言い方は悪いが牛丼屋で店員に「ごちそうさま」と言う(本来不必要なツイート)に関して記事を書くのは興味深い

前置き

※特に他意はございません
今この記事を書いている間も、実は全くわかっていません。誰か僕にもわかるような簡単で合理的な説明を!
とあるので以下に書いてみる。

牛丼屋で「ごちそうさま」を言うことに関し、えらい誤解を受けている話 - 百合男子ときどき腐男子
ちなみに記事冒頭部分だが、

僕は月に二回ほど、安い牛丼チェーン店を利用することがあり、使ってる時間帯(早朝)も関係しているのか、当然のことながら、僕も含めて客層のほとんどはそれほど所得の多そうな人達ではありません(ヨレヨレの服を着ている、ヒゲを剃っていないといった身なりがあまり整理されていない等が判断材料なので必ずしもとは言えません。見た目で経済力を判断するのも極端な話ですが、僕自身小さい頃から何度も家庭環境を身なりで判断をされてきた経験もあるので、絶対ではないけれどある程度のバロメーターにはなるとという自負はあるんです)。ですがやはり数名は、それなりの収入はありそうな人(それなりの値段はしそうなスーツを着ている人等)も稀に訪れるのです。
僕は月に二回ほど、牛丼チェーン店を利用することがあります。
早朝に行くのも関係しているのか、僕も含め客層はそれほど所得の多そうな人達ではありません。
ですがまれに数名は、それなりの収入はありそうな人も訪れます。

...にしたら三、四行で収まる。
ブログの定期読者は冗長なのが好きなのかも知れないが。


経緯

記事の中身は簡単。
悪意無く
と言うツイートをしたら悪意があるように誤解されて拡散された、という趣旨。
それを自己弁護(補填?)した記事がリンク先。
言い方は悪いが所得の低そうな人ほど、牛丼チェーン店で店員に「ごちそうさま」と言う(本来不必要なレベルの)礼儀正しさを備えているように思えるのは興味深い
本人がどう考えても理解出来ないと言っているのでさっくり考えてみる。
ちなみに高いレベルの国語教育は受けてない。


分解

まず前置きの「言い方は悪いが」
これはどこにかかっているかと言えば「言い方は悪いが→所得の低そうな人~」以下の部分にかかっている。
この一言があることにより保険と言うよりも
「これから話すことは非常に失礼なことですよ」
という意味を感じさせる。


言葉は「自分がどう表現するか」ではなく「誰にどう読まれるか」だ。
コミュニケーションツールとして使われた場合、自分の理解ではなく他人にどう理解されるか。
誰しもが読めるネットへ放流したなら、その言葉は「自分だけが思った」事では無く「自分がみんなに言いたい」ことになる。息をするようにツイートするのは自由だが、その辺りの区分けをしない人ほど燃えやすい。


次に引っかかるのは「(本来不必要なレベルの)礼儀正しさ」
「本来不必要な」というときの「本来」は何に基づいているのか。
つまり「安い店でごちそうさまを言う必要なんてない」と言う個人的な思い込みが「本来不必要なレベル」という言葉に現れている。
逆に言えば
「高い店で行われるべき礼儀を、貧乏人が無理してレベルの低い店で行うっておまwwwwwww」
落語の「青菜」で植木屋が金持ちの旦那の真似をするくだりがあるが、それと同じ滑稽さ、とでも言いたいのか。
そんな風にも読めるかも知れない。


安かろうが高かろうが飲食店で「ごちそうさま」を言うか言わないかは、年代や地域にもよる部分がある。
ウチの場合は京都だが、小さい頃を思い返して祖父や祖母、親せきも飲食店で「ごちそうさま」は言っていた。

私は言います。以前テレビでやってたんですが西日本ではお客が「ありがとう」「ごちそうさま」と普通に言うそうです。でも東日本に住んでいる人もいう人は言いますよ。私の周りの人は大抵言っていると思います。言わないと何か忘れたみたいで気持ち悪いです。

飲食店のマナー。飲食店で食事が終わった際に「ごちそうさまでした。」とお礼を言... - Yahoo!知恵袋

(ちなみに現在、生粋の関東人の超お金持ちの若者を知っているがそのお方も「ごちそうさま」「美味しかったですー」を言うので、地域差でも無いのかもしれないけれど)
さて「礼儀正しさ」に対して「本来不必要な」ということが付いていることによりこの発言主は「礼儀を軽んじている」ととられかねない。ましてや前置きとして「言い方は悪いが所得の低そうな人ほど」と書いていればなおさら。


そして締めには
「興味深い」
この「興味深い」に込められた発言者の立ち位置は横でも下でも無く上に存在する。
どこぞのメガネ福山雅治「実に興味深い」と言う時、それは研究者として研究対象を見る時の視点がある。
友だちが突飛な行動をとった時に「キミ興味深いね」とは言わない。
「興味深い」は上から目線のニュアンスを感じさせる。
ましてや冒頭に「言い方は悪いが」がある。

・言い方は悪いが+興味深い→上から目線
・所得の低そうな人+本来不必要x礼儀正しさ→貧乏人は礼儀なんていらない

ツイート中、ハッキリと見下している言葉があるわけではないが
「不必要な礼儀をやってるやつなんて低所得者(ぷぷぷぷ)」
と読まれてしまってもおかしくない。


清貧

「ごちそうさま」を漢字で書くと「御馳走様」。昔は今のように冷蔵庫もスーパーマーケットもありませんから、食材を揃えるのは大変なことでした。「馳走」は走りまわるという意味で、食事を出してもてなすために奔走する様子をあらわしています。

やがて、丁寧語の「御」をつけた「御馳走」にもてなすという意味が含まれるようになり、贅沢な料理をさすようにもなりました。

そして、いろいろと大変な思いをして食事を準備してくれた方への感謝を込めて「様」がつき、食事のあとに「御馳走様」「御馳走様でした」と挨拶するようになったのです。

2/2 そうだったのか!「いただきます」本当の意味 [暮らしの歳時記] All About

「いただきます」にしろ「ごちそうさま」にしろ食べ物の命に感謝を示したり、作り手に感謝したりする習慣であり礼儀作法。
もちろん義務ではないし、しかし「安い店だからごちそうさまを言わなくていい」と言うツイートの理屈を敷衍すれば
「母親が冷凍食品温めただけだからごちそうさま言わなくていい」
「世界的なコックが作ったからごちそうさまを言おう」

なんておかしな区別が正当になる。

ところが「所得の低そうな人ほど~(本来不必要なレベルの)礼儀正しさを備えている」と言うからおかしなことになる。
礼儀作法ってそーいうものではない。

私欲をすてて行いが正しいために、貧しく生活が質素であること。「―に甘んずる」

清貧 とは - コトバンク

清貧と言う言葉があるように、品性や礼儀などと言ったものは収入や貧富の差に依らない。
金持ちであろうが礼儀正しい方も、傲慢なアホもいる。
貧乏だろうが高潔だったり、逆に無作法な輩もいる。
ツイートの元々の趣旨自体がズレてると思う...そのために記事を投下するとは実に興味深い。


ごちそうさまでした。
もうおなかいっぱい。
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