アニメの主題歌は何と繋がってきたのか?


アニメの音楽は何故、ヘヴィメタルと繋がり続けてきたか? その歴史を振り返りながら考える(文字数、一万字超で) - さよならストレンジャー・ザン・パラダイス
一万文字越えとはすごい熱量ですが。

ウチは、のらりくらりと。
日本はHR/HM(ハードロック/へヴィメタル)が強い国なんですよね、もともと。
B'zみたいなゴリゴリHRとか、SHOW-YAとか。
だから「顕著にHR/HMと繋がってるかなー?」と思ったので、自分で調べてみました。


じゃあアニソン振り返りの旅にレッツゴー!
(モニターの中に吸い込まれるイメージで)
ポケットに入れた~あめ玉三つ~♪らららポケット宇宙を飛んでいく~♪*1



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主題歌とタイトル

昔のアニメと言うのはそれ専用の曲で、タイトルが歌詞に織り込まれてたりした。
「えらいこっちゃ なんのこっちゃ チャチャチャ グーグーガンモ♪」*2だとか「オ~ヨネコぶーにゃん、だ、よ♪」*3「パソコントラベル探偵団~♪」*4「が~んばがんばれゴンべ、が~んばがんばれゴンベ♪」*5だとか。
だからタイトルを見ただけで脳内に主題歌が再生される。

そーいう中、コテコテのアニメ主題歌を変えたのがうる星やつら(1983)やシティハンター(1988)。

徐々に「銀河漂流バイファム(1983)」「超時空要塞マクロス(1983)」など従来のアニメ主題歌と違う(マクロスの場合、リン・ミンメイの劇中歌のヒットですが)音楽が登場し始める*6
「アニメのオープニング曲」でしかなかったものが、単体としてのクオリティが上がりはじめた時代。

ガンダムの劇場版(I 砂の十字架)に見られるように「劇場用映画ではテレビ版とは違う(一般の歌手を使う)主題歌」という方向性もあった。
谷村新司、やしきたかじん、井上大輔らが顔を揃えている。
「ルパン三世 カリオストロの城(1979)」もボビーの「炎の宝物」が使われていたが、その前の複製人間の時は三波春夫の「ルパン音頭」だったのは有名。

アイドルと歌謡曲とベストテンの時代

英語詞の歌、歌詞にアニメタイトルを入れない、劇場版の曲はテレビ放送と違うモノを。
70後半~80前半に、そういった90年代以降のアニメ主題歌の流れができ始める。

そして北斗の拳(1984)の主題歌、クリスタルキング、KODOMOバンド、TOM★CAT。
この時期VAN HALENのシングル「Jump」が全米一位になるなどアメリカでHR/HM隆盛が起こっている。
アニメのハードな作風と、ギターサウンドが合ってる。
HR/HMなギターリフと言うと「ボーグマン」より前のこの辺ではないかしら。


蒼き流星SPTレイズナー(1985)はAIRMAIL from NAGASAKI「メロスのように -LONELY WAY-」
英国はマッドチェスターの萌芽。

【蒼き流星SPTレイズナー】メロスのように LONELY WAY - YouTube
いわゆるニューウェーブが起こっていて、冒頭の打ち込み音に影響が見える。



ハイスクール!奇面組(1985)は「うしろゆびさされ組」「象さんのすきゃんてぃ」「渚の『・・・・・』(なぎさのかぎかっこ)」などうしろゆびさされ組が担当。
ついでにとんちんかん(1987)もうしろ髪ひかれ隊「ごめんねカウボーイ」

Ushirogami Hikaretai (うしろ髪ひかれ隊) BAB Album Gomen ne ...
上記、作詞は秋元康。
同じフジテレビでは、夕ニャンが盛り上がっているアイドルの時代。

めぞん一刻(1986)は斉藤由貴「悲しみよこんにちは」安全地帯「好きさ」
「ワインレッドの心」がヒットしたのが83年ですから、勢いのある安全地帯に主題歌を、と言う流れだったんでしょうが。
このころはザ・ベストテンの1位に少年隊の「デカメロン伝説」が入ったりしてる。


80年代半ばに起こったアイドルブーム、そしてフジテレビ系アニメの主題歌に起用された秋元康&後藤次利の曲。
そして1988年に菊地桃子がロックバンド「ラ・ムー」を結成しアイドルブームが終焉を迎える象徴と化す。
詳しくはこの記事を↓
ラ・ムーが「アイドル」を殺した - あざなえるなわのごとし

その一年後、1989年「らんま1/2」EDには坂上香織「レースのカーディガン」

89~90にイカ天があって世間ではバンドブームが到来。

そしてアイドル・歌謡曲ブームが凋落する。

アニメの音楽は何と繋がり続けてきたか?

1990年シティハンター二期OPは岡村靖幸「Super Girl」
シティハンター三期は、小室哲哉「RUNNING TO HORIZON」。
ちなみにTMネットワークとしては1987年に「Get Wild」がヒット。1994年に一旦解散に。
小室ブームは94~99と言われてます。


1991年「少年アシベ」の主題歌は田村英里子。

1993年 「YAIBA」OP/EDに「カブキロックス」と言うのはとても時代っぽくって象徴的。

1993年。
世間的には、いわゆるビーイング・ブーム(アイドル→バンド・ビーイング→小室)もあって、 TUBE、B'z、ZARD、大黒摩季、WANDS、DEENなどなどHRの影響が強いギターサウンドが特色に思える。
その象徴がアニメ「スラムダンク」。

スラムダンクOP 君が好きだと叫びたい 高音質 - YouTube
OP 「君が好きだと叫びたい」BAADはZAIN RECORDS(ビーイング傘下)。

SLAM DUNK opening 2 ぜったいに 誰も/ZYYG - YouTube
OP 「ぜったいに 誰も」ZYYGはB-Gram RECORDS(ビーイング傘下)。
EDも大黒摩季、WANDSですからこれまたビーイング。

このビーイングの流れは、その後「名探偵コナン(1996~)」の小松未歩→ZARD→(TWO-MIXを飛ばして)→B'z→GARNET CROW→愛内里菜→松橋未樹→倉木麻衣....と続いて行くわけで。
現在のKNOCK OUT MONKEYもビーイング所属。
ちなみに先日始まった「まじっく快斗1412」のOP/EDは、LAGOON、REVALCYはソニーミュージック。


1993年にZARD「負けないで」がヒット。
ちなみに1992年、「姫ちゃんのリボン」のOP「笑顔のゲンキ」をSMAPが担当。

Egao no Genki (笑顔のゲンキ) ~ My fancover - YouTube
そのあとの番組「赤ずきんチャチャ」もSMAP。
アイドル氷河期のこと。

で、マクロスセブンが1994年で、これは作中バンドFireBomber。
かなりHR色の濃い音を鳴らしてる。


アニメの本数が今ほど多かったわけでもないので、傾向と言うのが出しづらいんだけども、ある種、1990年代前半~中盤と言うのはアイドルブームが終了し(細々とSMAPが主題歌を担当するなど)、ビーイング隆盛&バンドブームの残り火がある(すぐに消えるが)。
1996年の新世紀エヴァンゲリオンと「残酷な天使のテーゼ」がヒットし「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(1998)」での川本真琴やジュディマリの起用までそれほど大きな音楽とアニメの動きは無いように感じる。

渡辺信一郎と菅野よう子

そして1998年。
カウボーイビバップのあのOP。

1994年のマクロスプラスで組んだタッグはそのまま1998年のビバップへと繋がる。

カウボーイ ビバップ「Tank!」 - YouTube
2004年、サムライチャンプルーではジャジーヒップホップのヌジャベスを起用。


音楽プロデューサーとして参加したミチコとハッチンではSOIL&"PIMP"SESSIONS。
「LUPIN the Third -峰不二子という女-」では菊地成孔を。
TVアニメーション「スペース☆ダンディ」O.S.T.1 ベストヒット BBP
そして「坂道のアポロン」「スペース☆ダンディ」に繋がる。

まとめっぽいもの

こうやって時系列に眺めると世間のブームを受けたり受けなかったり。
1980年代、昔はコテコテの「アニメタイトルを織り込んだオープニング」というのがあったためにタイトルを見ただけで主題歌が出てくる。
お~れは釣りキチ三平だ~!さ~おを握らしゃにっぽんいちの~♪*7とかね。

その後、アイドル隆盛の時にはアイドルが主題歌を(おニャン子流行→フジテレビアニメでおニャン子)歌ったり、プロモーションとしても非常に機能してた。
そしてアイドルブームに代わり、バンドブームやビーイング隆盛が起き「アニメタイトルを織り込んだオープニング」は数を減らす。
やがてアニメにおける音楽の重要性が見直されたり、渡辺信一郎がジャズやラップを使ったり(キャプテン★ダンディでの泉まくらとか)と言うこともあった。


雑多なんすよね。
上のようにひとつテーマに絞らなかったかと言えば、そうやって切り取ることもできると言うことでして。

サンプル数の中で恣意的に一つの傾向を見出してピックアップする、と言うことであれば他ジャンルでもやれる。
OVAとか一部の人しか見ていないものをサンプル例にしてしまうのは我田引水じゃないかしら。
だから上記はテレビアニメ(劇場用数作)に絞りましたが。

元記事は力作だし面白いのでそれはそれでいいんですが、ただHR/HMでなくとも
「アニメの音楽はなぜアイドルと繋がり続けてきたか?」
「アニメの音楽はなぜポップスと繋がり続けてきたか?」

ということもできてしまう。
影山ヒロノブありきでJAM PROJECTに繋がるHR/HMの流れを語ることはできるわけですが、だったら例えば

「アニメの音楽はなぜビーイング(および傘下)と繋がり続けてきたか?」

のほうがガッツリしたものになるかと思われますが。
アニメの主題歌は何と繋がってきたのか?→大人の事情と繋がっt


では、個人的に「なぜこの曲を選んだ?」一位に燦然と輝くオバQのED「Believe Me」でお別れします。
こちらからは以上です。

X次元へようこそ/絶対ムッシュ制

*1:via「ポケット宇宙」ミームいろいろ夢の旅OP

*2:viaガンモ・ドキッ!1985

*3:viaオヨネコぶーにゃん1984

*4:viaパソコントラベル探偵団1983

*5:viaがんばれゴンベ1980

*6:但しバイファムのOPは英語詞ながらも歌詞にバイファムと言うタイトルが折り込まれている

*7:via俺は釣りキチ三平だ 1992