ゆるキャラが死んだ日

お笑いコンビを大使に「きゃべっしー」も登場 銚子特産キャベツPRへ | ちばとぴ ちばの耳より情報満載 千葉日報ウェブ
なんかきゃべっしーとか言うゆるキャラがふなっしーのパクリだとかなんだとか。
いやいや。
パクリかどーかってかそんなもん全然ユルくねぇじゃねーか 笑
ユルいってのは、B級感とかパクリとかバッタモンらしさが前面に出てるのがユルかったんじゃね?
ユル~くて、ぬる~いからそういうのがオッケーだったんでしょ?


ゆるキャラブームの先鞭をつけた一因にはサブカルがある。
テレチャンの「ゆるキャラ日本一決定戦」(当時の関東の視聴率6.7%?!)
みうらじゅん PRESENTS ゆるキャラ日本一決定戦! [DVD]

出演:みらうじゅん 糸井重里 安齋肇 坂下千里子 リリー・フランキー 夏川純
みらうじゅんに糸井重里安齋肇リリー・フランキー
みんな大嫌いなサブカルメンバー勢揃い。

何がサブカル嫌いだよ(けっ)。


ゆるキャラは、そんな経緯を忘れられて市民権を得てる。
非公式、個人で造って、ルックスのチープさに反して中のひとが恐ろしいほどの運動量で跳び跳ねる姿に狂気が漂ってたからこそふなっしーはユルかったし面白かった。でも、今や
「パクリだ!」
とバッタモンが出て来れば糾弾されるくらいにまで成長してしまった。
もはやなーんもユルくない。
人気が出れば金が絡むし、大人の事情と権利関係とマーケティング。


いーねくんが強風にあおられて中の人の頑張りが薄っすら見えちゃうのを笑うのが「ユルさ」

中の人はいないと言い張る努力が虚しいくらいの造形で頑張る大人の姿に哀愁を感じるのがゆるキャラの愛で方だったのに、いつの間にやら「子供たちに大人気」みたいなひこにゃんとかーそーいうのは全然ユルくねーんだよ。
子供に人気があるミッキーがユルくないのと同じ。
ナイトスクープの「パラダイス」と同じで、さびれて人気がなく遊具もB級C級。
それが面白い。
クリーニングもしてなくて薄汚れてるけど、造形でいつも顔に笑いを貼りつかせてる。


県職員の広報担当の誰かが
「今日から君、○○クンの中に入ってくれたまえ」
と辞令を受けて、急に低予算で急ごしらえの着ぐるみを着ることになる。
村祭りに駆り出され、でもルックスがハンパに安っぽくカワイクなくて雑。
だから子供の反応は泣くか、逃げるか、蹴られるか、背中のジッパーを下ろされるか。
「お父さんお帰り―」と帰宅すれば迎えてくれる娘の笑顔を想像しながら、暑苦しい着ぐるみに耐え、商店街の真ん中でチラシを配る。
そういう姿、その哀しさと背景のストーリーを想像して、おかしみを見出すからこそサブカルが目を付けた。

着ぐるみに張り付いた笑顔。
反する中の人の努力と真剣さ、その報われなさ人気の無さと哀しみ。
それが「ユルさ」

ゆるキャラ。
それは哀しみのデスマスク。


ゆるキャラ大相撲バトルロイヤルで足が露出してるからって他のゆるキャラをバンバン投げ飛ばした“たら丸”の姿にユルさと相反する「武闘派」っていう二つ名を冠し、い~ねくんは短い脚で戦うその姿に白鳥は水の下で激しく足を動かす逸話を思い出す。
キャラを守るか、相撲で勝って名を売るか。
その判断によってゆるさをかなぐり捨てて武闘派で勝ちに行く姿もまた素晴らしい。
それがゆるキャラの鑑賞方だったのに。
地元のお祭りでぶっさいくで明らかにデザイン素人が作っただろう造形の着ぐるみがぽつーんと立ち尽くしてるのをニヤニヤ眺めるのがゆるキャラ鑑賞法だったのに。

はぁ...実につまらん。

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