ドラゴン料理はどんな味? 九井諒子「ダンジョン飯 1」

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)

待ってろドラゴン、ステーキにしてやる!

九井諒子、初の長編連載。待望の単行本化!
ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、
金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。
再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。
そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう! 」
スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!!
襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、
ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!!



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ウチでは毎回推している九井諒子。

そして初連載「ダンジョン飯」の一巻がようやく発売された。
待ってた甲斐のある高クオリティ。

どん引きしたエルフの表情がツボでw
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ひと狩り行こうぜ

「モンスターを狩って食う」と言うとモンスターハンターが有名だが、このダンジョン飯でも同じくモンスターを狩って食べる。
とはいえ今作で重要なのは「焼けば食えるだろ」ではなくいかに美味しく作るかと言う部分にこそある。

料理とは何か?といえば、死体から死を切り離す行為だろう。

縊り殺したニワトリをそのままテーブルに乗せればそれはただの死体。

しかし羽をむしり、内臓を抜き、ハーブと米を詰め込み、表面に塩コショウをすり込み煮込むことで”料理”になる。
料理に生きていた鶏の生や死はなく切り離されている。
スーパーで売っている魚の切り身は知っているけど泳いでいる魚と繋がらない(どの魚か知らない)なんてひとがいるらしいが、つまり食べることはあっても生きている魚と食べる食材、料理は繋がっていない。

妄想解剖図

醜悪なモンスターの死体から死を切り離し料理にする。
そして生物としてモンスターを考えどのようにすれば食べられるのかを考える。
いかに美味しく、いかに工夫して。
「美味しんぼ」なら美味さの根拠は産地や歴史などのうんちく(データ)が裏付けするが、このダンジョン飯で美味さを裏付けするのは完全なる妄想。
なにせスライムもコッカトリスも実在しないから試して食うわけにもいかない。

昔ウルトラマンの怪獣解剖図なんてのがありましたが、あのノリでモンスターの内臓を図解してキモは捨てるだの腕が美味いだの。
九井諒子が楽しみながら書いてるのが伝わってくる。


こーいう妄想力発揮しまくってる辺り素晴らしい。


全体としてはライトなコメディマンガ。
RPG的なファンタジー世界を舞台にレッドドラゴンに食われた妹を救うために、そしてそのドラゴンを食うために(妹を食ったドラゴンを食う……)旅を続けるデコボコパーティご一行。
まさかあのモンスターが食べられるだなんて……。

続編も楽しみな一作でした。
やはり九井諒子、安定してる。
ハズレがない。

【九井諒子作品 過去記事】