「アニメは大人が観てもいい」なる考え方はいつからなのか?

Cartoon Silhouettes
Cartoon Silhouettes / Brett Jordan

・「アニメは子どものモノ」なる考え方はもう古いじゃない?
http://tm2501.hatenablog.com/entry/2013/10/23/235535
たまには青二才さんと絡んでみますか...。


そもそも知的な人間は漫画なんて読まない

つてアニメーションは子供のものだった。
というか大人には必要なかった。
というか大人は求めなかった。
大人は大人であり子どもは子どもである。
だから子どもが喜ぶものを大人が観るのはおかしい。
チョコレートパフェなぞ男の食うものではない。
大人がマンガ雑誌を読む暇があるならスタンフォードの自分を変える教室」を読め!
【土井】500万の人は明らかにファンタジー、エンタメ中心です。『ONE PIECE』なんて漫画は思い切りファンタジーです。

【成毛】そもそも知的な人間は漫画なんて読まないよ。海外企業のマネジメントなんて、漫画本の表紙すら見たことないだろうねぇ。

ファンタジーに逃げる“下流”の人々 -「年収別」心底、役立った1冊、ゴミ箱行きの1冊

プレジデント読者の中にマンガを読む人間なんていない!
読むのはモラトリアムに逃げ込みたい下流の人間である!!!


いつから「大人も見るアニメ」ってのが出来たのか。
歴史を軽く辿ってみる。


“大きいおともだち”と魔法少女

オタク的な作品にハマったばかりの人、あまりアニメを見ない人の「アニメは子どものものだけど、大人にとっても見ごたえある作品がある」という思い込みは間違ってる。

正確には「アニメは大人のもので、その一部は子どもが見ても面白い」というのが、現在では正しい。僕の親世代以上の連中からは「アニメ見てる奴なんか子どもっぽい」と真っ赤な顔で言い出しそうだね。
と昔前。
ヒーローショーやイベントなどに今でいうオタクが現れる。
司会のお姉さんは会場の子どもらとオッサンらに向かって
「はーい!それじゃあ元気な声であいさつしましょうね!大きいおともだちも一緒に!」
「大きいおともだち」と言う語がいつ頃から呼び習わされたか定かではないが、
児童・少年・少女向けのアニメ・漫画・特撮ヒーロー番組などに夢中になっているおたくや大人のマニアという意味での「大きいお友達」という言葉・概念は、『美少女戦士セーラームーン』のヒット以降に広まったとされる

Wiki/大きいおともだち

少なくとも「魔法のプリンセス ミンキーモモ」の時代には存在したと考えられる。
魔法少女年表
魔法少女を年代で見ていくと、造形が徐々に変わっていくのがよく判る。
ちなみに手塚「ふしぎなメルモ」は71年。
永井豪キューティーハニー」は73年。
以前に竹内義和先生が「メルモでどっきどきしてたわ」という発言をしてたように思うので(記憶は薄いけど)その頃からオタクの萌芽は存在した。
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しかし70年代の魔女っ子チックルなどはいわゆる「カワイイ」造形では無く、魔法少女ララベル辺りでも大きなおともだちは鳴りを潜めていて、やはり葦プロ全盛1982年ミンキーモモ以降が「大きいおともだち」及び「ヲタク文化の発展」が関連して考えられるかもしれない。


OVAとレンタル文化

1974年「宇宙戦艦ヤマト」ブームが起こる。
そのブームは「大人でも観て楽しめるアニメ」と言う考えが広がるきっかけになった。
機動戦士ガンダム」の初回放送が79年。
ガンプラブームは社会現象になった。
うる星やつら」が81年。
そして「ミンキーモモ」が82年。
1984年押井の「ビューティフルドリーマー」は子どもには難解すぎるし明らかに「大人向け」

70年代後半から80年代前半。
コミケはいわゆるファンジンや同人誌即売会として昔から存在したが、ヤマトやガンダムのブーム、そしてミンキーモモのブームにより二次創作が活発化(月刊OUTのシャア猫は有名)。
同時期のアニメや特撮雑誌、宇宙船、アニメージュ、アニメディア、アニメック、そして85年のニュータイプの創刊に到る。
アニメ雑誌は、既に子どもを意識しておらず同人誌などを楽しむ層に向けて作られている。
そして同時期にレンタルビデオブームもあって、レンタルビデオのコンテンツとしてオリジナルビデオアニメーション(OVA)が制作され始めた。


石景山遊楽園
石景山遊楽園 / mahiro1322

読売テレビ(日テレ系列)が1987年から「アニメ大好き」と言う番組を放映。
戦え!!イクサー1」や押井守「ダロス(83年)」などのOVAを地上波で放送すると言う意欲的な番組で、放送時間は深夜。

子供を一切意識していないラインナップ。
・『アニメだいすき!』で放映された作品リスト(不完全版 20040602)です。
http://ha4.seikyou.ne.jp/home/u-ogeshi/yota/animedaisukilist.html
この時代はまだ「大人向けのアニメはOVAで、テレビアニメは子供向けに(中には大人に当たるものもある)」と言う考え方だったろう。
大人がアニメを観るのはおかしい、と言う考えはこの段階で既に旧態然としてる。


そして1989年8月11日 宮崎勤が逮捕され、ヲタクと言うマイノリティな存在が社会の表舞台へと蹴りだされ、社会からのバッシングが起き、有害図書論争、アキバブーム、2ch文化、電車男等々へ繋がって行くわけだが...。
長くなったのでこんなもんで。

多分、この辺の時代背景や歴史と考えの遷移もいれないと観測範囲が狭いんじゃないかしら。
昔からあった「大人も見ていいアニメ」と言う考えと同時に「アニメは子どもが観るもの」というダブスタが起きてるのは果たしてどーしてだろうかね 笑

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