不条理な戦争の隣 優「五時間目の戦争 1」

【電子版】五時間目の戦争(1) (角川コミックス・エース)

【電子版特典:カラーイラスト収録!】瀬戸内の離島の中学校。新たな授業として三年生たちに課されたのは、正体不明の敵との「戦争」だった! ところが、クラス一の俊足の双海朔と、その幼馴染の安居島都の二人だけは、なぜか出兵不適格の烙印を押され…。

カラーイラストあったのか。
Kindleで読んだから気づかんかった……。




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いつかの日本が舞台。

瀬戸内海の離島に本土から疎開してくる女の子。
疎開、なので当然本土では戦争をやってるらしく、食料も厳しく、しかしその戦争がいつ頃からどんな感じで起こってるのかはわからない。
そもそも戦争って誰と?と思ってたらどうにも空から軌道エレベーターだか何だか巨大な糸だか柱だかが本土に突き刺さっているのが見えて、どうやらそういう種類の敵と言うことらしい。
作品世界で戦争は常識のようで、説明も特にない。

あるとき時間割の五時間目に「戦争」と言う文字が入ってる。
この文字を見つけて「ふぁっ?!戦争?!」と読者も主人公も思うし、戦争の授業だったら戦争について学ぶのかと思ったらいきなり学徒出陣かけられ、しかもJKが名指しされる異常事態。
この辺のアルゴリズムとか不条理な雰囲気でよくわからないんだけれど、そのまま出兵。
訓練とか一切無し。
着替え、銃をかついで船に乗せられる。
戦場で謎の敵と交戦、次巻へ。

といった具合で謎だらけで全容は見えないが人類の命運をかけた宇宙戦争をやってるっぽい。


コミック版「おおかみこどもの雨と雪」を担当した優。
いつ訪れてもおかしくない死と戦争が隣り合わせの日常。
謎の宇宙人と戦わされる学生。
こういう不条理さは、読みながら「ぼくらの」を連想させた。
ぼくらの(1) (IKKI COMIX)
本来なら「戦争」やってるなら授業よりも戦闘訓練やったりするはずで(実際、出兵させられるわけで)、しかし頑として授業(日常)をやりつつ急に出兵(非日常)と言う展開になるから落差が明確に出る。
まだ一巻なのでこれからどうなるか、敵の正体は何か、などいろいろ解らないし、とまれ離島が最終防衛ラインと化して「セカイ系」へと移行して行くんでしょうし、種の存続をかけた戦争に突入しどのキャラが死んでもおかしくない展開でしょうから、これからの盛り上がりに期待したい。


しかし授業で一時間とって、出兵指名する「授業枠」ってのはなんですかね。
放送で「○○さん職員室まで来てください」で呼ばれて指名されるのも嫌だけど、全員の前で名指しされるのもそれはそれで……。
おおかみこどもの雨と雪 (1) (カドカワコミックス・エース)