウンタウン松本氏が才能を発揮できる場所なのだろうか?とも思ったりはする。

http://sho-yamane.hateblo.jp/entry/2013/10/07/032712

この人ってどの程度の知識とかで書いてるんだろう?
たまに松本ってどうしてあんなつまんない映画撮るんや?みたいな意見が出るけど、松本って昔っから浜田と一緒にやる時はベタな掛け合い(ツッコミありきのボケ)で松本独りでやる時はシュールな世界で作品を作る。
別に今に始まった訳じゃあない。

「寸止め海峡」って舞台で入場料一万円にしたり、「松風'95」では料金を後払いにした。
これって悪いとり方をすれば
「その価値があるって価格設定だろふざけんな!」
「信者が金を払うからって価格設定決めてねぇとかやってんだろ」
とか受け取られる。
これは「お笑いの舞台の料金」って言うモノに対して疑問を投げかける実験でしかない。
そもそも舞台の料金って勝手に決まってたり誰かが決めた相場がある。
そういう既存の価値観に対しての疑問。
でもそういうのが理解されないし、理解されなくても構わないんだろう。
多分、諦観が根っこにある。

糸井 俺は松ちゃんってビデオの人だと思ってるんですよ。
   だけどビデオって本当には商売にならないですよね。
   ならないんでしょ?
松本 ならないです。
糸井 やっぱりそーかー。聞いてみたかったんだ(笑)。
松本 (笑)いや、ぜんぜんなってないんじゃないですかね。
   だから、1980円とか、そんなくらいでやると、
   もうけにはなるかもしれないですけど、
   セットとかに凝れなくなりますしね。
   ぜんぜん商売になってないですよね。
糸井 ホント! じゃあ「頭頭(とうず)」なんかも
   ぜんぜんダメなの?
   あれは見るからにいちばん危なっかしいけどね。
松本 あれはいちばん危なっかしいですねぇ。
   あれも商売にはなってないでしょう。
   僕、あの、「寸止め海峡」のビデオはもうちょっと
   売れると思ったんですけどね。
   あんまり売れてないんじゃないですかね。

http://www.1101.com/matsumoto/03.html

「頭頭(とうず)」なんて誰も覚えてないけど、あの頃の作風からすればここ最近の映画はマジョリティにかなり寄せてる。
VISUALBUMなんて、そんな一般受けしないお笑いばっかり。

テレビでのダウンタウンでの活動はエンターテイメントで、映画とかビデオ作品は松本人志としての表現作品なんじゃないかなーと思う。本質的なのは個人の作品で、実験的だったり表現方法を探ってる。
ほんとだったらあんなバジェットじゃなくって一部が観れるような大きさでやればいいけど松本には、もうそれが許されない。
松本人志が撮る」ってなれば金が集まって規模が大きくなってしまう。
描きたいモノがとてもプライベートで実験的であっても。
みんな「お笑い芸人松本人志の映画」として観に行く。


ダウンタウンがいなければ、こんなにお笑いが好きになってないし、毎週のラジオもテレビもダウンタウンが基準だった。
今や司会がメインで昔みたいにトークやネタを観ることも減ったけど。
くりぃむ~とか今田・東野もそうだけどフリートークが面白い芸人が売れて司会に収まってしまうと本領が発揮出来ない(くりぃむ~の銭金でのレポーターとか、今田東野がラジオとかやると、伸び伸びしてて面白い)。
で、そーいうのを「面白くなくなった」とか言われる。
なんだかね。
じゃあ面白さってなんだよ。
テレビなんざそんなもんなんだろうが。


しかし、これからもお笑いや映画の業界の中で今後ニーズは変わっていくだろう。その中でずっとダウンタウンがそのニーズに応えられるかは疑問だと思う。

そんな中で僕の成長を支えてくれたダウンタウンの姿を見ていくのは非常に悲しいところでもある。冒頭の2chのディスを見るのも悲しい

http://sho-yamane.hateblo.jp/entry/2013/10/07/032712


ダウンタウンの“栄枯盛衰”とか書かれてもね。
テレビやお笑いは流れが速い、入れ代わりも激しい。
ずっと最上位にはいられない。
一番上になったら、あとは落ちていくしかない。
ずーーーっと上に居つづけるダウンタウンは、それだけですごいのに“栄枯盛衰”ってなあに?
だってダウンタウン以降でナイナイ以外に関西発で「看板を背負ってる大人気のお笑い」ってどれだけいる?
ダウンタウンは未だにすごいと思うけどね。
お笑いの価値なんて別にレギュラー番組の数が多い少ないじゃないと思う。
(テレビタレントの価値はそうだろうが)

今って「お笑いがー」じゃなくってテレビって言うコンテンツそのものが
「果たしてこれからどういう展開が良いのか」
そういう時期であって、お笑いの新しい波が出てくるのも違うかたちなんだろうって思う。
ダウンタウンがニーズにこたえられない?
んじゃあ他のお笑いにも無理ですわ。
つまりお笑いじゃなくても、無難で単価の安いタレントが使いやすいって言う方向になってて、それをやり始めてがっつり面白くなくなったんだけど...まぁいいや。
長くなる。


ダウンタウンよりも島田紳助のディスられ方が悲しい。
自分の中での島田紳助はお笑いを分析して、「クイズ紳助くん」で後輩をいじって自由に尺無視で延々トークやってる島田紳助だったり(だからトーク部分だけでたまにトーク紳助くんなんてやってたが)、レース場でメンバメイコボルスミ11を引きずり回したり(これは酷いが)、EXテレビ上岡龍太郎と深夜に実験的な事を色々やってた紳助の姿が、こっちに来てぬる~いヘキサゴンファミリーとかやって「偽善者」だとかディスられているのを観て悲しくなった。
最終的に引退したけど元々尊敬してる上岡龍太郎のひそみに倣った形であれはあれで良いんだろう。
復帰もしなくていい。
どうせ叩かれるだけなんだから。
〈ダウンタウン・松本人志の流〉頭頭 [VHS]