はてな村のコンテクストは、深くて冷たいダムの底

※ツイートしていて思いついたので、連続ですがはてな村記事を

前編:azanaerunawano5to4.hatenablog.com

はてな村は、かつてモヒカンの里と呼ばれた。
ラストオブモヒカン、キ○ガイ集落、はてな論壇。

今や幅をきかせるのは物を捨てるだけで多幸感が得られるというなんとかリストという人種や、狭い内輪のノリでキャッキャウフフな記事を書きウェーイ系と揶揄される一部はてブ互助会の延長クラスタ。
「ブログは日記だ」どころか日記にすらなり得ないような、偉人の名言を紹介して自分が偉いと勘違いする程度のハンパな自己啓発もどきや、精神論だの文章術だのを延々繰り返すだけのブログや、PVだのアクセスだのSEOだのブログでブログの書き方だけをひたすら語るような誰のためだかわからないブログ。




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限界集落はてな村

http://www.flickr.com/photos/75487768@N04/19523067536
photo by barnyz

「はてな」と呼ばれた概念は個性溢れる人々が作り上げた(それはかなりいびつで斧を叩きつけるような関係性だったとしても)界隈だった。
しかし今の風景はそれらとあまりに異なる。
時代も変わったし、今はそういうものなんだろう、と思っていたんだが、ふと思い出したことがある。

ある時のこと、
「はてな村の村長 鈴木コアラさんが〜」
という記事(コメント?)があって驚いたことがある。
え?
サードよりさらに後ですよ、あの方。
いつ選挙やったんだ?

はてなで「村長」というと”カメラばっかりいじってないでARTIFACTを更新しなさい”でお馴染みkanose氏なわけだけれど、そういう「はてなでは常識」みたいなことを知らないユーザーが増えた。
積み上げたある種のコンテクスト(常識・共通認識)をユーザーが共有していたからこそ、はてな圏域は他のブログサービスと比較しても特殊だった。

kanose氏やハックル"お茶"大先生、白クマ"私の血はワインなの"先生、罪山氏、じゃーねーの人、ありむーなどなど。
それぞれのキャラクターがあって、そのキャラクターを共有していたからこそ成り立っていた「はてな村」。
しかし今やそんな「はてな村」のコンテクストは断絶しているように見える。

cyberglass.hatenablog.com

今までのモヒカンが手斧を投げ合うはてなが黒歴史化されて、「美しいはてな」「はてなを取り戻す」「はてなブロガー総リア充社会」をつくっていきたいという運営の意向が透けて見えてくるのです。
(中略)
「美しいはてな」にはメンヘラはいらないのです。メンヘラははてなブログのブランドイメージを毀損するだけです。モヒカンもいらないのです。モヒカンが手斧で跋扈する世界では一般人は入っていけない。ライトユーザーがお互い笑顔と優しい言葉で褒め合うような健全なコミュニケーションを目立つようにして、2005年頃からダイアリサービスのアドバンテージを徐々に失っていった「はてなを取り戻す」。そして、はてなブログを日本で一番使われるブログサービスにして、はてなブックマークも女性も含めた誰でも利用できるサービスにしていきたい、という計画が進行中だと思うのですね。

例えばサイバーサングラスさいとー氏がウェーイ系に関して書いた記事はそういうはてな村のコンテクストを前提にしている。
ここでいう「黒歴史」がそれだし、コンテクストが繋がっている。

しかし

地味だが良質な記事を丁寧に書いているブロガーが埋もれ、ウェーイ族のクラスタに入れる者、つまり、目立ちたがり屋でお調子者たちが内輪で挨拶代わりのブクマをつけあって盛り上がっているのが現状です。
新しい形の互助会が自然に出来上がったと言ってもいい。
はてなに蔓延するFacebookノリにうんざり - 美少年になりたい!

こちらで書かれている感覚にははてなのコンテクスト共有が見られない。
明らかに断絶した前提で書かれている。
ではコンテクストってどこにあるの?

増田の役割

http://www.flickr.com/photos/27746272@N06/14027297107
photo by londondesigner.com

以前、増田はある種無法地帯だった。
連日のように特定のアカウントをネタにした匿名の記事が書かれる。
ある時は「死ぬべきはてなid」なんてリストもありましたっけ(当然入ってた)。

定期的に「kanose一派」を揶揄する記事があがったり、"引退寸前はてなアイドル"青二をあげつらう記事も毎週あがってた。
はてブも盛り上がり、連日メタブタワーが屹立はいつものこと。

最近、はてブでタワーになることっていつもの右左論争以外でありますかね?
大喜利みたいな増田が書かれ、ブコメも大喜利になって。
いやー平和ですねー、増田。

でもね、増田こそがそんなはてなのコンテクストを支えてた。
それぞれのアカウントの性質をハッキリさせていたのは増田だった。
増田がいじる、ネタにするからアカウントごとのキャラクターが認識される。

ところがpero-pero.hatenablog.com

はてな曰く『他人への言及をするなら少なくともid出して言え、仮面を外して斧を投げよ』ということです。*3

みんな増田で血を流しすぎたのです。
ラブアンドピースで行こう。

増田の削除基準が厳しくなった。
pero_pero氏の記事は2014年ですが、増田の削除が苛烈になった実際はその前から。
あのあたりからコンテクストの共有が難しくなった。

サードブロガー事変の近辺でユーザーの世代交代が起こり始め他SNSへの移行が目立ち始める。
はてなブロガーの台頭、そしてはてなダイアリーの減速。

SEO、ライフハック系ブームが起き、無数のブログ飯系ブログが乱立。
はてぶオフ会では空気を読まないだの仕切りがアレだのオフパコだの何だので揉め、次に物捨て教団がやってきて「魔女狩りだー」などと言い始め、もうすっかりコンテクストは失われた。
 
 

ダムの底

http://www.flickr.com/photos/77759596@N00/9256852611
photo by Frank Kehren

参照すべきアーカイヴはどこにもない。
もうコンテクストを共有する文化はない。
増田がネタにすべきキャラクターは、はてなにいない。

元々はてなってのは、大きな内輪(コンテクスト共有)だった。
しかしコンテクストが失われ、はてな村の医者はただの「単著を出してる古参ブロガー」くらいの認識しかされない。
村長といえば鈴木コアラだし、はてなのアルファブロガーといえばヒトデやラクカチャ?とかなんとかその辺。
きょうもえ氏はともかく荒ぶってるし、「青二才さんてすごいですね!はてなで評価されてるんですね!」なんて人も出てくる。
参照アーカイブがないから何を基準にするかわからない。
もはや「はてな村奇譚」が唯一の資料かもしれない。


増田が、はてな村の図書館として機能していた面は否めない。
アカシックレコード、アーカイヴ、コンテクスト。

しかしダムの底にそれは沈み、今や埋め立てられた土地に新たなブログが立ち並んでいる。
そこでオフ会だのウェーイだのやってる。
誰かが「はてな村」と口にするときそこにかつての「はてな村」はない。
コンテクストが断絶した「はてなを使ってるからはてな村」でしかないし、モヒカンだの手斧だのいうのも「ネガティブなことを書かれたからモヒカン」という程度の意味しかない。
そんなものは、はてなでなくたってどこにでもある。

つまり、まぁ、増田が消されたときに様々な黒歴史も消えた。
そういうことですかね。 
ネット文化は、アーカイヴがない、あっさり消えてしまう問題がどうしてもつきまとう。
 azanaerunawano5to4.hatenablog.com
だからこうやってまとめたりするわけですよ。
 
 
いやはや、それにしてもウェーイ系は、
「はてなを代表するアルファブロガー」
らしいですよ。へぇ。
 
互助会系分派なんで勝手にどーぞと。
PVを競い合うゲームはうんざり。吐き気がする。

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※追記 ARTIFACT、久々の(Kindle情報以外で)更新。めでたい


d.hatena.ne.jp