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まとめサイトの「実写映画『パトレイバー 首都決戦』が興行収入大爆死?!」というわかりきった煽りに呆れる

映画

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第3章 [Blu-ray]

どこぞの有名悪質まとめサイトに「パトレイバー首都決戦が大爆死www」みたいなクズまとめ記事が出来上がってて、さすが「恣意的に煽るまとめ好きだよねー」と。
いやー、そんなもんわかってたと思うんだが。
だって押井守作品が当たるわけない。

企画段階でわかってたことなのに何を今さら……アホか。

個人的には動くレイバーが見れただけで充分満足なわけですが。
興行収入ガー、という人のために過去を振り返ってみる。
※当たり前のことしか書いてない



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まず過去の押井作品を振り返るとどんな感じか

公開年 タイトル 興行収入(推定)
2001 アヴァロン 6億
2004 イノセンス 12億
2008 スカイクロラ 7億

……まぁ、どれもこれも大概が興行収入は爆死してる。
パトレイバー2だって今は評価されてるけど公開当時は「ほへ?何これ?」って言われてた。

イノセンスにしろ20億かかってる。
このタイトルにした鈴木敏夫の責任ももちろんあるけれど、だからってタイトルが変わってりゃあ大ヒットしたか、といえばそうでもない。
その後の円盤とか権利の売り上げでペイできたんだか、よくわかりませんがとりま現状こうやってシリーズやって劇場版やってという一大プロジェクトをぶち上げられるってことはそれなりにIGも押井守も運転できてる。

ともかく過去を見てもわかるように「押井作品が興行収入的に大ヒットするぜ!」なんて、ないってのは作る側にしろ見る側にしろ最初から分かってるので、だからこそ惜しい監督こと押井守は独特の勝利論(映画の勝ち負けは興行収入じゃないんだ!撮り続けられるか否かだ)という独自の理論を打ち立て、なんだかんだ生き延びてきてる。
実際の話、興行収入だけならアヴァロンあたりの滑りっぷりで辞めてたっておかしくはない。
「売れる作品を撮る監督じゃない」なんてのは10年以上前からずーーーーーっと言われてる。
天使のたまご(1985)の時点で既にそうだったんだが……。


『GARM WARS The Last Druid』 Trailer - YouTube

今回のTNGパトでしくじったなんて言ったら控えてるガルムなんて、惜しいマニア以外誰が見に行くんだっていう

――帰国命令って…もはや映画という形を借りた戦争のお話のようですね。
 
押井:そういうことだよ。それで言ったら俺は別にいいんだけどさ。俺はどっちでもいいと思ってた。
「ダメならダメでしょうがないじゃん」って。
ただ牧野はそのためにI.Gに来たんだからさ。あいつはもう至上命令だもん。完成させるというさ。ただ石川(光久/プロダクションI.G代表)も今回は金銭面で相当がんばった。金銭面での大きな決断を何度もして、もう引き返せなくなった。あいつは最初は「『G.R.M』に関しては1円たりとも出したくない」つったんだからさ。
それが終わってみたらすごい金をぶち込んでるからね。だから公開は急ぎたいんだよ。回収を急がないと。あれだけの仮払いなんて普通の会社は絶対できないよ。
普通だったらまず会社が許さない。あいつの個人商店じゃないから。
でもまあ…出来はまずまずじゃない? よくがんばったよ(笑)。

第44回『GARM WARS The Last Druid』(2)

「ダメならダメでしょうがないじゃん」by押井守
「何が何でも完成させる」byプロデューサー牧野

このプロデューサーと監督の温度差。
「ガルムが大ヒット!」すると思うか?誰か。
でもIG的には山ほどぶっこんでてこれをロングスパン&多角展開で回収するわけですよ。
会社なんてそーいうもんでしょうに。

今回はTNGでスカパーに売ったり、いろいろイマドキな感じのメディアミックス売りを画策したり。
その辺は東北新社が噛んでるんで。


ともかく、プロデューサーが押井守を監督に据えるってのはそういう一発大ヒット狙いでないのは当たり前の話。
爆死→引退、ってなるならとっくに辞めとるがな。
「パト2の実写版作ってくれ」と言われ、過去の遺産とボツネタをぶっこんでパト2の形にこねくりあげた今回の作品は、個人的には全然満足しましたけどね。
珍しくエンタメ要素を多めにしてたし(その辺、今回の映画や一連のシリーズから一歩引いてる感がある)。
都庁でのドッグファイトを撮るために押井はあの映画やってんじゃないかと思ったくらい(終盤のイングラムvsヘリはストーリー的にはメインでも、映像的にはメインじゃない)あそこだけ頭一つ抜けて良かった。

あいも変わらぬ押井守のビッグマウスとか、作品の内容と合わないバジェットとかCMだとか、その辺を全部ひっくるめて観るのが押井守というひとの映画だと思ってたんだけど、最近は違うのかしら???
そういう今さらのことしか書いてないようなまとめに首肯するってことは、興行収入的にヒットすると思ったやつがいるってこと?マジで?!
時代も変わったねぇ。

押井守・映像機械論[メカフィリア]