映画「死霊のはらわた」観た


リメイクって言うのは失敗する事が多い。
過去作が名作であればあるほど特に。

死霊のはらわた」はサム・ライミの代表作。
今回のリメイク版は制作にサム・ライミ、そして旧版で主演を務めていたブルース・キャンベルが名前を連ねてる。

コメディ要素のあった旧版「死霊のはらわた」で死霊に取り憑かれた片手が自分に襲いかかって来る、なんてコミカルに低予算ならではのアイデアが色々あったり、後にシリーズ化して三作目では禁書ネクロノミコンの力で暗黒(中世)時代へとタイムスリップ(空間転移)して、キャプテンスーパーマーケットとして義手代わりにチェーンソーを括り付けて骸骨軍団と戦ったりしてた。


リメイク版は、コメディ要素を排してシナリオも随分と変わってる。

ドラッグ禍の妹を治療するため、山奥の小屋にやって来る兄とその友人ら。
その小屋の地下には儀式の跡、吊るされた大量の猫死骸と禁書ネクロノミコン

やらなきゃいいのに封印破って、やらなきゃいいのに呪文も読んで。
悪霊復活して次々襲われる定番の展開。
もう怖いと言うか、ともかく痛い。
痛い痛々しい痛い痛い痛い。
釘射ち機で釘を跳ばして刺すのは定番だけれど、熱湯だの、肉切りナイフに鉈にカッターナイフに注射器に。
バールのようなもの”でばっかばか殴られたり、刺さるわ切れるわ、皮膚も溶けるし、削ぐし。
腕も肉切りナイフでぶった切るし(これは定番)、潰れて肉を引き千切るし、銃で吹き飛ばされ、足はチェーンソーで切り落とし。
いやはや、肉体破壊の限り。昔より技術が上がってるから実にそれっぽく見える。
怖がらせるより痛がらせるシーンが多い。

昔のコメディを削った分シリアスにして、怖さよりも痛さを前に出した分、とても正統派なんだけども今の技術が生かされてとても良い感じのホラー映画になってたのはさすがサム・ライミブルース・キャンベル両巨頭が噛んでるだけある。
めちゃめちゃ怖くはないけれども、痛そうなシーンが多いので残酷描写苦手な人は止めた方がいい。
特にシナリオが目新しい訳でもないし何か実験的でもない。
でも正統派なホラーでリメイクの方向性としても納得出来るやり方(多分コメディ色を強くやってたら失敗してたろうし)。
ベタベタな古典B級ホラーをそこそこ予算かけてキッチリ作り込んだ良ホラー。
死霊のはらわた [DVD]