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タイトルで損してる先の読めないサスペンスアクション 韓国映画「最後まで行く」

最後まで行く [DVD]

最悪の運命に見舞われた男が足掻き続ける様を描いたサスペンスアクション。無謀な運転をして人をひいてしまった刑事・ゴンスは、その死体を母の棺桶に入れて埋葬し、隠蔽する。だが後日、彼の下に真相を知るという謎の男から電話が入る。

タイトルからして地味。
ポスターもどーなのかなーという感じ。
「5週連続No1ヒット!」と書いてあるからには何かしらあるのかな?と思ってまったく期待せずに観た。

これは拾い物、なかなかの佳作。
※前半のネタバレあり




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殺人課の刑事ゴンスは、母親の葬式から帰る途中、人を轢いてしまう。
目撃者もおらず、ゴンスは屍体をトランクに入れそのまま逃走。

その途中、検問に引っかかるゴンス。
観ていて「この屍体に振り回されるというヒッチコック的な作品なのかな?」と観ていたら母親の棺桶に屍体を突っ込みそのまま土葬に成功。
しかし翌日自分が轢いた相手が逃走中の犯罪者だったことが判明。
ゴンスは知らないふりで捜査に加わる。
そんなとき、ゴンスに「お前が轢いたことを知ってる」脅迫電話がかかってくる。


ここからの展開が読めない。脅迫者との探り合いになるかと思ったらその正体も程なくわかる。
そしてゴンスは実は闇の世界に足を突っ込んでしまったことを知る。

ストーリーは一転二転三転。
だから先が見えない。
物語の構成が非常によくできてる。

クラシックな映画は、脅迫なら脅迫で最後まで展開させる。
屍体なら屍体の処理に困るスラップスティックな展開で最後まで持っていく。

しかしこの映画の場合、様々なサスペンス映画の要素がある。
ワンアイデアではなく、幾つものアイデアを継ぎはぎすることで予想を裏切って見せる。
屍体の処理で困るのかと思ったら処理できてしまうし、脅迫者の正体がわからないのかと思ったら正体もあっさりわかる。
薄氷を踏むようにギリギリを何とかかわし続ける。
しかし、そこから深く黒い企みにずぶずぶハマり込んでいく。


最後の大オチも皮肉なもの。
ダニー・ボイル「シャロウグレイヴ」辺りの作品が好きな人にウケそう。
イギリスでリメイクしそうなブラックな雰囲気。
5週連続1位というからには、やはり一筋縄ではいかない作品。

主人公を演じるのは「僕の妻のすべて」で旦那役をやってたイ・ソンギュン。
助演は「悪魔の倫理学」で足の裏をくすぐらせながらご高説をたれる高利貸しを演じてたチョ・ジヌン。
韓国では、なかなかのキャストなのかな?(よくわからん)
考えてみるとヒロイン的なキャストが一切ないゴリゴリ漢の世界(地味な要因の一つかもしれない)。


英題は「A HARD DAY/TAKE IT TO THE END」
もっと他にタイトルのつけ方がないものかなぁ……。
水野晴郎並みの超訳が欲しかった。
そこだけ惜しい。いい作品なのに。

観る気のあるひとはこれも観ない方がいいかもしれない(記事よりネタバレが多い予告)。