恋愛映画が好きじゃない


戦争映画って主語が大きいのでアレですが、”Uボート”とか”眼下の敵”,”戦争の犬たち”が好きな自分にはよくわからないなー、と思ったが考えてみれば自分の場合は恋愛映画が合わない。
エンタメのコンテンツとして恋愛を取り扱われてもビビッと来ない。

こちらの方の深遠な理由とは違いますが。
※以下、あくまで個人の主観によります



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まず他人の恋愛を見せられてなんぼのもんじゃい、と。
サブ要素なら構わないし、なければさらに良い。

ももいろクローバーZの青春映画!『幕が上がる』予告編 - YouTube
くっついてー、すれ違って―、離れて―、またくっついて―、とかいつまでやっとねん。
実際の恋愛はもっと計算とか泥臭いやんけ、どんだけ美化しとんねん。
映画においての恋愛要素はハンバーグの下のスパゲティみたいなもので、あれば食べるけどなくてもいい。
ももクロ主演の「幕が上がる」は原作にあった恋愛要素がごっそりなく、非常にすっきり、学生の部活&青春映画として高水準で成立していたので非常によかった。

初恋のきた道 [DVD]
感動できる、泣ける、切ない、と言う場合、それは”自分ごと”にならなければならないのだけれど、いかんせんそういう感情移入に向いていないのか、たとえばチャン・イーモウ監督「初恋のきた道」であれば当人同士の不器用な恋愛の心情よりも文革によって翻弄される中国の時代ものとして観てしまうし、ちょっと懐かしい「世界の中心で、愛をさけぶ」であればその仕掛けを考え、難病モノの歴史を考え、空港だかで叫んでるシーンでは「プラトーン」で叫んでるウィレム・ディフォーに被って見えるし、感動の音楽が被ってくれば「おいおい泣かせに来たぜ」と冷めてしまう。
テラスハウスとかでちゃらちゃらリア充がくっつくだの離れるだのイチャイチャ好きにやってりゃ構わないが、アレを娯楽として観れないし、そもそも観ない。
※↓きまやさんのところに書かせていただいた「初恋のきた道」記事



エンタメとは、対象に自身を投影することで自分ごととしてそれを楽しむ。
しかし「愛と感動」だの言われてしまうと、もう愛も感動も感じられない。
くすぐったい、照れくさいし、構えてしまう。

ラヴソング [DVD]
ピーター・チャンの「ラヴソング」は、おもしろかったがいわゆる10年間離れても結びつくその人生物語が面白い。
そういう意味で言えば「さらば我が愛、覇王別姫」も激動の人生で面白い。

Farewell My Concubine (霸王別姬) [Oscar's Best ...
DVD持ってるし、5回は観てる。
引き裂かれる愛が描かれる。
アレは素晴らしい。感動する。

恋愛テーマで「○○が好きよ―、恋しいよー」だの偶然彼女に他の女性といるところを見られて「ち、違うんだ、これは誤解なんだ!」とか壁ドンとかそんなのはどーでもよろしい。
泣かせるための仕掛けとしての重病だとか、誤解とすれ違いだとかも冷める。
安っすい恋愛がテーマのドラマなんて、ワンシーズン持たせるためにどいつもこいつも優柔不断な性格でわざわざめんどくさい人間関係を構築して、仕事より恋愛で、誰も彼も恋愛バカで、露骨なその仕掛けがもう、ね。
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国内でも毎年毎年飽きもせずに恋愛映画が山ほど作られていて、しかしその中で10年後20年後に顧みられるだけの作品がどれだけあるんだか。
試写会帰りの一般人を捕まえてカメラの前で
「涙が止まりませんでした!!!!」
「超感動しました!!」
「カップルで観て欲しいです!!!!」
「○○サイコー!!!!!」

みたいなCM打ってる映画には、食指が一切動かない。
オマエはダメだ。

ワイルド・アット・ハート [Blu-ray]
リンチの「ワイルド・アット・ハート」は「愛」の映画だが「恋愛」映画ではない。
だから好きなんだろう。
魂の象徴である蛇革のジャケット、セイラー&ルーラ、ルーラの母の歪んだ愛。
そこらじゅうに愛が溢れてる。
トニー・スコットの「トゥルー・ロマンス」にも愛が溢れてる。
銃弾とドラッグと愛とが溢れる地獄の逃避行。

Movie Trailer - 1993 - True Romance - YouTube

愛は好きだが恋は好きじゃない。
多分、そういうことだと思う。
恋ってのはするもので観るもんじゃねぇわな。


だからか。
ろくな成果もないのに、まるで恋愛指南のベテランみたいな架空キャラをメシのタネにする輩は、もう、ね、アレだ。
自分の恋は金にならないが、他人の恋ってのは金になるのかね。
恋愛炎上主義。 (一般書)