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シャマラン謹製 暴走ボケ老夫婦 vs POVカメラ姉弟 映画「ヴィジット」

休暇を利用して祖父母の待つペンシルバニア州メイソンビルへと出発した姉弟。都会の喧騒から離れて、田舎での楽しい一週間を過ごす予定だった――その時までは。優しい祖父と、料理上手な祖母。しかし出会えた喜びも束の間、就寝時、完璧な時間を過ごすためと、奇妙な「3つの約束」“楽しい時間を過ごすこと”“好きなものは遠慮なく食べること”“夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと”が伝えられる。

シャマランは当たり外れが大きいというか「エアベンダー」や「アフター・アース」のようになんだこれ?という映画も撮れば「シックスセンス」「ヴィレッジ」のように視覚的に仕掛けがありダマされると面白い作品があったりして、ついつい観てしまう。
こちらは後者なので、仕掛けにかかれば面白いし、そうでなければ……まぁまぁ。
あえて探らず観るのがシャマラン映画の正しい鑑賞法といえるかも知れない。



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シャマランには珍しいPOV撮影。
祖父母のもとへ行く姉弟が自主映画を撮るという設定でカメラを回し、それが編集されてる。
年齢的に10代のローティーン姉弟なので全滅エンドはないだろうなーと思いながら観賞。
これが20歳前後のティーンエイジャーだと、ホラー定番ほぼ全滅の鬱エンドが多い。

行ってみると気のよさそうな祖父母。
しかし徐々に奇行が目立ち始める。
ん??
ボケ老人バーサーク映画かしら??と思ってると、徐々に凶暴さを増していく祖父母。
姉弟の滞在中、ボケ具合はガンガンとエスカレート。

一方母親はのんきに豪華客船で彼氏とデート中。
よせばいいのに姉弟は「好奇心はネコを殺す」という諺を知らないらしく、映画監督らしい興味本位で老夫婦と館についていろいろと探る。
そして……。


と言った具合。
この映画のポイントとなる転換点が、かなり後半に設定されているのが絶妙。

独自の世界を紡ぎ続けているシャマラン監督。『シックス・センス』(99)で世界中を驚かせて以降、“どんでん返し”を期待される監督にもなってしまったが、「自分への期待値が特定の枠に当てはめられてしまっていると感じることもあるよ」と正直な気持ちを吐露する。「僕の描くものはもちろん、複雑なストーリーのあるサスペンスではある。でもそれ以上のものがあることもわかってほしいと思っていて。いわば、B級のテーマにスピリチュアルな角度で切り込み、A級のドラマティックな演技力で見せる映画。あと僕がこだわりたいのは、ポジティブさなんだ。それも単純にハッピーなだけではなく、最終的に主人公と観ている人たちに力を与えらえるような要素を入れ込んでいきたいと思っているよ」
M・ナイト・シャマラン監督、“どんでん返し”を期待される心境を告白 | ニュースウォーカー

デビューシングルが大ヒットしたバンドはライブでもその曲ばかり持てはやされると辟易とするらしいが、とまれシャマランの“NONどんでん返し系”作品はどうも駄作ばかりでな……。

シャマラン復活!最高傑作!というほどではないにしろ、B級ホラーへのオマージュとこだわりが詰まったなかなかの佳作ホラー。
「ヴィレッジ」や「シックスセンス」と比較してはいけませんが。
あのおばあさんは、この展開でなくても充分な存在感。

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