モノマネが断片化する未来

日曜昼に放送していた「ベッカク」という番組で辰巳琢郎が動物の匂いを嗅ぐレポーター役をやっていた。
真夏の日差しの下で動物を追い、肛門に鼻を近づけ(腺が尾の近くにあるため)それを食べ物で表現してみせる。
芸能界で生き残るのは京大出身のエリートであれ大変なのだろうなぁと思ったりしつつ、その番組に新宿のキサラが出てた。
新宿伊勢丹横にあるそっくり館キサラではモノマネショーが見れる。


【日テレ系4時間SP】にジャイアン登場!そのとなりにはスネ夫も? - YouTube

イチローのモノマネのニッチロー、B'z稲葉のモノマネをするTAIZO。
元AKB前田敦子・大島優子・篠田麻里子のDREAM48、そしてジャイアンショーのモノマネをするカズマ・スパーキン。




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モノマネの面白さ

お笑いの多くと同じくモノマネの面白さは「ズレ」にある。
漫才ならボケという常識からのズレを笑うように、モノマネはオリジナルとの「ズレ」を笑う。
そのためそっくりなモノマネに対しては、笑いではなく感心になる。
なのでオリジナルを知らなければ面白くない。
よくある「学校の先生のモノマネ」は同じクラスの友だち同士なら面白いが、オリジナルの先生を知らなければ「ズレ」が解らないから面白くない。

この「モノマネはオリジナルを知らなければ面白くない」というのが現代だと厳しい。
かつてはテレビがスタンダードで、そこに映るのが芸能界。
ベストテンなどの歌番組で多くのヒット曲が流れる。
ドラマの主題歌はヒットし売れ、若者も中年も聴くことになる。

軸とズレ

モノマネでは、未だに美空ひばりをやったりする。
和田アキ子のモノマネはなんとか通用する。
しかし大橋巨泉は、もう厳しい年代が多い。
野口五郎、マッチ、伊東四朗あたりはまだいけるかも知れない。

反対にAKBやきゃりーぱみゅぱみゅなんかのモノマネはそれなりの世代に通じるだろうが、EXILEや最近のバンド系はまず無理っぽい。
未だに河村隆一やB'z稲葉くらいが万遍なくウケる。

これからテレビ離れだのが進めば芸能が断片化する。
特に歌の世界はそれが進んでる。
当然「誰しもが笑う」「みんなに通じる」モノマネが限られてくる。
軸がなければズレが解らない。
普通のお笑いと違い、モノマネには観客が対象を知っている前提が必要。
(※釣りのプロ師モノマネをするくじらのような方向は、笑いの種類が異なる)
HIKAKINやはじめしゃちょー、けみおやニコ生の歌い手モノマネで笑う世代とコロッケのちあきなおみで笑う世代は隔絶してる。

徐々にちあきなおみで笑う世代は減り、変わりに来るのは断片化したモノマネの世界。
皆が皆「学校の先生モノマネ」のように断片化し特化したモノマネで笑う未来。
もしかするとそれこそコロッケのようにオリジナルを知らなくてもカリカチュアライズする部分で笑うような方向性になるかもしれないが。

あるいは政治家のように、芸能以外で皆が知っているジャンルのモノマネが復権するかもしれない。
ザ・ニュースペーパーがその時代まで生き残れれば……。


ザ・ニュースペーパー 迷走政治にお笑いで喝! - YouTube