コメディのクオリティが高い バカリズム脚本ドラマ「黒い十人の女」

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黒い十人の女」は、売れっ子プロデューサー風松吉が九人の愛人と一人の本妻を翻弄しやがて翻弄される名作。
今回のドラマ版はバカリズムが脚本を執筆。

元は、市川崑の映画。
市川崑自身の手により一度2002年にドラマ化もされ、ナイロン100℃で舞台化もされた今作。
スタイリッシュな劇場版に比べ、バカリズムだけに今回はブラックなコメディ要素が強くなってる印象がある。



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演出

ナイロン100℃ 36th SESSION「黒い十人の女〜version100℃〜」
現代を舞台に置き換え、登場人物のモノローグ中心に心理心情を吐露させる。
愛人はいけない不倫はダメだと独り冷静になると思えるのに風を目の前にするとそんなことも忘れどんどん深みにハマっていく。

市川崑を意識したタイポグラフィが多用されていたり、情熱大陸風のメタ演出や*1、LINEのログが使われたり、時折アニメになったりするトリッキーな演出も面白い。

入れ子構造のNHK教育っぽい子供向け番組に仕立て、愛人と不倫に関して解説。
そのとき人形アシスタントの声はバカリズム

人形「他人の幸せより自分の欲望を優先しちゃうんだね?」
弥上「そう…かもねー」
人形「なんで?クズだから?」
弥上「……そうかもねー」
人形「そうかもねじゃなくて、クズじゃない?」
弥上「まぁ、とにかく。不倫はよくないことだから良い子はまねしないようにね!」
人形「しねぇよ、クズ!」
弥上、人形に一撃

不倫を解説する佐藤仁美おねぇさんに「クズ」と連呼。
ちなみにバカリズムの単独ライブでのネタにもこの手の毒舌アシスタント人形は登場してる。

悪いと知りつつ不倫から逃れられず、風という十股既婚男を憎みつつも、誰にでも優しい風の魅力に捕らえられ、その渦から逃れられない十人の女性ら。
彼女らは駆け引きを繰り返し、手を組み策を弄し、やがて全員で共謀。
風との関係性を変化させて行く。

この世界の厄介な不確実性に話が近づくたび、『もしも』の概念を俎上に載せるたび、あなたはブルドッグににらまれたコッカースパニエルこように議論から逃げてしまう!
ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)

6/10

バカリズム門下、元アイドリング!!!の小泉(長谷川)瑠美や森田涼花が出てたりするのも見どころ。
すーちゃんに黒い面がドロドロ出る役を割り当てるのもさすが。
アイドリング!!!ではおっとりしてるけど結構ズケズケとものを言うキャラでしたっけ。

狂言回しは、愛人歴半年のテレビ局受付嬢 成海璃子
なぜか毎度毎度 水やカフェオレを顔面にぶっかけられる愛人歴9年のベテラン女優役に水野美紀
策略好きで愛人歴5年アシスタントプロデューサー役に佐藤仁美。
脚本家のMEGUMI、新人女優トリンドル玲奈、メイク平山あや
そして本妻 若村麻由美

まだ船越演じる風を囲む十人の女性全員が揃っていないが、話が進むほど次々登場。
残り4人。

コメディドラマとして重要な面白さに関してとても完成度が高い。
特に水野美紀と佐藤仁美のバラエティも全然こなせる女優二人が毎回いい味を出しまくり。
コメディを掲げつつ、全然面白くないコメディドラマってホント寒いので……そーいうの、よく見るけど。
テンポが早く、情報量がかなり多い辺りもイマドキっぽい。

今シーズン、楽しみにしているドラマ上位。

四話目は、これまでの愛人が一同に会して行われるドロドロの懇親会。
また水野美紀は色々液体をかけられる(かけられっぷりが上手い。さすがベテラン)。

先日、19歳の彼女がいる30歳不倫ゲス男って記事がネットの一部で話題になっていたけれど、実に皆さん下半身が元気で。
複数の女性と関係を持つなんて、もう想像しただけでめんどくさそうとしか……。

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*1:ガッキー主演の「逃げるは恥だが役に立つ」第一話でも同様の演出をしてましたが