VRMMOに転生してチートを使ってオレTUEEEEEでハーレム

物語工学論
コンテンツを最適化すると多様性は死ぬのか? | fladdict
fladdict氏のところの「小説家になろう」の記事。
で、この指摘されている

・・・なんというか作品毎のフレーバーは違うとはいえ、本質的にはほぼ全部が「異世界に転送されるネタ」なのである。

どうやらCGMがもたらすのはコンテンツの多様化ではなく、一極集中化らしい。
コンテンツを創作ではなく、有限リソースの人気取りあるいは自尊心ゲームと解釈した場合、「最適化戦略はトレンドをマイナーアップデートして再生産すること」と観測される。

と言う部分なんだけれど、かなり以前に「小説家になろう」で書いているひとの増田があって、
「小説家になろう」は地獄

前も書いたけど、まったく読まれない。
みんなどうやって集客してるんだろう。
人気になるためには、異世界転生、俺TUEEEE、学園ハーレム、VRMMO、あるいは18禁じゃないといけない。
これは地獄だよ。

とりあえず10人くらいの読者がいてポイントも100くらいってのを目指してるん..

とりあえず10人くらいの読者がいてポイントも100くらいってのを目指してるんだけど、いまのところ2ポイントなんで……。
前書いてたときはほかのひとの小説に感想書いたりして、そのときはぼくの小説もお気に入りが10人くらいだった。それとふたりが評価してくれたみたいで、ポイントも40くらいあったかな。
感想書くのやめたのは、もめたから。
ぼくが相手の小説ほめてあげたら、「なんで批判しないんだ、ほめられても意味ない」とか怒ってきて、改善点を書けと言われたから3000字くらいで丁寧に書いてあげたんだけど、そしたら「最初からそう書けばいいんだよ。馬鹿じゃねえの」とか言ってきて、ありがとうとも言わない。それ以来感想書くのやめた。

とまぁ言った感じ。
書く方もなかなか、書く以外の部分で大変らしい。

そしてそんな「小説家になろう」からプロデビューさせるという話が持ち上がってる。
双葉社が新レーベル『モンスター文庫』を創刊――初のラノベ刊行へ - ITmedia eBook USER
ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける(1) (モンスター文庫)
宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する(1) (モンスター文庫)
軍師は何でも知っている(1) (モンスター文庫)
三冊揃って「異世界モノ」と言うラインナップ。
VRMMOに転生してチートを使ってオレTUEEEEEでハーレムみたいな。
これは以前から言われてます。

一度でいいから「小説家になろう」で人気になってみたい。全然ポイントつ..

さえないニートが自殺あるいは事故死して異世界転生、能力に目覚めて俺TUEEEE、敵YOEEEE、超チート、学園、ブラコンの妹、主人公はシスコン、ハーレム、イケメンライバルキャラは出さない(全部かませ)、巨乳の若い女教師(生徒から○○ちゃんと呼ばれている)、やれやれ系主人公(ふだんは力を見せていないが、いざというときに覚醒する)、主人公のすごい血縁、主人公は前世もすごい、努力しない、主人公は大金持ち、主人公の親はその国の影の実力者、主人公は大人からも一目置かれている、大人が馬鹿ばっかりで子供に説教される、主人公がテロリストを退治、女キャラからのキスで主人公が覚醒、主人公はエロに興味はないっぽくふるまう、乗りのいい友人にやれやれ(まんざらでもない)、主人公は天才科学者でもある、主人公は瞬間記憶能力者、主人公は足がはやい、主人公はムキムキの筋肉ではなく細身、主人公は特別イケメンではなく中の上(だがもてまくる)、能力者ばかりいる謎生徒会、風紀委員とかいう謎組織、主人公は絶対に挫折しない、主人公は絶対に失敗しない、主人公はひとりで世界を滅ぼす力を持っている、無気力だけど引く手あまた、性格悪いのになぜか好かれる、なぜか説明口調で敵が真実を語る、なぜか朝起きると妹が隣に寝ている、などなど……

どちらかといえば「小説家になろう」はランキングのSNS的な感覚があって、相互お気に入りユーザーがポイント入れるだの、その辺はニコ動よりもさらにニッチな指向性でできてる感触で、世間的なウケのパラダイムと「小説家になろう」のパラダイムが一致してるかどーか?と言うとどうなんだろうかね。
「小説家になろう」を観察しようと一作読んだらあまりの中身に(文章レベルが……)挫折したんで何ともですが。
はてなだってホッテントリは、いつもまとめだのライフハックだのオフ会だの夫婦生活だの釣りだのオフパコだの……定番なわけですねぇ……。

素人の顧客v永江一石のITマーケティング日記
ちょっと遡りますがそんな増田を見た永江氏が当時、このようなプロ論を展開。
はてな匿名ダイアリーのコメントに物凄い顧客視点を見た | More Access! More Fun!

何回も書いたけど、プロとアマの視点は明確に違う。趣味で小説書くのと、プロとしてこれで食っていこうというのは真逆なのである。プロは顧客のために頑張り、アマチュアは自分の満足のために頑張る。プロ野球選手はファンに豪快なホームランを求められ、応えられる選手が高年俸をもらうが負ければボロカスだ。高校野球は負けても「よく頑張った」でしょ。
たまに自分が好きなことをやって、それがファンに受け入れられてという人もいるが、ごく稀だ。実際には大ヒットする映画も音楽も小説も、すべて受け取り側の反応を考えて制作されている。小説家も同じで、たぶんヒットする作品を書ける人は、自分の作品を多くの人に読んでもらい、「素晴らしかった」「感動した」ということに快楽を覚える。いい方が変かもしれないが、サービス業だ。創作することのみに喜びを感じるタイプはプロには向いてない。

と、いうことで永江氏の論によれば「小説家になろう」のコンテンツの収束は正しいのです(きりっ
「小説家になろう」と志すプロとは消費者にウケるモノを書くべきであって、だから全部が全部魔法学科で劣等生と思われてるけど実はTUEEEEで、ブラコンの妹がいて周囲からもモテモテで、急にVRMMOから抜けられなくなって相手の動きの数秒先を読んで、兄と妹で空白で構わないわけですよね。
ラノベの未来は明るい。


...こちらからは以上です。

「あいつらが…ヤクザがプロで…俺達はアマチュアなのかねぇ?!
えぇ?! …やっぱりチンピラのプロってのは…無理なのかねぇ?!」

「チ・ン・ピ・ラ」東宝 1984

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