読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

狂信的な赤いアメリカ保守へのアンチテーゼ 映画「レッド・ステイト」

映画


2011年シッチェス映画祭グランプリ作品。ケヴィン・スミス監督作品。狂信的な教団に拉致された高校生が体験する恐怖のホラー・サスペンス

アメリカを皮肉ったバイオレンスアクションスリラー……ブラックコメディ?



【スポンサーリンク】



簡単にあらすじを言うと出合い系にエロ目的で引っかかった学生三人が「同性愛者も性欲に溺れてる連中も全員地獄に落ちろ!!」と言う主張の超保守系キリスト教宗教団体に拉致される。
見せしめで殺される直前、警察が団体の武装に気づき交戦状態に突入する……という非常にシンプルなお話。

カリカチュアライズされたキリスト教右派(保守)団体をメインにして同性愛批判、銃、警察権力の横暴、愛国者法。
これら保守系の主張する思想をあえて暴力的に描くリベラルリベラルな映画。
タイトルのレッド・ステイトというのも、もちろんアメリカ。

なので警告無しで銃を撃ちまくり、これでもかとガンガン死にまくる。
もちろん共和党と全米ライフル協会は繋がりが深い。
なにせブラックで右派へのアンチテーゼなので、普通に考えるとあるようなエンタメの展開は一切なく、何の容赦もない。

唯一の良心としてのFBI捜査官だけがマトモで、あとはほぼ全員狂ってる。
狂ってるし極端にカリカチュアライズされてはいるフィクションだけれど、この映画で描かれている全てが全て的外れでもなく普通に社会にいるんだから実に怖ろしいもの。
いかにもジョージ・ブッシュっぽい「愛国者法」は、当時のアメリカのヒステリーが引き起こした病的な精神に陥った国の神経症にも見える(なにせジョージ・ブッシュが大統領になり、ドナルド・トランプが大統領候補になる国ですので)し、そりゃあ全米ライフル協会はどれだけ事件が起きようとも自由の名のもとに勢力を失わないのも当然といえば当然。

政治的アンチテーゼなのでハッピーエンドもエンタメもない。
ブラックでシニカルな視点で病んだアメリカ保守を揶揄した映画。

レッド・ステイト (字幕版)
(2013-11-26)
売り上げランキング: 26,863