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マクドナルドのハンバーガー100円は適正価格か?

マクドナルドとミスタードーナツの100円は同じに見えるけどぜんぜん違う。原価は似たようなもんだけど、マクドナルドは調理してるんだよ。いくら効率をよくしても温めてる事実は消せないんだ。その手間を考えたら同じ値段はおかしい。僕だって+20円〜+30円くらいなら払えるよ。

その消えたコストは、会社もお客も負担してなくて、店員さんにぜんぶかかってる。マックの社長はあの手この手で誤魔化したり、知らなかったことにしてる。手間なんてものは最初から存在しないフリをしてるんだ。

適正価格について。
読んでいてふと思ったことをつらつらと。

あ、別にDisるってわけじゃないですからね。
平和主義者です(きりっ



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バナナの価値は?

http://www.flickr.com/photos/30091649@N06/6612824761
photo by 24oranges.nl

先日なんですがバナナを買ってきて、と頼んだんですよ。
ところがそのひとがブルジョワでして。
価値観が私みたいなプロレタリアートとは違うもんですから1本100円で買ってきたんです。
1房じゃないですよ、1本ですよ?

「バナナ売って無かったんで」
売ってなかった?どこで?
「ファミマで売ってなかったんでセブンイレブンで」
……バナナを買うのにコンビニ。

マルエツで売ってる1房100円でもコンビニの1本100円でも味は大差ない。
味王さま並みの神聖な舌なら値段分「う、美味いぞー!」と口からバナナラマの三人でも召喚して吐き出すのかもしれませんが、鈍重な一般舌には普通のバナナ。
なんかこだわってるんでしょうけども。

適正の意味

さて、価格ってのは相対的なモノなんですよね、これが。
吉野家が牛丼並盛を一杯380円にして話題になりますけど、アレにしろ「牛丼並盛は一杯380円」という一定の基準を吉野家が定めるから、他者の牛丼は「吉野家より○○円」という比較で相対的に安い/高いが決まる。
もちろん価格決定には原価と経費、利益などを前提。
外食なら人件費、家賃などなどいろいろなお金が経費になります。

冒頭のバナナで言えばバナナがスーパーで売ってる価格を知らないから100円でも適正。
しかしスーパーで1房100円と知ってれば1本100円は高い。
だから相対的。


有名な話ですが、コンタクトレンズ自体の原価は30円くらいなんですよね。
しかし実際は1万円などで売ってる。
使い捨てコンタクトなら1,000~3,000円くらいで買える。

でも原価30円と考えるとどーですかね?
適正価格ってなんでしょうね。

レンズ製造費は安く、以下の4つが販売価格の大部分です。

1)医療機器の経費2つ: 研究開発費、医療サービス費

2)販売の経費2つ: 一般管理費、広告費

通販では医療サービス費と一般管理費が削られます。

原価30円のコンタクトレンズが高い理由 | 眼科医が教えるコンタクトレンズ選びと通販!

価格決定は、単に原価だけではないってのがよくわかりますね。
モノの価格は経費などで決まります。

高級価格と付加価値と

http://www.flickr.com/photos/28658116@N02/14818149059
photo by alcuin lai

価格を高くするなら、顧客にそれなりの付加価値を示さなきゃあならない。

たとえば恵比寿の高級ハンバーガー ブラックカウズ。
ブラッカウズ/top
ひとつ1,200円也

「ミート矢沢の黒毛和牛を使用」
「バンズはあのグランカイザーのものを使用した特注の」

そういう付加価値を付けることで、ひとつ1,200円のハンバーガーに説得力を持たせる。


今、ブラックカウズは1,200円。
だから、もし同じものがひとつ700円なら安いと感じる、2,000円なら高い。
「普段1,200円なのに700円」

でも初めて知って700円なら、比較基準は他社になる。
「マクドナルドは100円で、モスは340円なのに700円?!2倍??」


ブラックカウズのハンバーガーが果たして幾らが適正なのか?
「高級ハンバーガーの適正価格」と言う基準がないから提示された金額がそれになる。
でも上乗せし過ぎても受け入れられない。
価格を乗せるならそれなりの説得力のある付加価値を乗せられるか否か、ですよね。

「一頭で○○グラムしか獲れない希少価値の高い牛肉の部位を使用。三つ星レストランのチーフコック あの料理の鉄人○○氏の新開発レシピによるオリジナルソース」
これで2,000円とかどーすかね。

価格とイメージと

価格は、低い方が顧客は喜ぶ。
しかし低すぎるとブランドイメージが下がる。


マクドナルドのハンバーガーは安い。
その戦略は最初成功したんですよ。
しかしその路線はブランドイメージを下げてしまった。
マクドナルド=高級という国だってありますからね。


ブランドは、さまざまなイメージ戦略や販売価格などによって上下する。
マクドナルドはハンバーガーの価格を下げることで他社との競争に勝とうとした。
その代わりにセットメニューを打ち出し、客単価と利益率を上げた。
ハンバーガー自体が低くてもポテトや飲み物の原価は低いからそこで利益を採ってる。
悪い言い方をすれば「抱き合わせ販売」*1

他社は安売りではなく付加価値で対抗したんですよね。
こだわってます、安全品質、手作り、オーガニック。
さまざまな付加価値で値段を保証した。
モスは高級で安全なブランドイメージを付けることに成功した。

マックジョブ

http://www.flickr.com/photos/39160147@N03/14334022214
photo by JeepersMedia
チェーンの飲食は客単価を上げ、オペーレーションの効率性を上げ、客の回転率を上げる。
立ち食いフレンチの「俺のフレンチ」なんて

社長の坂本孝(72)は、とにかく飲食業界の“常識の逆張り”を追求した。長引く飲食不況で、業界では料理の原価を抑えて利益を上げる常識が定着していた。しかし「俺の」では、原価率は65%。坂本の口癖はこうだ。

「俺のフレンチ」原価率65%でも儲かる理由 - ライブドアニュース

フレンチ=高い、というパラダイムがあって、それに対し「相対的に安い」
原価率65%だけど立ち食いと言う回転率で勝負したから勝ってる。
安いから集団で来る→客単価も向上する。
フランス料理の常識からすれば価格破壊。


マクドナルドのバイトとか、コンビニのバイトとか、確かにひと山なんぼですから褒められたもんじゃないですけどね。
回転率あげるなら効率化が必要。
効率化しつつもチェーンなので味は安定して同じものにしなきゃならない。
オペレーションの時間を短縮し、提供スピードを上げ客の回転率を効率的にする。
商品の品質は維持しなきゃならない。

バイトであれ、辞める→シフトが崩れる→またバイトが辞めるのスパイラルにハマる。
利益が出ない、給与はあげられない、バイトが居つかない、品質も上がらない。


安定品質の部分をおろそかにしてしまい、安売りした分「安かろう悪かろう」のイメージが定着したマクドナルド。

マクドナルドのバイト代が安いことと、ハンバーガーの売価をイコールで結ぶのはちょっと具合が悪い。
比較はしやすいですが。

適正価格って難しいんですよね。
ハンバーガーの絶対的な適正価格って無いと思うんです。

……とかそんなことを考えたんですが。
どんなもんでしょ。
マクドナルドが大切にしてきた「マニュアルを超える」31の方法

*1:中華屋のラーメンセットも同じ理屈