ボカロmeetsヒップホップな「MIKUHOP EP」を聴いてみた


初音ミクfeatヒップホップ、という謳い文句のOMOIDE LABEL「MIKUHOP EP」を聴いてみた。
FREEダウンロードできるので興味のある方はリンク先から。
http://omoidelabel.bandcamp.com/album/omoide-38-mikuhop-ep


レーベルによる紹介だと

 この『MIKU-HOP EP』は、現在ニコニコ動画に投稿されている約200曲のミックホップ作品の中から5曲を厳選し、収録したものである。90sのメロウなヒップホップを彷彿とさせるもの、Jazzネタによるブレイクビーツ、ラップの手法を追求したものなど、多彩で自由度の高さを感じさせる作品が多いのが印象的だ。

http://omoidelabel.bandcamp.com/album/omoide-38-mikuhop-ep

ニコ動にて、初音ミクを使いヒップホップをやっているものから選りすぐったモノだ、とのこと。

メロウなトラックが多くて(中にはかなりアバンギャルドなものもあるけれど)Tr2「耳鳴りはフェンダーローズ」辺りはNujabes辺りのチルアウト系好きならハマるかもしれない。
とはいえ「初音ミクのラップ曲」を期待すると少し違う。
ラップ、じゃなくて「ヒップホップ」と言うジャンリングでサンプリング、ブレイクビーツ、JAZZをおかずにしたチルアウトとかが中心。



もともとボカロは人間の声と比べると要素が少ないので(倍音とか)なかなか不気味の谷を越えない。
(平易に書くと)「あーっ」や「あ~~~っ」と発声させることで「ひとっぽさ」を醸しだすのだけど、ラップの歌唱と言うのは音程を上下させず出来るだけ平坦に歌うわけで、しかしボカロが「あっ」と平坦に歌えばそれこそ安定した機械音声になってしまう。


DCPRGの「キャッチ22」でもMCとしてボカロ兎眠りおんが登場している

フラットに歌う分、もはや歌うと言うよりも話している風で菊地氏辺りはその辺を面白いと感じてあえてやっている感はあるけどラップらしいラップの歌唱を期待すると肩透かしを食らう。これはこれで面白いとは思うけれど。

人間の声にしろクラップ(手拍子)にしろ口笛にしろ、その本質は「楽器のひとつ」。
ただボーカルだけが音にコトバを乗せ意味が付与されるから、その音が特権的な位置になる。
ボカロの声も特権的な存在ではあるが、人間のボーカルほど情報量がないために特権的ではなく(コトバの意味、情感、ビブラートなど発声技術)、今だオケに隠れてしまったり、不気味の谷の底でモーグシンセの延長線上で人間っぽい電子音を鳴らしていて、ボカロでラップと言うのは実に細かい調整が必要なジャンルだなぁ、と感じるわけです。


ところでラップを探しに久々ニコニコ動画をガーーーーーーっと聴いてたんだけれども「和」と「ギターロック(ハードロック、アニソン風の一昔前のギターロック)」が多いのはなんだろう。ギンギンのギターリフとかさ、あれが「あの文化圏好みの音」ということなのかなー。
トラックの「ひと昔前感」があまりニコ動を見ない理由の一つではあるし、そういう意味では「MIKUHOP EP」で選んでる音と言うのはそういう文化圏では異質なものが多いのかもしれない。
SECOND REPORT FROM IRON MOUNTAIN USA