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「人を殺していい」社会は瓦解する

小ネタ 日常 ブログ

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「なぜ人を殺してはいけないのか?」の疑問には誰も答えられない - はてな村定点観測所
夏休だねぇ(しみじみ)。

戦争があれば人殺しも合法となる。我が国の最高刑は死刑なので、司法制度も人を殺すことを許容している。人を殺してはいけない理由は共同体の歴史文化的なものだろうけれど、それが社会通念として成立していればまだ人々のまとまりを維持できるが、その通念が神話であることが明らかになったならば、人を殺してはいけない理由を説く根拠は存在しない。家族が悲しむから?遺族が憎んでいるという理由で死刑も許容する社会が、人間の生命の尊厳を説いても説得力がないのだ。死刑廃止国でも戦争になれば人を殺す。人の生命の尊厳ってその程度のものなのだ

「人を殺してはいけない」ではなく「人を殺してよい」というキルスイッチをオフってる状態なんですよ。
「人間の命は地球より重い」なんて幻想を吹き込み、
「いいないいなにんげんっていいな」と人間賛歌をインプリンティングされて人は育つ。

もちろん「人を殺してはいけない」は方便ですよ。
でも「人を殺してはいけないなんてしょせんは欺瞞でしかないのだ」といってしまうに社会は脆弱すぎる。


昔なら神がいたわけです。
人は神に選ばれ神の似姿でとてもスペシャルな存在。
神は造物主ですから「神の名のもとに」であれば暴虐も許されるし、信じてないヤツは人非人
かくて十字架を掲げて騎兵は突き進んだ歴史もある。

ただ「どうして人を殺してはいけないのか?」と聞かれて「それは神のご意志に逆らうことだ」が通用した。
人間よりも遥かに”偉い”存在ですから。


しかしやがて神は死に、科学が神となった。
科学は欺瞞や幻想をニヒリズムにさらし「人間なんて毛のない猿だぜ」と言っちゃった。
さらには「動物なんて細胞の集合で、ただの遺伝子の乗り物だぜ」とまでバラした。
非可逆のセントラルドグマが人の根本。
こうなると尊厳も何もない。
「神」と言う依るべきモラトリアムが無くなった。


現代社会において人を殺してはいけない理由は「殺してはいけないことになっているから」ですよ。
反対に「人を殺してもいい」という世の中になれば北斗の拳バイオレンスジャック。新作が控えてるマッドマックス
暴力は圧倒的に強い。

快楽殺人や興味本位の殺人、憎悪での殺人、「なぜそんな理由で殺人を」と思う人は多いが、割とくだらない理由で人は人を殺すことは歴史が証明している。愛するがゆえにその人を殺して食べる人もいるし、様々な共同体で生贄がかつて存在した。「人を殺してはいけない」ことに明確な根拠なんて存在しない。

うむ。
だから法律も社会を営む上で「みんなー、一緒に住むならこう言うルールを守ろうねー」と言ってるに過ぎない。
それは明確な根拠ではなく「共同体を育む上で最低限必要な取り決め」
それを破るやつはいますよ。
ダメと言ったってやるやつはいる。
でも暴力を許せば社会システムが維持できない。
だからこそよく見えるように高く吊るす。
大きな広場で断頭台に乗せて首を切り落とし、十字架に貼り付けて火を燃やす。
両手足を馬に引かせて引き裂き、首をくくり町の門に吊るす。
どれも「ルール破りは厳罰だからみんな守れよー」というメッセージ。

西部では撃ち合いだってしましたけど取り決めはキチンとあった。
仇討システムにしろ、決まり事を破ればただの人殺し。
殺すにしろ「何でもかんでも殺していい」なんて社会システムは維持できないんですよ。

戦争は国と国のシステム同士の争い。
かつては「騎士同士が戦う」などルールがあったのに、近代兵器や大量殺戮兵器によって兵士以外まで被害にあうようになった。
兵器の性能が低いころはあくまでも代表と代表が国をかけて争ったのに、兵器の進歩によって国ごと滅ぼすことも可能になった。
だからって全員殺しても得はあまりないですけどね。
労働力として確保するほうがよほど有益であって。
でも戦争にすらルールはあるし破れば”戦争犯罪”という。

兵器の発展に関してはこの本が面白かった↓
兵器と戦術の世界史 (中公文庫)


共同体を縛るのはすべて幻想ですよ。
金だって資本主義と言う共有幻想。
言葉だって論理だって共有幻想ですよ。
法律だって社会システムを維持するための幻想。
人間の意識と言う存在そのものがニューロンを奔るパルスのノイズでしかないとするなら、コギトエルゴスムすら欺瞞であって、すべてが幻想なのだとすればそんな社会の幻想すら信じてもいいんですよ。

幻想なんて欺瞞だ、を言うならこの世界のほぼすべてが欺瞞です。
すべて一炊の夢でしかない。
共同幻想が「社会」と言う虚構を維持してる。


ただね、
わざわざ「理由なんてないんだ!」なんて叫ぶのは盗んだバイクで走りだす世代くらい。
こんな話題にしろ「見たわ―、それ十年くらい前にどっかで見たわ―」
真夏の真っただ中、既視感満載。

「みんな仲良くしようね~」って保母さんが言うのに「仲よくするなんてコミュニティの欺瞞だ!人間の理由なんてないんだ!」と暴れるお子さんは保護者呼び出して相談するしかない。
他の子の迷惑です。
なんでもかんでも言葉にしてぶっちゃけりゃあいいってもんじゃあない。

不立文字を知るのに、一度山に籠って禅寺で修練でもどうですかね。
夏休だしちょうどいいんじゃないですかね?
オフでお疲れみたいですし。

今週分のお薬は出しておきますね。
マッドマックス2 [Blu-ray]