誰にも知られなかった天才写真家の人生を探る 映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」

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オークションで偶然発見された天才女性写真家、ヴィヴィアン・マイヤーに迫るドキュメンタリー。15万枚以上の作品を残しながら、生前1枚も公表せずに亡くなった彼女のミステリアスな生涯と人物像を紐解いていく。



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資料写真を探していたジョン・マルーフがオークションで落札した大量のネガ。
現像してみるとそこには、誰にも知られることのなかった芸術的評価に値する写真が大量に眠っていた。

すでに故人となっていたヴィヴィアン・マイヤーは乳母として働いていたらしい。
マルーフは謎に包まれたヴィヴィアン・マイヤーの過去を調査すべく生前の彼女を知る人に会いに行くことにする。


変わり者だったらしいヴィヴィアン・マイヤーは、自分の作品を発表することなく撮影したネガを溜め込んだまま亡くなった。
謎、というよりも一般女性が写真家として成功するということ自体が想像できなかったのかもしれないし、自分の作品を世に向けて発表する切っ掛けがなかったのかもしれない。

とにもかくにもヴィヴィアンの写真が発見され、発見したマルーフは美術館に声をかけるが門前払いされる。
美術館からすれば名前を聞いたこともない一般人の写真を扱うなんて考えられないのかもしれない。
撮影した人間と現像した人間が別々だとダメだかなんとか。

そこでマルーフは自分のブログに写真をアップした。
※↓マルーフのブログでヴィヴィアンの写真が見れる。
www.vivianmaier.com

こうやって権威を持つ業界の評価を待つことなく、一個人が作品を広く知らせ一般の反応を探ることができるのも現代のインターネットが持つ大きな利点の一つ。
ただのいち個人が広く世界に向けて情報発信をすることができる。
現代でネガが見つかったからこそヴィヴィアンの才能は埋もれることなく世に問われることになった。

かくてヴィヴィアン・マイヤーの名は知れ渡ることになる。

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ヴィヴィアン・マイヤーのカメラを見る / 写真好き兼カメラ好き

ヴィヴィアン・マイヤーはローライフレックスという二眼レフのカメラを使っていたのだそうで、胸前に構え上からカメラをのぞき込み撮影する。
だからヴィヴィアンの写真では、被写体を少し仰ぐように撮影しているのだとか。


様々な人が語るヴィヴィアンの多角的な肖像はどれも変人、変わり者。
しかし繊細な才能があったからこそ、その繊細さが写真に現れる。

ヴィヴィアンの写真はあくまで趣味の域を出ることなかった。
乳母として暮らし、最後は孤独な老人として暮らした。

古きよきアメリカの一瞬を切りとったストリートスナップの数々と孤独を愛した変人ヴィヴィアンの人生を探るドキュメンタリー。
写真に興味がなくても、とても面白かった。

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