Gunosyのステマ疑惑検証

※がっつり長いのでかなり興味のある一部の方向け

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さて、Gunosyの話題。

もう「ふざけんなよGunosy!」で大半の人は終わってるかと思うんですが、個人的には

・スポンサー
・コンテンツ・パートナー

この差が曖昧なまま
「Gunosyってバーターかタイアップで記事を流してるらしいぜ!詐欺だろ!」
と言ってしまう状況が気持ち悪い。

区別せず勘違いしているひともいるようですし

この記事はまずいくらSNSでシェアされてもGunosyには掲載されないだろうな。Gunosyのiemoのバイラル記事がウザすぎる件。 - 鈴木です。

Promotedって書いとくべきだよなぁ。日本のメディアはそのあたりが不徹底。

2014/10/23 10:54

スポンサーには表記がありますね(上画像参照)。
今回の問題は、コンテンツ・パートナーについてです。

まぁ、よくわからないことはとりあえず悪いと決めて、うやむやなまま何もかも鵜呑みにして処理するほうが生きるのは楽ですが(中国人的思考)。
これはバズらないでしょうし、ここを読んだ一部の人だけが「アレの元記事はデマっぽい」と知っておけばいい。
そう言う記事。

もうこれ以上やるつもりもないので丁寧に書いてみます。




【広告】





1.スポンサーとパートナーの違いについて

まずはおさらいから。

Gunosyのスポンサー向けスライド。

Gunosyは他社とスポンサー、コンテンツ・パートナー二種類の関係を持つ。

スポンサーはGunosy側に広告料を支払い→広告掲載をする。

コンテンツパートナーはGunosyアプリに専門チャンネルを開設。
専門チャンネルというのはRSSに登録して定期購読するようなことですね。

なので利益は、前者が金銭/宣伝広告に対し、後者はコンテンツ/PVの関係。

スポンサー→(依頼、料金)→Gunosy→(アプリに広告)→ユーザー

パートナー→(応募、審査後決定、コンテンツ力)→Gunosy→(チャンネル開設)→ユーザー

2.ステマ疑惑

もともと「Gunosyのアルゴリズムは詐欺だ」という問題提起で上がっているのは

・Gunosyはコンテンツホルダーから利益を受け、優先してコンテンツを配信しているのではないか?

この一点。

iemoというコンテンツパートナーのページが自分のところに多く配信される。
だからそこで最低PV保証の契約を行っていて、それが未達なので多く配信したのではないか、という疑問。

根拠として挙げていたのが

・iemoにGunosy専用のキャンペーンコードページがある

スポンサーだからキャンペーン用のページがある、アドレスもわかりやす過ぎる、と。

しかしiemoは、問題と言われているようなスポンサーではなく、コンテンツパートナーでありPVの保証などの契約ではないと思われる(Gunosy側審査により契約締結)。
なのでGunosyチャンネル用にページが作られているのではないか?という意見が出た。

Gunosyは本当にバーターで配信をしているのか? - あざなえるなわのごとし

実際、ブラウザ版Gunosyから経由して行っても同じアドレスが出る。
なので根拠(傍証)としては弱い。
限定期間で利益関係にあるスポンサーのコンテンツ・広告配信を偏って行っているなら、その根拠(傍証)も生きるしキャンペーンページと言うのも理解できるが。

なので今回の件は

・Gunosyとコンテンツパートナーの関係性

・Gunosy側から見たコンテンツホルダーの存在

にこそあるように思われる。

3.配信抜き書き

推論を展開しても仕方がない。
ここで実際の配信を検証してみる。

今回行うGunosyのチャンネル登録はEngadgetのみ。
TWITTERだけをリンクさせてある。

Gunosyの10/24朝刊。
iPhoneアプリ版、ブラウザ版、メール版と比較して配信されたコンテンツを冒頭から10抜き出し、それぞれ他の媒体では配信されているか、スポンサーか、コンテンツパートナかを比較した。

ブラウザ アプリ メール スポンサー パートナー
東スポ
DPZ    
リブセンス  
Togetter    
@IT    
github    
iPhoneアプリリンク  
カレントウェアネス    
GIZMODE
ねとらぼ

...ちなみに以下同様に続く。
これからわかるのは

・スポンサー広告はアプリのみ(”Sponsored”表示有)
・パートナーコンテンツは未登録でも配信に混ざる

なので上記コメントのように「スポンサーと書くべきだ」は当てはまらない。
スポンサーは、表記されているし、メール配信やブラウザからスポンサーは除外されている。
書いていないが、これ以降も同様にメールとブラウザからはスポンサーは除外されている。

4.配信抜き書き2

では更に配信タイトルの内、いったい幾つがパートナー・コンテンツか、そしてSNSで共有されているのか調べてみる

パートナー ブクマ ツイート いいね!
東スポ 0 28 17
DPZ 15 137 29
Togetter 5 19 1
@IT 28 93 63
github 9 13 -
カレントアウェルネス 5 11 1
GIZMODE 39 310 398
GIZMODE 3 109 272
ねとらぼ 173 279 217
ファミ通 7 444 16
MozillaRe-Mix 6 16 -
サイバーエージェント 86 73 7
excel-hack 17 11 4
幻冬舎 8 46 13
GIGAZINE 31 451 305
PCWatch 9 68 18
J'sGoal 5 13 4
最前線 10 - -
はてなブログ・個人 85 31 1
MERY 0 0 0
ドメサカブログ 5 153 8
Livedoorブログ・個人 16 - 11
Livedoorブログ・個人 7 - 62
J-CAST 0 104 276
アンサイクロペディア 8 - -

-は表記の無いものを指す(0ではない)。
ここから解るように

・バズったからと言って配信されるわけではない
・パートナーコンテンツは登録無しでもインタレストデータに合致すれば配信される(っぽい)

もしかするとGIZもそうかもしれないがバズっているので定かではない。
いわゆる大元の「ステマだ!」を言うならMERYがそれに当たるのかもしれないが、とはいえ「インタレストに合致してるから」と言われればそうかもしれない。
コンテンツ・パートナーのコンテンツはデータ的に合致したユーザーには優先して配信されるアルゴリズムはありそうに思える。
excel-hack、J'sGoalのようにバズっていなくても配信されるのもわかった。

5.アルゴリズム

Gunosyは、もともとキュレーションサービス。
独自のアルゴリズムからインタレストを推測して見合ったコンテンツを配信する。

よくわからないのは同じコンテンツを何度も配信するのはなぜか?というところだろう。
ウチにiemoのオススメがあまり来ないのは家だとかインテリアとかに興味が無いからだし、だからガジェット系のねとらぼとかGIZMODE、芸能の東スポ、サイゾーなんかが配信されてくる。
Gunosyのアルゴリズムが「こいつってこれ好きじゃね?」と思ってしまったら勝手に配信する。

同じものを同じ人に送ったらまずいだろ、は人間なら思うがアルゴリズムなら穴埋めしない限り防げないのをシステムは融通が効かないな、と思うかプログラマは何やってんだと思うか。


しかしインタレストに見合った公式のチャンネルが配信されるのを世間的には「ステマ」と呼ぶのだろうか。
どっかのバイラルまで尻馬に乗っかって、ホリエモンまでよくわからずこの件でコメントしてる(あの人は、いつもあんなもんだが)。

6.行動ターゲティング広告

先日、Googleで某スポーツジムを検索したら、以降どれもこれもそのジムの広告ばかりになってしまった、という話があった。
アレは行動ターゲティング広告だが、Gunosyに至ってはユーザーの方がらインタレストデータを供与し、それに応じてコンテンツの配信を行わせるという仕組みで、しかもそのインタレストデータはリンクさせたTWITTER、FACEBOOK、はてなブックマークなどのサービスから計るらしい。

Amazonで何かを買うとインタレストのデータとして行動ターゲティング広告に反映され「閲覧履歴からのおすすめ」として表示される。
Googleで何かを検索するとインタレストのデータとして行動ターゲティング広告に反映されアドセンス広告として表示される。
Gunosyは、SNSなどからインタレストのデータとして行動ターゲティング広告に反映されコンテンツを配信する。

ホラー映画のDVDを調べ、Amazonにホラーばかりが並んでもAmazonってバカだな、で終わる。
炊飯器を検索し、どのブログにも炊飯器の広告が並んでもGoogleってバカだな、で終わる。
ところがGunosy配信に何かしらコンテンツに偏りがあると「ステマだ!」と言われる。
この気持ち悪さはなんだろう。
しかもGoogleはスポンサーであり、自社の抱えるものをお勧めすると言う意味ではコンテンツ供与を受けているパートナーを勧めるGunosyの動きはAmazonに近しい。

にしてもアルゴリズムを完全中立の純粋無垢な存在だとでも思ってるのか。
ちなみにGunosyの行動ターゲティング広告はオフに出来る*1

7.では、この記事はGunosyに載るのか?

最近ウチはGunosyに載ってないので(GIGAZINEには載るのに)この「Gunosyにとって都合がいい」記事が載るかどうかで都合の善し悪しで配信を決めてるかどうかよくわかる、ということになる。
そもそもGunosyはバズったからと言って配信されるとは限らないし、逆に全く注目されてない個人ブログが配信されてきたりもする。
なので「Gunosyに都合の悪いことを書いてる→だから載らないんだ!」はかなりノイローゼっぽい。
だったら聞いてみればいい。
答えないだろうけど。

元々GunosyはSNSからアルゴリズムでインタレストデータを読み「あなたが好みそうなニュースを配信する」というキュレーションメディア。
混ざり合った山の中から自動でコンテンツを探るわけではなく、コンテンツパートナーのものは優先すると言うフラグがあってもおかしくは無いし、それをステマとは呼ぶならステマというワードの解釈を広げなければならないだろう。

8.最後に

・コンテンツがバズったからと言って配信されるわけではない
・スポンサーの広告はメール、ブラウザには配信されない
・スポンサーの広告には表記がある
・コンテンツパートナーのコンテンツを優先して配信する模様
・行動ターゲット広告はスポンサーの表示で行われている模様
・ステマと言われる金銭授受などは不明

そもそもGunosyはインタレストデータに応じてニュースをキュレートすることを謳っていて、その配信ソースが無作為だったり、あるいはバズ順だと言うわけではない。
自前のコンテンツ(パートナーより供与)があればそれを優先して配信するのは企業であれば行うだろう。
「あなたが好みそうなパートナーコンテンツを配信する」
「何度もパートナーコンテンツを配信する」
その中で、アルゴリズムの偏りでダメダメな配信があったとしてもそれを「ステマだ!」「裏取引があるんだ!」というのはどうだろうか。
Gunosyのアルゴリズムってバカじゃね?はまだしもGunosyってバーターでコンテンツ流してる、は筋が違う。
裏取引と言うならもっと証拠が必要かと思う。
ただ単に「同じコンテンツが何度も配信されてきたから」という根拠だけでステマを叫ぶのは、デマと変わらない。

どこぞの無断コピペ(自称)キュレーション・ブログが露骨にどっかの美容製品レビューをサクラで書いてる方がよほどステマに見える。


ステマとは金銭授受などがあって成立するし、今回金銭授受の話は出ていない。
もしあれば今度騒げばいい。


根拠の薄いデマまがいの記事に踊らされる方がよほど怖い。
以上。
ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく

*1:プライバシーポリシーの中にある