ステイヤングなオッサンとロックと

東京新聞:ロックが若者の音楽だったのは過去のことで現在、その市場を支…:社説・コラム(TOKYO Web)

ロックが若者の音楽だったのは過去のことで現在、その市場を支えているのは間違いなく中高年である。人生を季節にたとえれば、二十歳代は盛夏だろうが、日差しの強い季節を取り返したくて中高年はあの音楽と手を切れない
一概にそうとも言えないと思うが「雀百まで踊り忘れず」じゃないけれど、ロックンロールに魅入られた若者はロックンロールを引きずったまま年をとって段々とBPMの早い音楽がつらくはなって来るんだけれども、しかしやはりディストーションとフィードバックノイズにwktkしたコンテクストを引きずってオッサン・オバハンになって行く。
一時期は「ザ・ベストテン」にアイドルが出演してポップスが盛り上がり、そしてイカ天によってバンドブームが盛り上がる。インディーズシーンからは岡村靖幸charaがメジャーへと台頭し、ビジュアル系、渋谷系のブームも相まった。ビーイングのブームに次いで打ち込み中心の音を持ち出した小室哲哉が高速BPSとギラギラしたシンセサウンドでメジャーシーンを一色に染めた。
そしてネット時代が来る。

そして小室ブームの衰退と時を同じくして、ネットの普及によりテレビでの音楽番組終了やCDの販売が落ち込み始める。
そんな2005年12月、AKB48が誕生する。
ネットでは、2007年 VOCALOIDにより初音ミクが登場。
現在へと繋がる。


ブコメでは元記事は批判されてて「オッサンじゃなくて若者に決まってんだろ?!」と書かれてるんだが、じゃあ実際今はどーなんだ、と。
「市場を支えている」
って言う言葉もポイント。
若者がYoutubeで満足せずライブも通ってお金をシーンに落としてるか?と。

以前にTOKYO ROCK'Sが発表になった時に


この「ステイヤング」が2chでステヤンと囃され(勿論元ネタはOASISのSTAY YOUNG)個人的にはその時にハッキリと
「あぁ、つまりブラーとかマイブラとかプライマルとかアラン・マッギーコネクションとかクリエイョンとかファクトリーとか、そーいうのをずーっと聴いてきて喜んでるオレもオッサンって事か?!」
実際、ステヤンはチケットが捌けずにとん挫し、今や大規模なフェスにもアイドルが出演する。
後藤「本当にそれは善し悪しがあって。昔は原石みたいなのを磨いている余力が、ちゃんと大きいレーベルにあったんじゃないですかね。今はバンドとは契約しない、みたいになってきてますからね。アイドルのほうが流行ってるし、フットワークが軽いし、そういう意味では今バンドって、ちょっと苦境に立たされてる」
草野「そうかもね。まあ社会的には、大量消費・大量廃棄みたいなのがなくなってるのはいいことだけどね。ただ、雑誌にしても新聞にしても紙を使わないでオンラインで見れたりするのと同じで、音楽もスタジオを使わなくてもある程度のクオリティのものが家でできちゃう状況になってくると、それはそれでどうなのかな、と。古い世代としては、寂しい思いもちょっとあったりするよね。もう宅録のソフトなんかも今は安く、簡単に手に入るようになってるからね」
音楽と未来 ─ 自分の歌を聴きたいって言ってくれる人がいる限りは。(草野マサムネ) | TheFutureTimes
元々、メジャーシーンはアイドルが強かったが、それにしても耳にするのはAKBにEXILE、あとはジャニーズ。
確かにロックバンド単体で観れば幾つか売れている若手バンドはあるだろうけども、シーン全体として果たして勢いがあるのか。
音楽に歴史的参照が必要?「音楽のルーツが00年代邦楽に収束されるバンドとシーン」とかのお話 - Togetterまとめ
中堅~大御所と言われるバンドは囲い込んだ固定ファンがいるけれど、
「アイドルよりもロックの方が面白い」
と言われても何やら説得力がない。
だって今やアイドルの方が面白い。
地下アイドルなんてバンドブームの頃のインディーシーンそのものだし、アイドルが売れても様々実験的な試みを行ったりする。
実際、アイドルはかつての滅菌消毒された「アイドル」ではなくて、新しい今の「アイドル」と言うオルタナティブなジャンルであって、似てはいるが厳密には違う。だからこそ面白いし、パンクでもオルタナでもロックでもポップスでも打ち込みでもさまざまな音楽性を吸収し「アイドル」にして見せるんだからロックのバックボーンとして過去参照するかしないかってところで議論をウダーってやってる自家中毒のロックより余程シーンが活気づいてる。
シーンに勢いがあるならこんな議論出るのか?
そりゃあ仕方ない。

オッサンのロックリスナーは在宅でCD買ってちまちま聞いてるからそりゃあ会場や楽器屋では若者しか見ないだろうけど、若者の方が人口の絶対数が少ない上にボカロシーンやアイドルシーンが盛り上がって選択肢として浮上してるのに、ずば抜けて旗振って台頭してくるロックバンドがいない以上、そりゃあ「今のロックの市場を支えるのはおさーん」と言う言質だってあながち的外れじゃないだろう。
かしぶち哲郎ルー・リード山口冨士夫の死に触れてる(筆者はオレよりかなり上)し、そーいう「ロック」についてだろ。
なんか元記事ブコメが「若者がロック聞かねぇとか何言ってんのこいつ?」になってる違和感。
ロックなんて広義過ぎて誰しも思う「ロック」は違うんだよ。


ロックと言うものの鳴らす音が「何でもあり」でない以上、ではどういう音が面白いのか*1
音への懐疑をやらずに万年定番のギターポップロック(中身は甘ったるいラブソング、ポップス)のバンドばかりが売れ筋として台頭してくりゃ、そんなもん飽きもする。だからこそ一線で活躍する向井はやはり面白いしギターロックに対して常に懐疑的でいる(モグワイとかトム・ヨークとかさ)。


当方、蟹江とももクロをヘビロテ(時々、ジャイムズ・ブレイクとマッシブ)。
ゴッリゴリのギターサウンドは聞かなくなったなー。

批判をする奴らから得られる
ひとつの解決策は、そんなことなんて気にするなってこと
奴らはお前が言いもしないことを言ったと言うだろうから
奴らはお前にひどく恥をかかせるし

奴らはお前に責任を押し付けるし
奴らは夜にお前を凍えさせるし
奴らはお前の心と魂に問いかけさせる
そんなの正しいとは思ってないだろ

*1:何でも“ロック”にしてしまうからこそ細分化されておかしな事になってんだが