読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

刑の執行直前に死刑囚はなぜ殺された? 伊吹亜門「監獄舎の殺人」

監獄舎の殺人 第12回ミステリーズ!新人賞受賞作

死刑執行の日、なぜ囚人は毒殺されたのか。
第12回ミステリーズ!新人賞受賞作。

明治五年、秋。京都の府立監獄舎、六角獄舎で毒殺事件が起きた。死亡したのは、かつて幕末の志士として活躍するも、のちに大逆の罪人となって死刑囚にまで身を窶した男。被害者は、まさに殺された日の夕刻に斬首が決まっていた。死刑執行を直前に、なぜ囚人は殺されたのか。新保博久・法月綸太郎・米澤穂信の三人が全員一致で受賞作に選んだ、本格ミステリの雄篇。(本電子書籍は『ミステリーズ! vol.73』(2015年10月初版発行)に掲載の同作品を電子書籍化したものです。)

第12回ミステリーズ!新人賞受賞作。
文芸誌「ミステリーズ! vol.73」に掲載されたものなんだけど、短編バラ売りなので108円と実にお安い(ミステリーズは1,000円越えしますから)。




【スポンサーリンク】


死刑囚が、獄中毒殺される。
しかも執行当日、衆目の中で突然。
放っておいても、その日の夕方には頸を刎ねられたにも拘らず。

さて誰が毒を盛ったのか?そしてなぜ盛ったのか?という謎を巡るパズラーが展開。
とはいえかなりの限定状況なので「毒を盛ったのか?」に関してはそれほど悩ましくない。
なぜ盛ったのか?に関しても同様。
ただそれだけで終わってしまうのではどこにでもあるものだし、やはり評価されるならそれなりの理由もあるのだよなぁ、と。

作者のプロフィールは以下。

伊吹亜門(いぶき あもん)
1991年愛知県生まれ、京都府在住。同志社大学卒。学生時代はミステリ研究会に所属。現在会社員。
ミステリーズ!新人賞 | 東京創元社

明治初期、すっかり勢いをなくした京都。
あまり描かれないような空白の時代、寂れ魅力的な舞台に個性的な登場人物。
とはいえ短編一つきりなので薄味なのは仕方ないが、これがシリーズで読めるのならまた面白い気がする。

同じく「死刑囚が殺される」シチュエーションを扱ったミステリとして、法月「死刑囚パズル」や鳥飼否宇「死と砂時計」など先行する作品は幾つかあるが、比較しても仕掛けなど端正に考えられてる。
サクッと読めるしお安いので一読オススメかと。

気に入ったら次は鳥飼否宇「死と砂時計」と法月綸太郎「法月綸太郎の冒険」を。
どちらも名作。
(どちらもKindleになってないだとっ?!)

死と砂時計 (創元クライム・クラブ)
鳥飼 否宇
東京創元社
売り上げランキング: 262,097


法月綸太郎の冒険 (講談社文庫)
法月 綸太郎
講談社
売り上げランキング: 378,400