映画「マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ」

マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ [Blu-ray]

フランス版「VOGUE」誌の編集長として10年間君臨したカリーヌ・ロワトフェルドの成功の秘密に迫るドキュメンタリー。新雑誌「CR Fashion Book」の製作過程から発売までを追いながら、数々の伝説を打ち立ててきた知られざる素顔を映し出す。

VOGUE編集長と聞くと「プラダを着た悪魔」に登場する女編集長のモデルになったアナ・ウィンターを思い浮かべるけれど、こちらはフランス版VOGUEの元編集長カリーヌ・ロワトフェルドの新雑誌「CR」立ち上げの裏側を描いたドキュメンタリー作品。
カリーヌ・ロワトフェルドというとトムフォードのミューズ、当然作中にもトムフォードが登場する。
他にもカール大帝、アルベール・エルバス、リカルド・ティッシ、アレキサンダーワンに蟹江さんも出てくる。



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CR

ギッチリ詰まったスケジュールに合わせてパワフルに活動するカリーヌ・ロワトフェルドが当時59歳と聞いて一層驚く。
1954年産まれ。
小日向文世、ルー大柴、千葉繁、高畑淳子、檀ふみ、デーブ・スペクターと同い年。
街や会社で見かける59歳とは違うのはなんでしょ。


ファッションってのは、無くても生きられる。
別に「服を10着だけにして生きる」なんて胸を張って言うことでもない、個人のこだわり。
そこそこ無難に過ごせりゃいい、なんて中庸な人生はやっぱりくだらない。
洗濯の手間が惜しくないなら、いつも同じ格好で下着だけかえりゃあいい。

人生はムダでできてる

生きるってのは究極まで絞り込めば生きていけるだけ食べ、同じものを着てれば、死ぬまで過ごせる。
人間という「動物」としては産み育てればそれで社会的に存在を果たしたことになる。


でもそれじゃあ面白くないわけですよ。

ムダなもので世界も人生もできてる。
アートとかファッションとか。
映画だってアニメだって小説だって漫画だって生きるという意味では無駄。
あるいは投資だって生きて行くだけならそんなにお金はいらない。
人間と動物を分ける大きな差は文化ですから。

ファッションであれ映画であれ動物は気にしないけど、人間は気にする。
人間は社会性の生き物だから。

最近の流行りは「生きているだけ最低限の生活は素晴らしい」だそうですが。
獣みたいに生きたいならどうぞどうぞ。

生きるとはなにか?と考えその先にファッションを見出し、ファッションに捉われ人生を捧げたカリーヌ・ロワトフェルドの生き方は空虚ではなく、とても充実してる。
ファッションという概念が空虚であれ、それを人生とすればそこに意味が生じる。

家庭人であり、周囲からも慕われそれでいて仕事の最前線を突っ走るカリーヌ・ロワトフェルドはとても魅力的。
同じ編集長でも怖れられる鬼編集長アナ・ウィンターとはかなり印象が違うから面白い。

「ファッションが教えてくれること」と見比べてみるのもいいかもしれない。
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