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モノマネはなぜ面白いのか?

「爆笑問題の検索ちゃん、年に一度の芸人ちゃんネタ祭り」を観た。
毎年テレビではなかなかやらない長尺のネタを各個披露する。

友近は、毎年独特の世界観で今年はなぜか山下清の特集番組。
レポートするのは多分、元宝ジェンヌの涼風凜。
特番でありそうな感じの番組のVTRっぽさを出してナレーションや筋立てを作る。

この行き着く先がフェイク演歌歌手の水谷千重子だろう。



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既視感とズレ。

既視感があるだけでは面白くない。
そこにオリジナルとのズレがあって初めて笑いにつながる。

わかりやすく言うとこれ↓
コレジャナイロボ
コレジャナイロボって言うのは既視感とズレが幾つも仕込まれてる。
いかにもありそうなロボットであり、無知な親が間違って買ってきそうな感じ。
そういう幾つもの既視感をコレジャナイ感と呼んでる。

モノマネはなぜ面白いのか?

既視感の面白さ、というのはお笑いの中でもかなり多い。

たとえばモノマネ。
モノマネは歌手の身振り手振りや歌い方を誇張(カリカチュアライズ)することでオリジナルの歌手とのズレを表現する。
だから似過ぎたモノマネは笑えない。

青木隆治のモノマネはとても上手い。
でも笑えるモノマネではなく、コピーに近い。
芸・技術という意味で素晴らしいですが、演芸・お笑いとは少し違う気がする。


コロッケのモノマネは似てる。
似てるがそれはそっくりじゃなくて特徴をうまく掴んでいてコピーというよりもあるあるに近い既視感を刺激する。
そして誇張しまくった結果、ロボ五木ひろしに行き着いた。
コロッケはこのズレの大小をコントロールして面白さを生み出してる。


アメトーークの中で、江頭2:50が雨上がりの無茶振りでモノマネをやるくだりは、全然似てない。
そもそも江頭が知らないタレントをお題で振られてそれを似せる気もなくやる。
似せる気がそもそもないんだけど言い切る。
そこにズレがあってだから面白い。

青木隆治  コロッケ  江頭2:50
似ている 大>>>>>>小
ズレ   小<<<<<<大
面白さ  小<<<<<<大

似ていることと、ズレの大きさ(戯画化カリカチュアライズ)と面白さは、反比例してる。

ズレることで生まれる振幅

モノマネ芸人ホリのネタに本人が絶対言わない、というものがある。
これが面白いのはモノマネ自体は似ている(似ている大)にも関わらず、本人が言わないようなことをいう(ズレ大)だからで、これもズレが笑いだというのがわかりやすい。

日本エレキテル連合のあけみちゃんのネタも認識のズレがあり(観客との間に)それはアンジャッシュのズレコントも同様の認識のズレをネタに昇華している。


故 桂枝雀師匠による笑いの分析によれば「笑い」とは緊張と緩和の振幅で発生する。
ズレ=振幅だからこそズレがあるほど面白いし、モノマネが似ていれば似ているほど面白さよりも感心が大きい。
ということをスーパーの帰りに考えた。
友近プレゼンツ 水谷千重子 演歌ひとすじ40周年記念リサイタルツアー [DVD]