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民主主義ジェノサイド「孫文の義士団」

孫文の義士団 -ボディガード&アサシンズ- スペシャル・プライス [DVD]

清朝末期の香港。そこに、一人の男が来航するという極秘情報が流れる。彼の名は、“孫文"。腐敗した王朝打倒を掲げる革命家である彼の目的は、武装蜂起のための同志との密談。そして、西太后が仕向ける500人の暗殺団に対して、孫文を護衛する義士団が結成される。集ったメンバーは、暗殺団のスパイとして働く警官、愛する人との結婚を誓った車夫、過去の罪に囚われ物乞いとなった元御曹司、父の復讐を誓った少女ら、市井の民たち―。ある者は愛する人のために、ある者は己の信念のために、それぞれの熱い想いを胸に秘め、10億人の希望と、国の未来がかかった“壮絶なる1時間"の戦いに挑む。

孫文が香港にやってくる!YaYaYa!
時代は清朝末期。
孫文を殺すべく西太后から送り込まれた暗殺者集団。
孫文を守るために一般人をかき集めて組織される義士団。


映画の大半、義士団の立ち上がりとそのメンバーの背景が描かれる。
素人寄せ集めの即興。
人力車引きなんて「これが終わったら結婚式を挙げよう」とか、死亡フラグ立てまくり。
先に結婚式しといたほうが……。




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いざ当日。
ニセモノの孫文を仕立て人力車に乗せ出発。
道端からは弩弓で狙われ、暗殺者が斬りかかってくる。
それを防ぐべく体を張る義士団。
もうちょっとトラップ仕掛けといてもよかったんじゃあ……。


暗殺者集団はそれなりの武装と技術があるわけですが義士団の人間、ほとんど格闘も出来ない。
カンフーアクション、と言うよりもカンフーで殺されまくる義士団。
義士団が「うわー!」と突っ込み、暗殺者に「ざくっ」とやられる→終了。
一方的に殺される人間の盾。
うわー、これはヤバい。
生き残る気ねージェノサイド。

うすらでかい義士団のひとりが「先に行けー!」といって暗殺者集団を独りで足止めするんだけど数十人に囲まれてグサグサ刺されまくり。
そこまでせんでも数人でいいと思うが……。


カンフーらしいカンフーアクションを見せるのは義士団で二人くらい。
一人は、ドニー・イェン。
武力強キャラとして活躍。
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死に方は想像の斜め上。


もう一人が父の嫁に恋したせいで世捨て人になった先生。
家宝の鉄扇を渡され義士団に参加。
これまた数十人と一人で戦う。

この二人に関してはカンフーアクションらしいカンフーが見れる。
ドニー・イェンはさすがにキレッキレ。
博打打ちのダメ男キャラもいい感じ。

どちらもぶった切りにしないでもっと長回しで見せて欲しいところだったけど。
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他に九節鞭使いの娘が出てくるんですが……確かフライングギロチンで誘拐されてた娘役の女優さん。
いろいろ地味。


映画自体は「ここはオレに任せて早く行け!」と死亡フラグ通りの展開。
ひたすら孫文を守るために犠牲になる人々。
その姿に感情移入すれば「名作!」と感じるし、そうでなければ「お約束だなー」と感じる。


「革命で変わる数百年に比べれば、人一人の人生なんて」
というセリフが出てくる。
民主主義とは人一人の力ではなく多くの人々の上に成り立つ、と言いたいのは解る。
なので強い義士団で守ってしまうと民衆の弱さが出ない→ジェノサイド展開。

この映画の後に辛亥革命が成功するけれども、これらの犠牲者の上に成り立っているのが今の中国……。


孫文や犠牲者らは、こーいう現代の中国みたくしたかったのかねぇ。
今の中国を見てどう思うんだろう。
やっぱり、間違いは毛沢......おや、誰か来たようだ。

映画『孫文の義士団』予告編 - YouTube


清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書)