アイドルは歌がヘタでもいい、がそれにしてもな「BELLRING少女ハート」

季刊 TRASH-UP!! vol.15
http://www.dommune.com/
昨日、杉作J(ジャスティス)太郎氏と吉田豪氏のネット番組JGO@DOMMUNEを見てたらBELLRING少女ハートと言うアイドルが出てた。
スタダ以外のアイドルは不勉強なので初めて知ったが、かなりの衝撃。

Crimson Horizon - BELLRING少女ハート - YouTube
昭和の怪しい感じのイントロ。
トラックはすごくいい。
ところが歌が始まると……ヘタ。
いや、もう、ヘタと言うか、これは
「学芸会でミュージカルに挑戦してるからおじさん来てね、と親戚の子供に言われて見に行った」
みたいな感覚に近い。
見ていてハラハラ。
吉本新喜劇なら椅子から転げ落ちてる。






もともとアイドルは歌が上手くなくてもいい。
それは浅田美代子が屋根の上で歌ってた頃から変わってない。
完成されているものに対し「応援しよう」という心理にならない。
ヘタでたどたどしいからこそ観客は「頑張れ!負けるな!」という気持ちになる。

たどたどしさに未成熟を感じ、アイドルを応援するアイドルファンら。
その辺は「初めてのおつかい」とコンセプトは変わらない。
だがしかし、それにしても限度ェ……。



c.a.n.d.y. - BELLRING少女ハート - YouTube
まんまグランジのギターイントロ。
Nirvana辺りを連想する。
そしてBlur「Song2」を思わせる「WooHoo!」まで入ってる。と言うかまんま。
これまたトラックはとてもいい。だって「Song2」だもの。
こちらはユニゾンなのでそれほどヘタさが際立たない。


アイドル群雄割拠と言われて久しい。
現状、歌が上手ければ売れる、可愛ければ売れると言う単純な価値観で計れる状況はない。
あえて「歌がヘタのまま」と言うことすら差別化の要素になりえる。
とはいえ「歌は美しくきれいな声でなければならない」「音を外すなんて許せない」という価値観の方には多分解らない。

リンダⅢ世 - 未来世紀eZ zoo Linda Sansei "Future Century EZ ...
アイドルを破壊すると言いだし裏事情やマネージャーとの確執も暴露しノイズと組んだBisは終了し、在日ブラジル人のアイドルグループ リンダ三世はm.i.a.のようなデジロックなサウンドで異彩を放つも頭抜けることは難しく、ヒップホップmeetsアイドルなライムベリーにしろ似たようなコンセプトのアイドルは他にも登場し始めた。
挙げてたらきりがない。
結局先行するAKB48と伝統のあるモー娘。、そしてサブカルを巻き込んだももクロなどがリードし、それ以外は雨後の筍あるいはカンブリア爆発状態で当然ながら遺伝の法則の如く多くは淘汰される。
そういう無数に生まれるアイドルの中で「トラックのセンスはかなりいいけど歌がヘタ」というあえて狙うパンクなスタイルは、ちょっと衝撃的でグイグイ前に来るアイドルが常道の今に、やる気があるのかないのかよくわからないけれど杉作J太郎氏を、カルチャーギャップを感じたままよくわからない昔の話をするおじさん状態で宙ぶらりんにしてしまう彼女らはいろんな意味ですごいなーと思うし、イギー・ポップルー・リードの歌を初めて聞いたとき「これならおれでも歌手になれる」と思ったというエピソードすら想起させる光景を垣間見た。


主演映画もあるそうで。
このカルトなB級感を狙ってるんだろうなぁ…ちょっと観たいかもしれない。
ギターウルフの映画もこんな感じだったなー。
良いように言えばロジャー・コーマンとかアレックス・コックスとか、さ。


この後ウケるのかそれとも凡百のアイドルの中で沈むのかはわかりませんが、面白いコンセプトだなーと感じたので書いておきます。
アルバムが欲しい、かもしれない、けど……うーん。
BedHead