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異色のタイムループ地獄 SFドラマ「ARQ:時の牢獄」

NETFLIXの新作オリジナルドラマは一話完結の時間ループもの。

なかなかの出来。
さすがに予算が違う。
ただ大オチが少し予測できてしまうのが残念でしたが。

以下、多少のネタバレあり。



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時間ループものといえば「まどか☆マギカ」やハリウッドで映画化した「オール・ユー・ニード・イズ・キル」など多くの作品があって、今や「はいはい、またアレね」と思われるかもしれないが、今回の「ARQ」は少し変わってる。

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石油が枯渇した近未来。
寝室で眠っている主人公らのもとに扉を破り覆面の男が侵入してくる。
覆面の男らに逆らい殺される主人公。

気づくとまたベッドの上。
そしてまた扉を破り覆面の男が侵入してきた……。


タイムループですから主人公はこの状況をなんとかしようとあがき→殺され→ベッドに戻り→捕まり→殺される。
これを何度も繰り返し徐々真相が明らかになり、迎える状況が変化していく。
この辺までは定番の展開。


この物語構造は主人公のみが記憶を保持したままのタイムループが可能なためチートプレイになる。
繰り返す度に未来が予測できるし、打つ手の先がわかるので最善手を打つことができる。


しかしこの作品が異色なのはそんなチートプレイができる人間が増えていくところにある。

最初は主人公だけがタイムループの記憶を保持できていたのに、途中から敵側もタイムループの記憶を保持しはじめる。
一巡して、自分も、敵もループ前の記憶がある。
すると主人公が打てるはずの最善手が打てなくなり、チートではなくなってしまう。
敵も前回のループの時の経験を活かし主人公らかを捕まえようとするし、主人公らは敵がタイムループに気づいたことを知り、その上で状況を変えようとあがく。


設定はなかなか面白いんだけれど、一旦外に出てしまうのが残念。
ウェズリー・スナイプス主演の名作ハイジャック映画「パッセンジャー57」でも飛行機の密室だけで展開していれば素晴らしいい作品になったのに、途中で飛行機が着陸して犯人らと外に出てしまう場面がある。
観客を飽きさせないための場面転換かもしれないが、あれさえなければ素晴らしかったのに……。
この「ARQ」でも主人公らのいる世界がどんなところなのか見せるために一旦外へと出てしまう。
後半に向けての重要な場面のはずなのに、折角積み上げた密室の緊張感が解けてしまう。
「時の牢獄」なんですから牢獄から出ちゃねぇ……。

タイトルのARQは“Automatic Repeat Request”(自動再送要求)を指しているんだろう。
全体の仕掛けは予想可能だけれど、余り考えずに観るのがいいかもしれない。


ループ設定が好きなら映画「トライアングル」をオススメしたいが……。
azanaerunawano5to4.hatenablog.com

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