ですよねー、そうですよねー 甲野善紀x松村卓『「筋肉」よりも「骨」を使え!』

「筋肉」よりも「骨」を使え! (ディスカヴァー携書)
最近、肉体感覚に関する本を多く読んでる。

記事にはしてないが読み終わった内田 樹x光岡 英稔「荒天の武学」
これまた内田 樹「日本の身体」

そして甲野善紀x松村卓「「筋肉」よりも「骨」を使え! 」
わかるひとには「あわわっ」と言ったチョイスだが「荒天の武学」「日本の身体」の場合、内田 樹発言より対談相手の話が興味深く、特に光岡 英稔は白眉。


甲野善紀x松村卓「「筋肉」よりも「骨」を使え! 」は師弟関係にある二人の対談本と言うことでどこまでも
「そうですよね」
「その通りなんです」
「ですよね~」
が延々と続く。
中身も特に引っ掛かることもなく数時間あれば読み終われるボリューム。

今の筋肉を中心と考えるスポーツ科学に対して「筋肉ではなく骨だ」という論を主として「だから今のスポーツトレーニングはダメなのだ」という話が続く。
とはいえ、なぜダメなのかの根拠が
「だってそうなんだから仕方ないだろ」
「やってみたらそうなんだもの」

という骨子。
しかも対談する二人が二人ともそれに疑問すら抱かずに進んでいく。

甲野 善紀氏と言うと元弟子の長野 峻也氏がネット上などで批判を繰り広げ、その長野 峻也氏への批判がまた起こり……という悪鬼羅刹のはびこる界隈なので甲野氏の論の是非なんて関わりたくもないですが。
いやはや。

古武術家_甲野善紀_カラダ革命_aac - YouTube
盲目的な筋肉信仰も、それはそれでうさんくさいけども。

古武術介護など実際の現場で技術が活用され効果を上げているなら、それが真であれ偽であれ、実際が伴ってればそれでいい。
道具の仕組みを知らなくても、道具は使えてれば問題はない。
呼吸や歩行の仕組みを知らなくても、ひとは息をして歩いてる。


骨ストレッチの概要なんかをさっくり知る程度ならこの本で充分と言った感じの一冊。
細かい技術や、骨ストレッチの全容は多分他の本だろうけれど。
対談は「知るひとvs知らないひと」「主論vs反論」みたいな関係性なら面白いけど同じ方向の「師匠&弟子」でその技術の正当性と賛美、他の理論の批判のみを延々と話すのは、何か面白くないというか同じ方向を向いていてまるで宗教っぽいというかうさんくさくなるなぁ、と。
そんな印象の一冊。

日本の身体日本の身体
内田 樹

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