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「「読んでないけど馬鹿にする」でいいんじゃない?」を読んだけどバカにしてみる


「読んでないけど馬鹿にする」でいいんじゃない? - 食う寝る起きる考える
読んでないけどバカにする、のがアリなんですかー、へー。
とまれ読んじゃったんですがバカにてみましょうかね。




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でも「バカにする」のは苦手なので「批判」にしときます。

はっきりいえば「ちゃんと批判できるほど知識を得る」というのは大変に高いハードルです。ライトノベルを「ちゃんと勉強しました」と言える読書量って多分50冊では利かない。何か意見をいうために何十時間もそのジャンルについての知識を蓄えないといけないとしたら、意見を言えるジャンルは非常に限られてしまう。

ジャンルに対する世間一般のイメージというのは間違っている可能性も大いにありますが、いわば「学習の省略」の機能を果たしていると考えられます。あらゆるジャンルに対して精通することが不可能だからこそ、詳しくない何かについて語るときには世間一般のイメージというものを踏み台にせざるを得ない。これはその人の怠慢ではなく、人間の認知的限界だと思います。

ラノベが云々は置いといて。
「バカにする」と「批判する」の区別なく混同しているらしいので非常に誤謬を多く含む記事ですが。
個人的な嗜好を元にする「バカにする」と論旨と知識をベースに「批判する」のは全く異なる行為。
今回「バカにする」がいろいろ言われるのはその根本が

単なる思い込みと偏見と知識不足が前提となって発せられる悪口
→バカにする

だから。
バカにする=非難
「非難」であって「批判」ではない。

「批判」と「非難」の差をニコニコ大百科から引用すれば、

人や物事の誤った箇所や悪い部分を、根拠を示しながら論理的に指摘し、改善を求めることを指します。相手の過失や欠点、悪い点をあげつらって、感情的に責めたり、馬鹿にしたりすることは「非難」にあたります。

批判とは (ヒハンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科


さらに元記事から引用すると

ですから「ライトノベルって子供っぽいよね」「ライトノベルって逆ハーレムものばかりなんでしょ?」という批判はアリです。ただ、その際に「自分は全く読んでないし、世間一般のイメージに即して語らせてもらうけど」というエクスキューズをつけ、詳しい人に事実関係の間違いを指摘されたら素直に受け入れる、という謙虚さがあって初めて成立する批判だとは思いますが。

これは事実や論旨、知識を元にしない先入観からくる悪口、ですから批判ではなく単なる非難→バカにする、悪口でしかない。
批判として成立させる要件を満たしていない。

ですからタイトルの「バカにしても」とは一致している。
記事内の「批判」と言う語とは一致してませんが。

つまり批判と言う語を使わずに表現すると趣旨は
「知識がなくても悪口言ったり、思い込みで非難してもいいんじゃないの?」
と言うことですかね。
だとすれば首肯できる。
週刊ニューズウィーク日本版 「特集:アメリカの「正義」」〈2014年 12/9号〉 [雑誌]
たとえば昔は、アメリカでも黒人は汚いとか黒人は臭いとか黒人は劣る動物だとか偏見と先入観を前提に差別されてた歴史がある。
入口も白人用黒人用とか、水飲み場も、店も別けられてたり。

しかし同じ人間であり、事実はそれらを何も補てんしない。
産まれたところや皮膚や目の色で、いったいこのボクのなにがわかると言うのだろう、ですね(via青空/THEBLUEHEARTS)。
Wikiを引用すると

正当な理由によらず偏見や先入観に基づいて、あるいは無関係な理由によって特定の人物や集団に対して不利益・不平等な扱いをすることを指す

差別 - Wikipedia

差別ってのは偏見と先入観において他の事物、人間などを罵倒し、不利益を与えたりすること。
元記事の単語を「ラノベ」→「黒人」で書き変えてみると

「特定のジャンルに対して表層的なイメージから批判すること」はそのジャンルの愛好者から逆に批判されます。もちろん愛好者が語る「もっと読んでから(勉強してから)批判しろ」という批判はわかるのですが、しかし、素人の口を塞ぐような言動はどうかな、と思います。もっとカジュアルに批判してもいいんじゃないかと。

↓↓↓
「特定の人種に対して表層的なイメージから批判すること」はその人種の方々から逆に批判されます。もちろん反差別論者が語る「もっと知ってから(勉強してから)批判しろ」という批判はわかるのですが、しかし、素人の口を塞ぐような言動はどうかな、と思います。もっとカジュアルに批判してもいいんじゃないかと。

これだともっと明確になる。
カジュアルに言うのは「批判」じゃなく「非難」ですよ。

罵倒する、バカにして見せる、悪口を言う
→不利益を与える

ですからね。
更に別のところをラノベ→女性で書き変えてみる。

ですから「ライトノベルって子供っぽいよね」「ライトノベルって逆ハーレムものばかりなんでしょ?」という批判はアリです。ただ、その際に「自分は全く読んでないし、世間一般のイメージに即して語らせてもらうけど」というエクスキューズをつけ、詳しい人に事実関係の間違いを指摘されたら素直に受け入れる、という謙虚さがあって初めて成立する批判だとは思いますが。

↓↓↓
ですから「女ってバカだよね」「女なんてお茶汲みやってりゃあいいのに」という批判はアリです。ただ、その際に「自分は全く女性を知らないし、世間一般のイメージに即して語らせてもらうけど」というエクスキューズをつけ、詳しい人に事実関係の間違いを指摘されたら素直に受け入れる、という謙虚さがあって初めて成立する批判だとは思いますが。

これもアリなんですかね。
「ラノベ」だと弱い差別観がセンシティブな主語にすると強くなる。


「オレは黒人が嫌いだ」は、個人の嗜好だし、個人的な差別なんで周囲からそういうひとだと思われるの前提で、好き勝手に叫んでりゃあいいし別に構いません。
しかし、引用記事の論理を敷衍すれば上の女性への差別とか、「黒人とは汚いんだからバカにされて当然である」と言っちゃったり、あるいはKKKみたいなものも許容されてしまう論理の根本は、これ。

はてなーは敏感なのでコメ欄は既に燃え始めてますが。
そもそも

「詳しくない奴は黙っていろ」という言説は

ではなく先入観と思い込みで勝手なことを言うのは差別の根本だ、と言うっことを理解しないといろいろ香ばしい。

詳しくなきゃあ喋っちゃあいけない、語ってはならならい、なんて思わないですけどね。
言おうが思おうが書こうが勝手ですし。
でもそれを正当化するのはまた別の話。

しかもそれを書いて公開すれば、隙あらばブーメランや手斧が飛んでくる。
そういう場所ですしおすし。


批判を行うのは自由だけれど、そこに事実の伴わない先入観を織り交ぜてはいけない。
何か批判したいんであれば最低限調べろよ、と。
悪口言いたいなら別にいいけどリアクションも想定しなさいよ、と。
右とか左とかは、だから喧しい。


感想とか個人的な趣味嗜好は好き勝手に言えばいい。
そんなものまで否定されませんから。
でもそれと批判は違う。
批判のフリで悪口言ってるだけ、ってのはどーなんでしょう。


つまりアレですね。
「批判」ってものを先入観で「バカにする」と混同して語った結果、読んでないブクマラーらにコメントでバカにされボコられはじめてるって言う状況ですが、それもアリって言うことでいいのでしょうか。

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↑※バカにしている感じを出してみました


ウチは読まれもせずに何の裏付けもなく思い込みでバカにされるのは嫌です。

差別の民俗学 (ちくま学芸文庫)