ざっくりと42回の暗殺未遂を紹介する 「ヒトラーを殺す42の方法」

ヒトラーを殺す42の方法 [DVD]

アドルフ・ヒトラーの暗殺計画は単独犯のものから組織的なものも含め、少なくとも42あった。
初期の頃の暗殺計画は、銃撃や万年筆や花束の中に毒を潜ませるというものであったが、次第に警備が厳重になると巧妙なものになっていった。
家具職人、ゲオルク・エルザーが企てた暗殺計画は、演説会場の柱の中に時限爆弾を埋め込み、ヒトラーの演説中にタイマーで爆死させるというものだった。
他にも、ソ連やイギリスによる暗殺計画、身内の部下たちによる暗殺計画もあったのだが、ヒトラーは悪運に助けられてか生き延びることに・・・。

劇場公開作品かと思ったらジオグラフィックチャンネルの番組を単品にしたものだった。
長さも一時間程度。




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42の方法

ヒトラー暗殺計画を辿り、現代のプロが検証を行うという趣向は面白いんだけど、ジオグラフィックチャンネルの番組なんで基本、資料VTR+ナレーションと専門家による再現パートで構成されてる。
暗殺計画は大小42あったらしいんだけれど、この番組で検証するのは数個。
なにせ一時間ない。

1939年、1923年のミュンヘン一揆を記念して行われる演説会場であるビヤホールに家具職人ゲオルク・エルザーが爆弾を仕掛ける。
誰にも話さず、個人で時計などを組み合わせ爆弾を作り、時計の音が漏れないようにコルクの箱の中に入れる。
ビヤホールに毎晩忍び込みコツコツ柱に穴を開け、演説の前に時限式の爆弾を仕込んだ。

当日、ヒトラーの演説は予定より一時間早まり、演説を終え、ヒトラーがビヤホールを離れた後で爆弾が爆発。
ゲオルグ・エルザーはスイスとの国境で逮捕されゲシュタポの尋問を受けたあと処刑された。

ワルキューレ

そして有名な1942年のワルキューレ作戦。
こちらはトム・クルーズ主演で映画にもなったのでかなり有名。


【公式】『ワルキューレ』 予告編 映画 洋画 - YouTube

元々反ユダヤ主義に納得していなかったクラウス・フォン・シュタウフェンベルクは、ドイツの現状と軍部の腐敗をヒトラーの責任として暗殺計画に参加。
クーデターを起こし、外部と協力する「ワルキューレ作戦」を決行。
ボディチェックを免れる地位の高官らで総統大本営に爆弾を持ち込む。
二つの鞄に爆弾を仕掛け、作戦協議をしている机の下に置く予定だった。
しかし鞄を一つしか用意できず、鞄が爆発した際、テーブルが盾になりヒトラーはかすり傷で助かる。

ここで現代のプロが「果たして爆弾が二つだったらヒトラーを殺傷するほどの威力があったのか?」という検証を行う。
プラスチックの人形にアイスクリームを充填し、テーブルの前に置き、テーブルの下には爆弾を二つ置く。
さて、結果は?


 
 

悪運

ご存じのとおり、ヒトラーへの暗殺計画はすべて失敗に終わる。
飛行機に乗るヒトラーに爆弾を仕掛けたブランデーの箱を渡した際には、信管が空の上で気温が下がったため作動しなかったり、パレードに銃を隠し持ち近づいた男は群衆に阻まれ発射できず。ともかく強運というか、偶然が重なったり、あるいはちょっとしたことで助かったり、ヒトラーがドイツを破壊し尽くすまで神の(悪魔の)寵愛を受け続けたようなヒトラーの悪運ぶり。

そして遠隔による爆破装置がないのが痛い。
何せ家具職人の爆破計画は気付かれてなかったわけで、遠隔装置があれば成功してたかもしれない。
武器博物館をヒトラーが訪れた際、爆弾を身につけ自爆覚悟だったのにヒトラーが何かに気づいたのか予定よりも早く帰り起爆が間に合わなかったなんてのもある。歴史に「もしも」はないとはいえ、初期の段階で暗殺が成功していれば、世界線は随分と違ってたろうに。
最終的には、ヒトラーが自分自身の手で幕を引くわけで、なんとも皮肉なもの。
 
 
ディスカバリーチャンネルとかジオグラフィックチャンネル見てる人なら見慣れてる番組構成。
「42の方法」という割に30と少しの暗殺は全てダイジェストどころか「〇〇年の間に〇〇個の暗殺があったと言われている」のナレーション処理は少し雑な印象。
時間の尺的に仕方ないんでしょうが。
面白いんだけど、「世界まる見え」でやってたら見るような面白さですね。

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