シングルチャートの違いをとりあげて、音楽嗜好の多様性と音楽業界のオワコン化を謳うのは筋が悪い

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photo by Sokwanele - Zimbabwe

2013年のヒット曲にみる「これが日本の音楽業界の現状です」 - コスプレで女やってますけど
香ばしいし延焼起こしてるし、で何が主題かもよく判らないがとりあえず
「CDなんて今さら買ってないし音楽とか聴く価値も感じないし、無料で聴ける以外に魅力なんて無いけど今の音楽界とかってオワコンだよね」
と言いたいのだけはよく判る。
「テレビとか見る番組ねぇしオワコンだろ」
「クソみたいなバラエティばっかで観る価値なし」

と言うヤツが観てないのにメディア論を語りたがるのに近い、と言うか。
アイドルのライブも観てないのに「アイドルを聴くなんてオタクだ」とか言っちゃうのに近い思考停止と固定観念。

AKB好きは「一部のオタクとか?」だそうです。K-POPについては「もう流行ってない」
あらあら。


シングルチャートと悪手

さて、本題。
このシングルランキングをとりあげてどーこーいうのは結構無為な行為。
自力で調べてないっぽいから判らないかも知れないが。
2010年にAKBが売れ始めてから、オリコンランキングは完全に「特典つきCDがどれだけ売れたかランキング」へと変容したのはよく言われるところです。
と言ってるので2009年のランキングを見ると
年間ランキング特集『オリコン2009年年間ランキング大発表!』-ORICON STYLE ミュージック
リンクを踏むのが面倒なやつのために書くと嵐(関連)がベスト10に4曲、KAT-TUNが2曲、間ジャニが1曲。
ジャニーズだけで7曲を占めてる。
あとは秋元順子、B'z、遊助が一曲づつ。

年間ランキング特集『2008年 オリコン年間ランキング大発表!』-ORICON STYLE ミュージック
ついでに2008年もやっとく。
これまた嵐が3曲、KAT-TUNが2曲。
あとはサザン、ミスチル、青山テルマ feat.SoulJa、羞恥心、GReeeeNが1曲づつ。
これまたジャニーズが半分。

あとはggrksだが2007年はジャニーズが5曲。2010年は6曲(全部嵐、残りはAKB4曲)
2011年、ジャニーズ3曲、AKB(SKE)6曲、とまるまるもりもり。


元々、シングルランキングはジャニーズの独壇場なんすよね。
嵐が半分以上とか、嵐が半分とか、嵐が3分の1とか。
で、そこへEXILEとAKBが入ったに過ぎない。
だからオリコンのシングルランキングをとりあげて
「今の音楽界とは~」
を語るのは無理筋。

オリコンランキングと配信ランキング、そしてカラオケ。それぞれのトップ10がこれだけ違うということは、音楽にまつわる消費が多様化、細分化していることの現れなのだと思います。とりあえず今年のレコード大賞でも「これが日本の音楽業界の現状です」というコメントに期待します(さすがに2度はないか)。
2008年のiTunesトップ10は
1位:「そばにいるね」 青山テルマ feat. SoulJa
2位:「キセキ」 GReeeeN
3位:「Prisoner Of Love」 宇多田ヒカル
4位:「君のすべてに」 Spontania feat.JUJU
5位:「銀河鉄道999」 EXILE feat. VERBAL (m-flo)
6位:「崖の上のポニョ」 藤岡藤巻と大橋のぞみ
7位:「何度も」 青山テルマ
8位:「愛唄」 GReeeeN
9位:「愛をこめて花束を」 Superfly
10位:「LIFE」 キマグレン
2008年、「iTunes Store」で最もダウンロードされた楽曲が発表|BARKS音楽ニュース
オリコンとは全然違う。
別にここ数年の話でも何でも無くて当たり前なんすよね。
だってジャニーズの独壇場のシングルランキングとジャニーズがいないiTunesじゃあそりゃあ違う。
別に音楽消費の多様化は別段目新しい意見でもないのだし、それを語るのであれば品揃えが同じモノのデータを並べたうえで
「品揃えは同じなのに売れ方が違うねー」
と言う比較を行い提示するのが順当じゃないかな、と思う。

Kanye West - Bound 2 (Explicit) - YouTube


誰が音楽を殺したか? - ロックンロールと野球とラーメン
つっこまれかねないけれども、でも気持ちは判るんだよなー。
音楽に近しい...作ってたりする側を見てると

元音楽を作る側の人間として。あのなー、こっちも音楽一曲作ることで、それ相応の犠牲は払ってんだよ。くだらねー音楽だろうがなんだろーが、そーいう創造物を作るには時間、労力、それを作るに至る経験値、色々必要になってくる。当然金もかかる。音楽を作るためにバイトや仕事をひーこらしながら生活を切り詰めて音楽を作っている奴もいる。CDを作るためのレコーディングも大変。金はかかるわ、リテイクも何度もするわ、作業を深夜にするわで。そんでやっとの思いでCDやらをリリースするわけだ。何のために?そりゃ当然、聴いてもらうためだよ。それが一番。金は二の次、という奴は多い。ん?じゃあ無料でダウンロードすりゃあいい?聴いてもらうのが一番なんだろ?じゃあいいじゃん、って、ちょwwおまっwwwさっきのハガレンの引用読んでねーのか。「何かを得るには同等の代価が必要」って書いてんだろーが。無料でダウンロードするにあたり何か犠牲にしましたか?バンドマンだったり音楽作っている奴らは口では「金は二の次」とは言うが、差し出した分の対価は貰わないとやってらんねーよ。
という放言は理解できてしまう。
コンテンツの価値が下がり続けて「フリーが当たり前だろ?」とベルサイユ条約後のスーパーインフレみたいに価値が無くなり
「コンテンツに金を払うなんてバカじゃね?」
「対価を払う価値のある音楽なんてねーよ、オワコンだろ?」
「CDなんて買わねー。ようつべで合法ダウンロードだこのやろ」

と言う書き手の意識ポジションを示したうえで限定的なデータから「音楽業界とは―」と現在の音楽業界の実情を語られてしまえば、そりゃあ作る側からすりゃあ感情的にイラッとする。
だってこれだけ語るなら「アタシは全然聴いてない」は必要ないし逆なでするだけ 笑
自分が聞いてないことを強調する必要なんてないし、聞いてないなら語らなきゃ良いのに。
BLOGOSにまで載ってるけども。
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音楽業界が勢いがないなんて解ってるし、それには今隆盛を極めてるアイドル業界を当然語らなきゃいけないんじゃね?
...いやもう、色々香ばしいけど燃えてるからもういいです。
根本のデータ部分について言いたかっただけなんで。
(fade out)
誰が音楽を殺したか? (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.1))