映画「欲望のバージニア」


『欲望のバージニア』予告編 - YouTube
1931年アメリカ。
世は禁酒法の時代。

多くの「禁酒法」を描いた映画は、街のマフィアが主人公なんだが、この映画で描かれるのはバージニアの片田舎。
戦争で全員死んだのに一人生き残った長兄、疫病で両親も死んだが生き残った次兄。そして三男。
ポンデュラント3兄弟は地元で有名な「不死身」の三兄弟。
密造酒を作って生計を立ててる。
ある時、町から取締官レイクスがやって来て法外な額の賄賂を要求するが突っぱねる三兄弟。
しばらく経ち次兄が暴漢に襲われ喉を切り裂かれるがかろうじて一命を取り留める。

不死身の二人の兄貴に比べて三男はコンプレックスがあり、都会シカゴのギャングと取引しようと密造酒を運ぶ。
運よく金を手にするが、酒を売ったギャング フロイド・バナー(ゲイリー・オールドマン)から次兄を襲った暴漢は取締官レイクスに雇われていた、という情報を聞いて...。



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iTunesで何か映画でもレンタルしようかとぼーっと見てたら
「監督:ジョン・ヒルコート」
の文字が目に入って早速ポチった。


ジョン・ヒルコートといえばガンアクション「プロポジション ー血の誓約ー」や、先日コーマック・マッカーシー原作「ザ・ロード」の映画化も手掛けた監督。
ニック・ケイヴが音楽担当(ニック・ケイヴのPVをヒルコートが何度も撮影している)。
原作はマット・ボンデュラント……つまりこの映画で描かれる三兄弟の孫、ひ孫らしい。


ガイ・ピアースが、ホントにムカつくピッチリセンター別けの悪役を演じている。
ちょっとしか出演しないフロイド・バナー役ゲイリー・オールドマンもキレキレ。
マシンガンで車をハチの巣にして、シャベルで頭をぶん殴って怒鳴り散らす。


禁酒法時代とはいえ都会が舞台の映画と違って田舎町を舞台にしているためか西部劇に近い。

話は非常にシンプルで、密造酒を巡って対立する取締官と三兄弟。
三男は上の二人に比べて「不死身」でもなんでもない普通の青年だからコンプレックスがあり、その甘い行動の結果いろいろと事件を巻き起こしてしまう。
兄弟の繋がり、男女の繋がり。
そして家族は増え広がり人生は続く。


寡作で小品だけどなかなか味わい深いのは、ニック・ケイブの音楽とジョン・ヒルコートの演出の技か。
欲望のバージニア Blu-ray