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安売りばかりの電子書籍の残念さ

天冥の標VIII  ジャイアント・アーク PART2 (ハヤカワ文庫JA)
先日もハヤカワが割引をやっていて、アンディ・ウィアー「火星の人」やらテッド・チャン「あなたの人生の物語」やら他に何冊も買いこんで、また電子の世界に積読をせっせと増やしてしまい、しかもKindleに「お前、容量いっぱいだからどれか消せや(超訳)」と言われてしまう始末。



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書店の店頭で見つけて「電子書籍で欲しい」と思っても、「電子版がまだ出ていない」ことが現状かなり多いのです。現在電子版は多くの場合、紙の新刊発売から2〜3週間は遅れて出るのが通例です。場合によってはさらに遅れます。ただ、これは考えてみればとても「もったいない」ことです。

これって、電子書籍あるある。

・コミックを電子書籍で途中まで→紙の本で発売、電子書籍版はまだ→待ち

なんてしょっちゅうあること。
今だと小川一水の「天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2」をずーっと待ってる。
店頭でページをちらちら読んで、買わずに帰ってる。
ここまでずーっと電子書籍なのに今さら紙の本にできない。



ジャンプコミックスは、以前一巻差と言う(つまり紙で5巻が出れば電書で4巻が出ると言う)すさまじい時間差攻撃をやってたが最近是正され紙と電書が同発になった。
このタイムラグの裏の事情は解らないけれど、もし「紙の本を買わせたいから」なのだとすれば、電子書籍ユーザーからすれば「電書で出てないから紙の本を買う」よりも「出てないから待つ→忘れてしまう→買わない」にも繋がってることもあるわけで機会喪失だって生んでる筈。
内部事情的にと言うことであったとしても、つまり電子書籍を「紙の本ありき」二次的にしか見てないと言うことですよね。
なんだかんだ電子書籍がーって言うけど、つまりそういうことなんだと思う。

これじゃあ劇場映画→セル・レンタルビデオ扱いの二次利用コンテンツ。

電子書籍の利点

ちなみに、紙ではないkindle版のいいところは、図表について資料リンクが張られていることだ。そこには、きれいな図表がすべてある。本稿のようなコラムでは、それを引用できるので、かなり便利だ。

 筆者は図表マニアなので、本文を読むより先に図表を見て、その本文を推測するのが好きだ。資料リンクの図は250枚以上もあり、それらを見ているだけで、わくわくしてしまう。この資料リンクのおかげで、本文を読むスピードが速まったのはいうまでもない。この資料リンク(日本語版もある)とともに、本文を読むと一層理解が深まるだろう。
全く退屈しないデータ満載の歴史書 ピケティの『21世紀の資本』を読む|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン

以前にも書いたんだけど、電子書籍は
・持ち運び、収納も端末ひとつのスペースで済む
・メモ、ハイパーリンクなどが使える
・書籍購入がいつでも行える

といいことも多い。

なのに今の電子書籍は、
「安いのが当たり前」
「電子データーは紙の本の安価版でしかないので安い」

当然、もはや角川で買うのはセールのときばかり。
紙で見つけたって電子書籍化→セールまで待機。


進化とは何か:ドーキンス博士の特別講義 (ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス)
最近の欲しい本で言うと「進化とは何か:ドーキンス博士の特別講義」が紙でしか出てない。
これこそドーキンスのムービーにリンクしたり、実験風景とか資料とか図版とかそういうリンクがあれば電子書籍だからこその理由になるし付加価値と言えるんだろうに。


ハードカバーなんて持ち歩く気にならないし、どこでも開けるわけじゃない。
Kindleで、あるいはiPhoneのアプリでサクッと開けて読めるから隙間時間で読み進められる。

ハードカバーってがっつり読書にリソースを突っ込める人は良いんでしょうけど、隙間時間で読むなら電子書籍なんすよ。
在宅じゃないんだから。

たとえば平野耕太「ヘルシング」みたいにカバー下にネタ仕込んでるマンガとか電子書籍は全部カットじゃないですか(カバーを外すと下にオマケマンガが……)。
あーいうのを収録しないのって何なんだろう、と思うわけですよ。

電子書籍でなければならない電子書籍


実際の書店での電子書籍販売。

これにしろリアルな書店なんだから試し読みの販促小冊子でも置けばいいのに。
最近は、コミック系を立ち読み出来るところも少ないから、こういうところで立ち読みしてもらって紙の本でも電子書籍でも販売に繋げるとか考えないのかしら??
なんで書籍カードとQRコードなのかなー?
書影だけなら検索で充分だし、今さらQRコード(アナログ→デジタル)とか導線として不自然じゃね?
こんだけ電子書籍のアプリだの書店だの乱立してる現状がもはや……。


とっくに業界ダメヅマリなんじゃないか?という感じが強い2014年末。
期待してるだけに残念な動きばかりでとほほ。
最近は、ネットでマンガが無料で読めるだとかセールだとかコストについてばかりで、電子書籍と言うものの付加価値とフォーマットに対しての革新はほとんどない。

紙の劣化コピー版、セール品。
紙ではなく電子書籍の方が売れる電子書籍っていつになったら出るんだろ。
紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている