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アイドルとは何か? せのしすたぁ「I'm sick too!!!」


iTunesに売ってなかったので久々に、行列覚悟で新宿タワレコに行脚したら雨であっさり買えた。
福井県のご当地アイドル せのしすたぁの2ndアルバム。

SoudCloudで全曲聴けるが、アルバム2,000円は洋楽の国内版価格帯。
というか邦楽のアルバム高すぎなんだよ……。



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繰り返し、通しで数度聴いてみた。




リンクのスタッフによる全曲解説にもあるように、PWL(PWL Records、ストック・エイトキン・ウォーターマン)感というか、だからバナナラマとかカイリー・ミノーグ的なディスコティックなポップス感がある楽曲群。
1990年代のアイドル的な、きらきらポップをベースに、時にはファンクに、ディスコサウンドを鳴らしてるんで聴いてるとトマパイ*1辺りを思い出すひとも中にはいると思う。
愛らしくかわいらしい楽曲群。

ボーカルの多くがユニゾン・クワイア(斉唱・合唱)なのは、普段スタダの楽曲を聞いてると違和感を感じたりもするが(ももクロ、エビ中、しゃちほこ中などはソロパートも多い)AKBなどの楽曲も多くがユニゾン・クワイアだし、そう言うアイドルは多い。
ソロだと各個の歌唱力が問われてしまう。
(その辺を考えずにあえてヘタにやってるのがベルハー)
楽曲も非常にストレートだし実に、アイドルアイドルしてる聴きやすいポップソング。


な、の、に、だ

だからこそ、このYoutubeにあるようなゴリッゴリのマッチョイズム横溢するパンクバンドのライブ会場を思わせる、密着しあい流れる汗と、立ち上る熱と伴い上昇する湿度と、充満する臭いと、さまざまなドロドロとしたものが渦巻き押し合い圧し合いする観客の中に飛び込み、モーセが杖を振り上げ割れた海の如く、退き空いたスペースにせのしすたぁらが降り立ち、歌い、煽り、その周囲でケチャをするファンの光景にもはや旧来的なアイドルとファンと言う構図はない。
ポップな楽曲とこのパフォーマンスのアンマッチ。
もはや楽曲の世界観は乖離し、ファンとせのしすたぁだけがそこにある。
アイドルとは何ぞや?という旧来的な先入観を否定する肉弾パフォーマンス。
旧来的にアイドルとは、理想的でおしとやかな少女の概念だったろうが、せのしすたぁはそれを打ち壊している。
AKBのステージを100回見てもこんな観客は拝めない。
もはや会場の様相はロックバンドのそれ。
こちら↓の方がよほど近しい。


せのしすたぁは、現在注目すべきアイドルの一つであるのは間違いない。

「アイドル」と言う存在・概念の極北を目指したBiSが空中分解したからこそ「せのしすたぁ」という存在は、貴重(あとはベルハーやね)。
ただこのパフォーマンスと距離感はこれだけのキャパだからこそで、キャパが増えれば難しいものになって行く。


これライブ?フラッシュモブ??前衛芸術か何かですか???って様相。


可愛らしさを感じさせるポップな楽曲。
そしてアイドルと言うジャンルの範疇を越え、汗だくで煽るライブパフォーマンス。
アイドルとは果たして何か?
このアルバムを聴いてるとそーいうことを考えてしまうんです。
I'm sick too!!!

*1:アイドルグループTomato n' Pineの略称。2012年活動休止。過去記事→ Tomato n' Pineのことを褒めたいだけの記事 - あざなえるなわのごとし