有料コンテンツ?なにそれ?美味しいの??

Kindle Paperwhite(ニューモデル)
「あなたはKindle等の電子出版物を買った事がありますか?」と学生に訊いてみたらけっこう絶望しちゃった話 - 賽の目記ポータル
なんか別にいいんですけどね。
今週は連日、角川のセールが話題になってるけど、この前の講談社の電子書籍50%オフの方が(額じゃなく品揃えで)自分的にはよほど事件で、買い倒しましたけれども。
角川って70%オフでも欲しいものがそれほどなかったりする。
今回は、なぜか読んでなかった大槻のグミチョコ三冊と七帝柔道記だけ。
(既にBookwalkerの還元セールでいろいろ買ってる)



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それでもこれから電子書籍の時代が来る! と言われたりしますが、

カードが無いから買わない
紙と変わらないなら買わない

そんなこれからの経済を支える若者が社会に出て、カードを持ったからといって、急に電子書籍を買うかは疑問です。

電子書籍に限らず、スマホやエンタメに関して無料アプリや無料ゲーム等で満足出来てしまっている経済文化を持つ層が、将来的に「作家を・クリエイターを買い支える」という思考を持ち得るか――いや、持ち得ないんじゃないかと俺は恐怖を覚えました。

コレジャナイ感。

Kindleが国内で正式販売始まった初日に買いに行き、毎朝日替わりセールをチェックし、電子積読で場所をとらない積読にあくせくするのが日課の人間がネットで関連記事があるたびに読み漁っている一個人としましては、電子書籍の利便性だの適正な価格だのと言う議論は繰り返し起こっては消えてきた問題。
身近を見回しても電子書籍読んでるのなんて自分1人くらいしかいません。
みんな本を読まないんだから。

これって「ダウンロードで音楽を買ったりしますか?」って質問でも面白いかもしれない。
着メロフルの時代ならまだしも今の学生らに「お金を払って音楽を買うか?」聞いてみれば面白い答えが返りそうな気もする。
CDの売り上げが下がっている、はよく言われるけどじゃあその分音楽ダウンロードの比率が同じだけ上がってるか?と言えばそれは否で、実際は音楽を買わずにYoutubeで聴ければ充分という層が増えつつあって、そういう層はコンテンツに対価を支払う価値を見出さない。
誰かが無料で充分遊べる場所を作ってしまったんだから仕方がない。
無料にして広告収入で儲ける分野は儲かり続け、コンテンツを売って稼ぐ分野は右肩下がりになるんだろう。

知り合いにiPhoneユーザーがいるけど、有料のアプリはほぼ入れない。
無料で充分使えるし、賄えてしまうから。
それはカードの有無の問題じゃあない。



読者としても、もっと本は多様化してほしいですね。デジタルだけでかまわない本、ちゃんとマテリアルとして手元に置いておきたい本。そうすれば、「読みたい本」と「愛したい本」の差を、ちゃんと値段で差別化できる。

福井:わかります!
この10年間、ほとんどの文化産業の売上は、基本的に落ち続けてきました。一番ひどいのはCDの売上で、1998年に6000億円近くあったのが、今やその4割程度と言われます。10年前に2兆5千億と言われていた出版業界の売上は、昨年21年ぶりに2兆円を割り込みました。原因は色々いわれますが、ネット上の無料コンテンツの影響が大きいのは確かだし、ビジネスモデルも組み替えていかないといけないでしょう。
だけど、売上を落としていない分野が1つあって、それはライブイベントです。ライブイベントはまったく売上が落ちていないどころか、微増しているんですよ。

○第11回:教えて、福井弁護士!(4)「クリエイターはどうやって食べていけばいいんですか?」 - FREEexなう。

評価経済社会論者の岡田斗司夫だとこんな感じになるか。

電子書籍の価格に文句付けてるやつはどうでもいい。
500円だろうが100円だろうが、無料でないなら「適正じゃない!」と自分にとっての適正価格を持ち出すだけ。
電子書籍業界だとか将来の展望だとか、そんなもんは思考に無い。


現状、各出版社が電子書籍を出しているけど、どれも単に紙の電子ファイル化でしかない電子書籍ばかりで(勿論、端末の性能にも左右されるが)、電子書籍が「電子書籍」と言うコンテンツとして他と差別化出来ているものはほとんど存在しないのが現状じゃないかと思う。
単に紙をスキャンしてデータ化しただけ。
例えば集英社のジャンプコミックスの一部がフルカラーで発売されたりしたが、あれも「電子書籍」だからこそのウリの一つだろう(フィルムコミックみたいでモノクロで買ったけど)。

「電子書籍ならでは」を探っている例を以下に挙げていく。



例えば押井守が手掛けたアニメとコミックの中間コミックアニメーションとしてアプリ「ちまみれマイ・らぶ」なんてものを出してる。
成功してるか失敗してるかはともかく(後者だろうが)電子書籍ならでは、という意味はある。

村上龍は動的コンテンツを組み込んだ「歌うクジラ」を出してる。
こちらも成功してるか失敗してるかはともかく(後者だろうが)電子書籍ならでは、という意味はある。
歌うクジラ | 村上龍電子本製作所
(で、でも4万ダウンロードだし...)
村上龍氏は他にも手書き原稿が見れる電子書籍など工夫をしようと画策してる。


電子書籍と言うのはとても手軽で、本読みが手にしてしまうと少しでも安かったり気になるとついクリックしてしまうし、一冊に途中で飽きたら他の本に切り替えられるし(病院の待合室で便利)、一巻無料だからダウンロードして読んでみるとハマってしまい結局一気買い...なんて経験はこれまで枚挙にいとまがない。
ただそれはコンテンツに対してそれだけの対価を支払う価値を見出しているからであって「無料でないならいらない」「わざわざ端末なんて買わない」という人にそれは届かない。




先日、NARASAKI氏の「シューゲイザー入門」を買ったら、NARASAKI氏が解説しているそれぞれのバンドの演奏を研究し実際に弾いてみた音源が貼り付けてあって、それを聴きながら読むことが出来るという仕組みになってた。
これも電子書籍ならではの試み。

悩みのるつぼ〜朝日新聞社の人生相談より〜
岡田斗司「オタクの息子に悩んでます」は電子書籍化にあたって書籍版には収録されていなかった連載分を補完して発売。分巻でも売っている。
岡田氏は他にもフットワーク軽く電子書籍を出しているので面白い。
ただ「ひとり夜話」は印刷されたものをスキャンしてあって、あれは本当にひどい。
まともに読めない。

AmazonのKindleで最近連載の作品が始まっている。
福家警部補 未完の頂上 (Kindle 連載)
大倉氏の「福家警部補」はドラマ化もされたので原作も盛り上がればこちらの連載も注目されるかもしれない。
こういうAmazonオリジナルの連載に有名作家が名を連ねて「ここで毎週読めます」みたいなものが始まれば面白い。
東野圭吾とか乙一とか京極夏彦とかさ。
定額課金モデル、という意味では有料メルマガからこちらへ流れる、と言うのも面白いかもしれない(ホリエモンが連載、とかさ)。
津田氏なんかはメルマガががっつり長いのだしだったら書籍で出す方がユーザーライクでリーダビリティ高そうな気もする。


VOGUE HOMMEは失敗したがVOGUEでは雑誌内に動的なコンテンツを数多く収めている。
例えば途中で記事が縦スクロールになったり、紹介しているアイテムを360度の角度で観れたり、ランウェイショーの動画が貼ってあったり。
特にVOGUEの場合、大きい上に分厚く重いので、同じ買うなら電子書籍の方が手を出しやすいししかも紙では出来ない試行がされていてキチンと電子書籍ならではの差別化が図られてる。

ネットが普及し、SNSを使う時間が伸び、比例して文字を読む時間だけは長くなったろうが、そこに書かれた文章を読み解く力は下がっている印象がある。
いつも持て囃されるのは思考停止でも読める「まとめ」
ブクマしておけば判った気になれる。
本を一冊買ってもそれを読み終わるのに数時間~数日はかかる。
そんな暇があるならネットでホッテントリを隅から隅まで読むことが出来るし、増田を流し見してる方がいいし、小町の釣りを探してる方がネタになるし。
TLを数日分遡る方が面白いツイートを発見できて、それをRTしてるほうがいい。
パクツイでも何でもふぁぼられたもん勝ち。
...そりゃあ読解力なんて育たない。
本を買わないのに電子書籍?何の冗談??

どこで道を間違えたのかねぇ。
なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門