ジョブズという困ったちゃん 映画「スティーブ・ジョブズ」

スティーブ・ジョブズ [Blu-ray]

抱きたいカンケイ』のアシュトン・カッチャー主演による、アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズの生涯を描いた伝記ドラマ。ワガママで傲慢、自分の考えを曲げず、必要ならば友人さえも追い落とす非情な男とも呼ばれた彼の知られざる真実に迫る。

なぜかiTunesでレンタルやってないのでGooglePlayで借りて観た。
PC→ChromeCastにストリームして液晶TVで観てたら途中でストリームが途切れて復帰できず、仕方なく途中からはiPadで観るという。
残念ガジェットChromeCastぇ......。


ウチは、筋金入りのマカー。
DOS-VのPC8801、9801を止めてiMacにしてから(おっと歳がバレ……)ずっとMac一筋。
iMac、iBookG4にiMaciPod(HDDの)にiPadiPhoneなどなど。
MacPeopleを愛読してたし(過去形)「Apple倒産か?!」と言われてたのも、花柄のiMacも、見た目は素晴らしかったG4Cubeも覚えてる。
Power Mac G4 Cube Guide Book
見た目はね。
ホント素晴らしい。

で、iPhoneiPadでアップルの名前がITガジェット好き以外にも知れ渡り、ジョブズが死んでジョブズ関連本が売れまくった。

で、筋金入りなんですが、ジョブズ本は読んでない。
APPLEのプロダクトが好きなのであって、マカー=ジョブズマンセーとは限らない。

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ヤマザキマリのコミック版のジョブズは読んでますが。


ともかく、めんどくさいひとだなーとw
コミック版よりも凝縮されてる分(原作は更に濃いのでしょうが)めんどくささは軽めとはいえ、観ていて確かに自己啓発とかキャリアポルノマンセーな界隈にウケがよさそうな印象。

ジョブズの革新性ってマニア・ギーク向けだったパソコンを一般向けにして、「家電」と言う風に思考したところで、その辺は今のiPhoneにも受け継がれているし、そういうROOTが取れない(Jailbreak)感じもジョブズらしい発想だと思うし、だからこそギークにはウケが悪いし、APPLEアンチはまずそこが受け付けない。
ウチなんかは、囲い込まれてる方が楽だと考えてる。

コマンドラインで打ちこまなきゃならないPCをGUIで覆い隠し誰でも使えるようにしようとしたのがOSのそもそもで、家電と言うのはどれもそう言う思考をして作られてる。
冷やす仕組みを知らなくても冷蔵庫でモノは冷やせるし、温める仕組みを知らなくても電子レンジは使える。
Macを買ったとこのある人なら解ると思うが、パッケージを開けると取り説もなにもない。
プラグインして画面にセットアップが映り、それに従って繋ぐと出来上がる。
無駄なくシンプルに、簡単に。
家電としてのパソコン。
iMacを初めて買った(トランスルーセントの)当時、他のPCはといえば分厚いマニュアルが付いてるのは当たり前だったのに、箱を開けてもペラ紙一枚しか入って無くて随分驚いたものです。

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そういう発想は、今のさまざまなガジェットに影響を与えてて、NikeのFuelbandだとかUPbyJawboneなんかも大したマニュアルは無く「詳しくはウェブで」になってる(直観的ならいいんだが、あれはあれでどうなんだという感じがする)のも影響下だろう。いいか悪いかは別として。


ジョブズが人格者でも何でもなく、性格的には困ったちゃんでも、他人の才能を見抜いたり、指揮官としての才能は卓越していて、たとえ世間になにを言われても異端でありながらモノを見抜く目は間違いなくあったんだろう。
結果的にジョブズは正しいが、パラダイムからは異端で周囲からは反対される。
だから強権を握らざるを得ない。
ウォズの才能を見抜き、APPLEを大きくするが会社内の政治に失敗し破れ、しかし沈みかけたAPPLEに呼び戻される。


映画は、iMacでのAPPLE復活までは描かず、OPでiPodの社内発表の場面のみ。
出てくる人は、かなり似せてるので(少なくともジョブズビル・ゲイツの若いころを描いた「バトル・オブ・シリコンバレー」のノア・ワイリーよりよほど……ちなみに「バトル・オブ・シリコンバレー」でのビル・ゲイツの詐欺師っぷりはなかなか。中身はゴシップレベルですが)特に違和感なく観れる。

Pirates of Silicon Valley trailer - YouTube


よく「ジョブズの成功学」みたいなことをキャリアポルノマンセーな方々は語りたがるけど、ジョブズは溢れる審美眼と才能とそれを邪魔する人格の破たんが両立していたわけで、そんな特権的な個人をお手本にして「ジョブズに学んで成功しよう!」なんて実にバカらしい。
イチローと同じ打ち方を学んでもイチローになれないのと同じ。
ジョブズの成功は、あくまでジョブズだけの成功でしかない。


なかなか面白かった。
あの上下巻の本を読んでないひとにおススメしたい一本。

映画『スティーブ・ジョブズ』予告編 - YouTube


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