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月村 了衛「機龍警察」

機龍警察〔完全版〕

テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。新型機“龍機兵”を導入した警視庁はその搭乗員として3人の傭兵と契約した。警察組織内で孤立しつつも彼らは機甲兵装による立て籠もり現場へ出動する。だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞の“至近未来”警察小説シリーズ第1作を徹底加筆した完全版。必読の特別企画多数収録。

読み始めたらハマりそうだし、他に読むものもあるからなぁ……。
と思って控えていたんだけれど、ついつい読み始めたら案の定ハマるという。



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一言で言うと「格好いいパトレイバー」

とはいえ主人公らは警察官ではなく、ハードボイルドな世界で戦闘兵器を乗り回すことになる。
桜の代紋掲げたイングラムとは大違い。

龍機兵と呼ばれる兵器に乗るのは歴戦の傭兵の姿、ロシアの元刑事ユーリ、そして元テロリストのライザ。
本来戦争屋の人間が警察の中で孤立するのは当然で、この辺は「犯罪者を刑事に仕立てる」ワイルドセブンを思わせる。
そして彼らを統括する謎の男、沖津。

結構ベタな王道の展開と王道の癖のあるキャラ。
各人に過去があり、その亡霊に追われながら運命に翻弄される。

龍機兵に隠されたシステムもオーソドックスなもの。
個人的にはクリス・カーツとシャドウフレア*1を連想してみたりして。
ベタで王道な物語を支えるハードボイルドな登場人物らはとても魅力的でそれぞれに深みがあり、だからこそ読ませる。

「機龍警察」では傭兵である姿の過去が描かれ、「自爆条項」ではライザの過去が描かれる。
過去を振り返りつつ現在の物語が同時に進行し、過去が現在に影響を与えている。
面白い面白い。
読み始めると、確かにこれは止まりませんわ。
おすすめ。


また次回「自爆条項」の記事で。
機龍警察 自爆条項 (上)

*1:青の騎士ベルゼルガ物語に登場するバララント軍AT