東京03のコントで考える3人である強み

NHKBSで放送していた「たけしの”これがホントのニッポン演芸史”(2)」はコント特集。
たけし、所ジョージ、志村けん、百田夏菜子(ももクロ) などが登場し 日本のコントの歴史を振り返るという内容。



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その中で、東京03に三人の強みと弱点を聞いていた。
強みは「展開の豊富さ」
弱点は「一人余る」

lここからコントにおける三人組の使い方について少し。

渋滞


東京03 渋滞 - YouTube
まずこの渋滞ネタ。

後ろに座る豊本の必要性があまりない。
前席の飯塚と角田二人で完結してしまっているんだけれど飯塚+豊本に対する角田という一対他を強調するためにここでは機能してる。
飯塚の役割を豊本と二人で分けてる。
(飯塚+豊本):角田

これは三人の強みをあまり生かせてない。

コンビニ強盗

www.youtube.com

対してコンビニ強盗ネタ。
こちらではビビリの店長 角田と無感情なバイト 豊本というボケ二人に対して強盗 飯塚がツッコミに回る。
普通の感性は飯塚が担い、両極端なリアクションをコンビニの二人が行う。
そのギャップに笑いが生まれる。
本来であれば無感情なボケかリアクションの大きいボケかの一つのパターンしかできないところを、二人が分担する(仮に漫才でこれをやるならシークエンスを区切るか、ボケを交互にやる笑い飯スタイルになるか)。

三人であることの強みを生かしてる。
飯塚:豊本/角田

終業後

かなり好きなネタ「終業後」。

不倫をしているOL 豊本と上司の飯塚。
そこに空気を読まずに入ってくる同僚 角田。

最初、飯塚と豊本で終業後のオフィスでの不倫現場が描かれる。
そこへ入ってくる角田。
普通ならそのまま出て行くところが、目の前でこっそり入ってくる。

不倫の空間は通常であれば入ってこない、見なかったことにする。
しかし角田は入って来て仕事を始める。
飯塚は不倫現場を見られたことではなく、このKYな行動に突っ込む。
飯塚(私的関係)豊本:(社会的)角田

しかし飯塚は突っ込んでいるうちに不倫の私的な世界から公的な世界にスライド。
ここで「本来は付き合っちゃいけないの!こっちは不倫してんだぞ!」と社会的な視点を飯塚が持ち出すことで私的な世界の豊本は衝撃を受け二人の間の私的な関係が壊れる。
今度は角田が余るので出て行こうとするが、このままだと壊れたままの私的な関係しか残らない。
そこで飯塚は角田を止める。

空間に誰かがいることで私的(どろどろの不倫の揉め事)にならずに社会的な空気を保ってるのに出て行こうとする角田はKYなのに今度は空気を読んでる。
そして角田は出て行き、壊れた私的関係性の中、豊本はカッターを持ち出し修羅場に突入。
角田と飯塚で行われていたボケ・ツッコミが豊本の存在ですっかり変化してる。

そして最後に入ってきた角田は空気を読む。
最初の角田のKYが前フリになってる。


こうして三人である強みは角田・飯塚のボケ・ツッコミの関係性に豊本が加わることでボケが追加されたり、展開が増えたりする。
豊本がどちらに近づくかで舞台上のマジョリティ/マイノリティを簡単に作れるのも魅力。

四人というのはバランスが今ひとつでどうしても余ってしまう。
長編ならまだしも。
そこでやはり三人というバランスが使いやすいし展開を生みやすい、そういうことだろう。

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