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ミステリ「教養」としてのド定番10作+1

この手のリストで完璧なものは当然ないわけですが、とまれ乾くるみが入ってたりすると「いや、それは……」となりますがな。
10作の「教養」の中には入れないなぁ……。
教養として、ミステリクラスタでなくても読んでおく方が……というなら、まぁ他にもあるんじゃないかしら、と。
ゴリゴリに本格、新本格ですが。
そういうまとめ。




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とはいえ「教養」をどう考えるか、なんですよね。
教養ってよくわからないので「ミステリとして基本的」なものと「ミステリでなければならない」もので造ってみました。
主にミステリ黄金期。

ド定番1 モルグ街の殺人/エドガー・アラン・ポー

エドガー・アラン・ポー短編集
青空文庫でも読めますが(でも書影が好きじゃないのでこっち)古典中の古典。
もともとポーはミステリと言うジャンルを書こうとしたわけではなくミステリになってしまったわけで、一般小説(漠然としてますが)寄り。
だからこそ「モルグ街の殺人」のあんなトリックですらオッケーなわけですし。
ポーを「読むのめんどくせー」ってんならハマープロのB級版映画でどうぞ。
幾つか映像化されてます。

ド定番2 九尾の猫/エラリー・クイーン

九尾の猫
クイーンはドルリー・レーン(X、Y、Zなど)は定番としてもこちらの「九尾の猫」でミッシングリンク(連続殺人を結び付けるものは何か?)を描いた。
どうせ読むならこっちを読んで欲しいかも。
で、同じミッシングリンクテーマの我孫子武丸「∞の殺人」を読んでいただくと。

ド定番3 ABC殺人事件/アガサ・クリスティ

ABC殺人事件 (クリスティー文庫)
クリスティのド定番と言えば「オリエント急行殺人事件」「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」になりますが、次いでこの「ABC殺人事件」で描いたあのネタも素晴らしい。
デヴィッド・スーシェ版(吹替え:熊倉一雄)ドラマのABCが好きなんですけどね。

ド定番4 毒入りチョコレート事件/アントニー・バークリー

毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫)
アシモフ「黒後家蜘蛛の会」西澤「麦種の家の冒険」もありますが、定番のこちらを。
各人がそれぞれの推理を出しあい突っつき合うロジックミステリと言えばこれ。

ド定番5 僧正殺人事件/ S・S・ヴァン・ダイン

僧正殺人事件 ファイロ・ヴァンス・シリーズ
マザーグースマーダーとして有名なヴァンダインの作品。
いわゆる見立て殺人は、国内だと横溝正史なんかがやってますが。
ちょっと古い感じは否めませんが。
綾辻の「霧越邸殺人事件」を続けてどうぞ。

ド定番6 三つの棺/ジョン・ディクスン・カ―

三つの棺〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
怪奇趣味と密室、といえばカーが定番。
密室、ということでこっちにしましたが「火刑法廷」も名作ですしおススメ。

ド定番7 時の娘/ジョセフィン・テイ

時の娘 ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1
リチャード三世の遺骨が発見されいろいろと研究が進んでいますが、遺骨発見の遥か前に果たしてリチャード三世とはどんな人物だったか?と歴史のかなたに想像を広げた歴史ミステリの名作。
次は鯨統一郎のデビュー作「邪馬台国はどこですか」でどぞ。

ド定番8 達也が嗤う/鮎川哲也

下り“はつかり”―鮎川哲也短編傑作選〈2〉 (創元推理文庫)
犯人当てのパーティ用として鮎川哲也が書いたのだそう。
この短編集「下りはつかり」は名作が多いのでお勧め。

ド定番9 空飛ぶ馬/北村薫

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
ひとが死なない善意ミステリ、と言えばやはり北村薫。
北村薫なのに悪意のある「盤上の敵」もおススメ。

ド定番10 占星術殺人事件/島田荘司

占星術殺人事件 改訂完全版 御手洗潔 (講談社文庫)
近代新本格の祖。
超絶名作中の名作の大伽藍をご覧あれ。
金○一少年のトリックでいろいろ揉めたのも懐かしい。

番外 匣の中の失楽/竹本健治

匣の中の失楽 (講談社ノベルス)
これは「小説でなければならない」ミステリとして。
小説だからこそってのは我孫子武丸「殺戮にいたる病」なんかもありますが、物語すべての構造が小説であることを必要としているこちらを推したい。


どれもこれもコテコテのド定番ですが、もしミステリに興味があって、でもまずどれから?……って人なら上の作品を押さえとけば「オレはハウダニットが好きだな」「オレはミッシングリンクが好きだ」などと方向性がわかるかと思われ。

「教養」と冠した縛りだとこう言う感じじゃないのかなぁ、と思うんですがね。
こう言う方がしっくりくる。
あくまで個人的には、ですが。
殺戮にいたる病 (講談社文庫)