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テレビがクズでネットは素晴らしいのか?

WEB テレビ

ツイッターを眺めていると
「テレビみたいな遅い情報媒体はクズだ」
みたいなツイートがあった。
既視感がすごいんだけど、
「紙の手紙なんて遅すぎて使えない。だってメールの方が便利じゃね?」
と似てるなぁ。
使わないなからわざわざ言う必要はない。

手紙には手紙の利点があるわけじゃないですか。
メールだって万能じゃない。
あらゆるものには利点も欠点もある。
「自転車とか遅すぎだろ、やっぱ車だよ」みたいな、ね。

だからテレビを比較してくさして見せるとか、わざわざ言うことか?っていう。
観ないならクズと言わずに黙ってりゃあいい。
それにしては何周遅れですかね。
お手軽すぎてなんとも。



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テレビを批判するお手軽なアピールが多いので、ここでは今更言うまでもないテレビの利点でも語っときますかね。

ファンタジーメディア

まず意識が高くない人にも情報が届く。
幾らテレビはオールドメディアだ、と言えあらゆる世代に広く浅く拡散する力はテレビが頭抜けてる。
ですから世間的なパラダイムの基準をテレビの報道にしておけば、ネットなど他の情報源がそこからいかに違うのか、という基準点として判断できる。逆に言えばネットの情報しか知らない人にとってはネットしか基準点がない。
ネットが別に正しいとも限らないのにネットは正しいものだという盲信の方がよほど怖い。
新聞メディアほど偏向してるメディアはないと思いますし、その偏向を前提に読む。
サイゾーなんてファンタジー雑誌ですけど、多くの経済雑誌/ビジネス書の多くだって変わらないファンタジー。
あんなの鵜呑みにしてたらどうなるんだか。

ソースは複数持つべきなんですよ。
しかもテレビ局という裏付けのある情報と誰がソースだかわからないネットの情報を比較して「ネットは正しいのだ」なんておそろしいおそろしい。もちろんテレビが必ずしも正しいわけじゃないですよ。
でもソースを絞る方がよほど情報精度は下がる。


テレビのやらせとか何かあるたびに叫ぶ人もいますけど、ネットのデマの方がよほど多い。
でも、テレビのやらせを騒ぐ人らって「ネットのデマは自己責任だ、リテラシーだ」と言う。
責任の所在がはっきりしてると情報の真偽がどーであれ叩き、ネットみたいに漠然としてると自己責任という。
なんだかなぁ、と。
どっちも個人のリテラシーじゃね?

テレビというメディアにある程度の信頼性を求めてるのかしら?
なのに偏向だなんだっていうのはなんだろ???
ネットニュースも大概偏向してますけどねぇ。
バイラルやまとめのデマ率ときたらアンタ……。

効率性

あとテレビは効率的じゃない云々について。
そりゃあ効率的じゃないですよ。
そもそも効率性を求めたメディアじゃないので。

テレビの利点はランダム性と複数情報を含むストリームならではの「ながら」ができること。
音声、映像、活字、それらを複合しているからこそ、他の作業をしながら観ることができる。
ネットはネット専従にならざるをえない。
ネットの大多数を占める活字メディアはそういうもの。
しかも活字であるからには様々なものが欠落する。

先日の「許すと赦す」の話にもありましたけど、活字だけのメディアはニュアンスなどが欠落する。
送り手の技術によって変わるし、送り手の主観によって変わる。

もちろんそれはテレビでも変わらないんだけども、テレビの情報ストリーム量は遅いが重い。
だからドラマやエンタメなど情感を多く含むコンテンツに向いてる。
なのでテレビは簡潔なニュースには向いてない。
グルメレポート記事よりテレビでお店のレポートやってる方が美味そうに見える。
簡潔な情報では伝わらないニュアンスが必要なコンテンツには向いてるってだけ。

それぞれのコンテンツの向き不向きでメディアを使い分けるべきであって「テレビは古いからあんなもの使ってる連中はリテラシーが低い」みたいなお手軽批判を見るたびに辟易とせざるを得ない。
テレビがなくてもhuluで充分、みたいな。
いやいや、それテレビメディアを誤認してるから。
単なる映像コンテンツメディアとしてならhuluで代替すりゃあいいんでしょうが。
huluだと「ながら」ができないんですよ。
有料でストーリーのあるコンテンツを観るのに「ながら」はしないでしょうよ。
だと結局、効率性は落ちてしまう。

そりゃあ老人メディア(テレビ)を持ち出して「若者(ネット)と比べて全然ダメだな」というのってとてもお手軽。
でも老人にも良い部分は多い。
それぞれのいい部分を見つけ、使いこなせる方がよほど賢いと思うんですがね。
「○○は駄目だ、だから使わない」
その了見の方がよほど偏屈で狭苦しい。

内側から見たテレビ やらせ・捏造・情報操作の構造 (朝日新書)