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”本格ミステリ・ベスト10”と”このミステリーがすごい!”

ミステリ 読書

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今年も毎年恒例の「2016本格ミステリ・ベスト10」「このミステリーがすごい!2016」発売された。
ミステリクラスタの投票によるランキング。
なんだかんだ毎年ずーっと買ってる。

各ランキングの1位はすでに公式からツイートされていたり、あるいは帯に書いていたりするので目にすることもあるかと思いますが(ネタバレになるかと思いますのでランキングを知りたくない方は以下ご注意)この二つのランキングの違いって理解されてるのだろうか。

 



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このミステリーがすごい! 2016年版

宝島社
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2016本格ミステリ・ベスト10
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まず歴史で言えば「このミステリーがすごい!」の方が古い。
1988年12月に始まり、国内編の1位は船戸与一「伝説なき地」
海外編はトレヴェニアン「夢果つる街」
時期的には、新本格第一世代がデビューして間もない頃。

ちなみにこの二つより古いのは週刊文春ミステリーベスト10。
こちらは77年からやってる。
(早川のランキング「ミステリが読みたい!」というものもあります)

ところがこの「このミステリーがすごい!」(このミス)は“ミステリ”という定義をかなり広義に使ってる。
サスペンスや冒険小説のようなものもミステリとして扱いランキングにしている。
船戸与一の南米三部作(「伝説なき地」を含む)や95年2位の佐々木譲「ストックホルムの密使」などは冒険小説と呼ぶ方が相応しい。
 

そこで1997年から冒険小説などを除く推理小説の味わいが強い本格ミステリを対象にした「本格ミステリ・ベスト10」が始まる。
例えば97年からの1位を比較してみると、

このミス 本格
97 不夜城 鉄鼠の檻
98 OUT
99 レディージョーカー 人狼城の恐怖
00 永遠の仔 法月綸太郎の新冒険

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映画化もされた馳星周のノワール小説「不夜城」
京極の禅寺連続坊主殺人事件「鉄鼠の檻」
この色の差がそれぞれのランキングの特色と理解するとわかりやすい。

ですから
このミス:総合的なエンターテイメント作品を含むランキング
本格ミス:推理小説的な味わいの作品ランキング

という認識でいいかと。 
 

2016

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2016年、このミス1位は米澤穂信の太刀洗万智シリーズ「王とサーカス」
しかしこちらの作品、本格ミステリ・ベスト10では3位。

本格ミステリ・ベスト10の1位は、




ということで深水黎一郎氏「ミステリー・アリーナ」が1位。
深水黎一郎氏というとメフィスト賞を受賞した「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」でデビューした方。

今回もかなり趣向を凝らしていて、テレビ番組「ミステリー・アリーナ≪推理闘技場≫」の企画として殺人事件があり、それを複数の回答者がクイズ番組のように回答するという多重解決ミステリになっている、とのこと。

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ちなみにこの「ミステリー・アリーナ」は評価高くて


各ランキング上位に食い込んでる。
まだ読んでないので(買いましたが)中身は、またいずれ。


今年はあまり読んでなくてこのミス20位の中で1冊、新本格ミステリベスト20位の中で2冊しか読んでない……麻耶雄嵩と井上真偽の作品だけ。
もうミステリーは語れないなー、これは。

本格ミステリベスト10にランクインした幾つかは読もうと思っております。

azanaerunawano5to4.hatenablog.com

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