「進撃の巨人 13巻」のクーデター

進撃の巨人(13) (講談社コミックス)
※ネタバレなど気にするなら引き返せ


映画化も決まって好調な「進撃の巨人」も13巻に突入。
さんざ引っ張った「巨人は人間だった」もキャラが口にしたことでこれも確定。
ただ巨人化させるファクターを持ち「巨人かを操作できる」側と「巨人にさせられる」側は違うし、記憶を操る能力や(エレンとクリスタの記憶に登場する女性)など何かしらの「ひとを操り作り変えるテクノロジー」を持つ存在があるのでしょう、と。
ただそれを使って硬化させ外壁にしている「壁の中の勢力」にとってそのテクノロジーは失われているか、枯渇しているか、なにかなのでしょう(壁の外の勢力が壁を作った可能性だってなくはない。どちらにしろその記憶や伝承が失われている背景が気になるところ)。
エレンが特別な固体であり、それを壁の外も内も欲しがっている、という点で何が特別なのか今一つ分からないわけですが。
特異体なのか。


13巻は巨人の出現が少ない代わりにクーデターの話が出てくる。
この辺りの流れは
「旧時代のロストテクノロジーを知り壁の秘密を知る中央政権」
vs
「外の巨人に対抗するため謎を知ろうとする新勢力、調査隊」

という構図が見えて、もし新勢力が打倒すれば秘密を知る代わりになり代わって壁の中すべて……人類を守らなければならない責任も当然ながら背負うことになる。
王制を倒して、では果たして軍部が何を行おうってのかって感じですがね。
別に政権が欲しいわけじゃないですから。

エレンら調査隊が「巨人」とその後ろにある「隠された真実」を知る手段は
1.ウォール教
2.中央(王)
3.巨人を操る勢力

おおまかにこの三つが考えられる。

調査隊からすれば三番はありえない。
物語的に三番を行うのであればエレンは連れさらわれ、そこで「人か巨人か」の決断を迫られる、ってのが順当だったんでしょう。
一番は死んでも爪を剥がされても話さない教団員から聞きだすのは無理筋。
だとすれば二番の中央政府及び王に楯突くしかないのですよね。
なので「秘密」を巡る点で物語の運び方としてクーデターは順手だ、と。

ところで、この「閉鎖された空間を守る統率・管理者とそれを知らずにあがく一般民・兵士ら」という構図ってどこかで見たな?……と思ったら小川一水の「天冥の標」に近い構造がある。

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メニー・メニー・シープを壁の中と考え、「巨人」を咀嚼者(フェロシアン)に置き換えれば。
だとすれば「正義」や「正しさ」の在り処なんてよくわからないわけです。
無慈悲に行われてもそれが「小を殺し大を生かす」判断によるものかもしれず、それを否定するなら大すら死滅していたかもしれない。

あとエレンの巨人化に関しては(第53話 狼煙)実験を行った結果、三度で
1度目 15m級 意思疎通可能 途中、意識混濁し自力で巨人化解除
2度目 13m級 意思疎通不可 自力での解除不可
3度目 10m以下 意思疎通不可、不完全体、分離不能

という結果が出ているわけですから当然これは「何かが減ってる」のでしょう。
何かしらの蓄えたエネルギーを巨人に置き換えているから最初は上手く行くが後半は失敗してる、と思われる。
硬質化ができない、のであればできるできないの閾値は技術もしくは個体差と考えられる。
その辺りは記憶操作がどうにもカギになりそうな感じなわけですが。
今回示されたのはざっくりそんな感じですよねー。一回しか読んでないんで詰めの甘さは仕方ないですが(クーデターはもう少し深掘り出来そう)。


DVD付き買ってないんだけど、どうだったんだろう?

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