日本語とラップの相性の悪さと向井秀徳

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※以下は個人的主観に基づきます
※記事中のライムがクソダサいのはワザとです

MC id:sclo-aのエントリー素晴らしかったぜ。
マジ、リスペクト。
・あなたは即興で相手を批判(DIS)できますか?頭の回転が速い人がここにいる!(追記だらけ)
http://sclo.hatenablog.com/entry/2013/10/24/213924

MCバトルって知ってます?

いわば、口喧嘩のすごいやつだと私は解釈してるんですけど...。相手の言った内容について、即興で返す言葉を作るんです。韻を踏むのもお忘れなく!めちゃくちゃ頭の回転速くないとできないですよ。

レペゼンはてなから送るこのエントリー。
お送りするのは、MCあ、ざ、な、え、る、なわのごとし。

皆さんご存知、このロック畑の人間がどうやってラップ畑に突っ込み始めたか。
畑違いの勘違い。初心者の穿ったエントリー、たがった部分も多くてソーリー。
そ、し、てジャズとラップの関係を少し考えるぜ、Yo!


日本語とラップの相性の悪さ

そもそも日本語ラップは「クソだせぇ」って思ってた、昔は。
ロックを聴いてたしラップはRATM、BEASTIEとパブリックエネミー、M.I.A.、The StreetsにJamieTくらいか。
パブリックエネミー以外は「これがラップです」みたいなものは聴いてなかった。
その後、Nujabes、蟹江とかモスデフとか聴いてる。

米国の「オレはワルだぜ」なギャングスタラップ嫌いは今でも変わらない。
使ってるトラックの趣味が合わない。
金の鎖ジャラジャラ、オーバーサイズの服にスニーカー、キャップ。
B-BOYファッションも好きじゃない。


ZAZEN BOYS(ex.ナンバーガール)の向井秀徳

向井がラップをやるんすよね、ナンバガ時代から。
ナンバガ時代でもやってたが、ZAZENで本格的にやり始めた。
向井って初期ナンバガではオルタナティブな音を追って、途中から日本語的な歌詞や日本的なリズム(音頭)に注目してそれを崩したりし始めた。
そしてZAZENに到ってオルタナティブな音にエレクトロを入れて、そこにラップも組み込んでる。

「自問自答」が格好良かった。
日本語とラップは合わねぇ、って言う先入観が消えた。
日本語でも格好良い。
あのアメリカの猿真似みたいなラップより全然いい。
結局、トラックとリリック次第。
ハンパなリズムで気持ち悪くてディストーション効かせたギターがあってる。

日本人ってのは「音頭」の民族。
表打ちのリズムがだからこそ合ってる。
騒やかな演奏 [DVD]
向井の作る変速リズムは変則なんだがその根底に音頭があって、だから遊んでも崩れない。
そして高いアジテーション能力。
向井のソロライブに行くと独りで録音しながらループさせて重ねて行って、インプロヴァイゼーション(即興演奏)に曲を造り上げる。


「オレはすげぇ、オレはオリジナル、メイクマネーだぜ!」
とかってYo!Yo!っていう後ろに反ってるドヤ顔ラップはなにか違和感を受ける。

無理矢理アメリカのラップを真似して日本流に組み立てて「Yo!Yo!」「Heyめ~ん!」とかやられると「いやいや...」となる。
向井は、日本語的表打ちのリズムを意識した上で、途中で急に崩して、平坦にし変則にして混ぜ込んでいく感じ。
リズムを刻みながら聴くと変速がよく判る。
日本語、リズム、リリックとライム、表打ちと裏打ち、アジテーション。
レペゼンと、か、言ってる場合じゃ、ねぇ、ぜ、自然そこんと、こ、俄然意識しな、ヘイメ~ン、お前愕然。


MCバトルとサイタマノラッパー

MCバトルと聞くと「SRサイタマノラッパー」を思い出す。

映画評は、宇多丸氏の評が良過ぎて書く気を無くした。
「SRサイタマノラッパー」は埼玉の田舎町でラップで成功することを夢見る若者が主人公。
幾ら格好つけても田舎には畑と田んぼ。
公民館ではPTAのおえらい方から
「あなたたちは自分たちの将来についてどう考えているんですか?」
とか真顔で公開質問されて凹んだり。
切ないしやりきれない名作。

(2は飛ばして)続編「SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」

ここでMCバトルが登場する。
こちらは「SRサイタマノラッパー」と違って非常に重い。
しかし音楽的にはとても見ごたえがある。
ラップに興味がなくてもこちらも必見。


ラップ練習シーンも公開されてる。


Improvisation

JAZZでよく行われるインプロヴァイゼーション。
面白いのがロックとかポップスは、インプロヴァイゼーション能力ってあまり問われない。
向井がライブで現曲崩しまくって変速リズムで、周りが全員向井を見つめながら合わせてついていき演奏を崩さないあの感じはロックでのインプロヴァイゼーションだけどあれをやってるのは少ない。
ロックは原曲をいかに忠実に再現するか?に重きがある。

ラップにはフリースタイル(即興でリリックを組み立てライムをねじ込む)がある。
菊地成孔が「ラップはJAZZの孫だ」と言うのはそういうインプロヴァイゼーション要素というDNAの血脈がJAZZ→ラップに繋がってるってのもあるだろう。


ラップは、トラックに既存の曲を使う。
それをDJがスクラッチしたりターンテーブルで料理したものにリリックを乗っける。
アリモノの音の上に即興の歌詞を乗っけるフリースタイルが、だから発展したのかも知れない。
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